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前年よりも0.03ポイント下降した。前年同様、類似団体平均を下回っているが、類似団体平均は上昇しているので、その差は0.05ポイントから0.21ポイントに拡大している。行政改革の推進による人件費をはじめとした義務的経費の削減に取り組みながら、税収増につながる積極的な企業誘致活動に力を入れ、財政基盤の強化と安定を図る。
前年と比較して0.1ポイント上昇したが、一方で類似団体平均は2.4ポイント上昇しているため、その差は縮まっている。人件費、公債費、補助費等の占める割合が大きいが、人件費、公債費の割合は前年よりも小さくなっている。今後も補助金・負担金等の見直しや行政改革の推進による経常経費の削減、地方債の抑制等を行い、数値の低下を目指す。
前年と比較して微増である。平成18年の市町村合併による議員・三役人件費の減額、及び採用抑制等による職員人件費の縮減、合併時における給与の見直しにより、類似団体平均を下回る数値となっている。今後も経常経費の不断の見直し等行政改革の推進による経費削減に取り組み、数値の低下を目指す。
国の給与水準の変化に伴い、前年と比較して7.2ポイント上昇したが、類似団体平均も同様に上昇しているため、類似団体平均を下回る数値であることには変わりがない。旧来の給与体系では、類似団体の平均を上回る水準となっていたが、平成18年の市町村合併を機に、昇格基準の見直しや職員手当の適正化等給与制度の抜本的な改革に取り組んだ結果である。今後もさらに数値が低下する見込みである。
前年と比較して0.13人下降した。平成17年度から平成26年度までの10年間で175人、率にして20%の職員削減を行うこととした定員適正化計画により、平成18年の市町村合併以降、確実に数値は下降している。今後は、民間委託や臨時職員の活用などにより、住民サービスを低下させることなく、より適正な職員数となるよう措置を講じていく。
過去の投資に伴う借金の返済が計画通りに進み、前年と比較して1.3ポイント下降したが、類似団体を5.2ポイント上回っており、類似団体内でも最下位に近い順位となっている。大型事業の償還や病院事業・下水道事業への公債費相当分の補助が依然続き、ここ数年は高い比率が続くものとみられる。平成22年11月策定の伊那市財政健全化プログラムでは、平成27年度決算で15.2%を目指すこととしている。
計画通りの借入金の返済や基金への積み増し等により、前年と比較して10.6ポイント下降した。ただし類似団体平均が33.9ポイント下降したため、その差が拡大している。過去において積極的なインフラ整備を進めてきた結果といえるが、平成22年11月策定の伊那市財政健全化プログラムに従い、公債費の繰上償還や、基金への積立等により、平成27年度決算において101.7%を目指している。
昨年度より1.3ポイント減少し、類似団体平均を4.3ポイント下回っている。これは定員適正化計画の実施のほか、民間委託や臨時職員の活用によるものと思われるが、行政サービスを低下させることなく、福祉事業などの諸施策を充実させていくために、引き続き適正な人員配置を行っていく。定員適正化計画に基づく職員削減は順調に進んでいる。市町村合併に伴い、給与制度全般についての見直しも行っており、職員数の減との相乗効果で、人件費は今後も減少するものと見込んでいる。
前年度より0.5ポイント上昇したが、類似団体平均を下回っている。平成18年の市町村合併後、採用抑制等による職員数の減少に伴い、業務の民間委託や臨時職員雇用など、職員人件費から物件費へのシフトが起きており、物件費の割合は増加傾向にある。
経常収支比率における扶助費は、前年度から0.7ポイントの増で、類似団体平均を0.4ポイント下回っている。扶助費は子ども手当や障害者自立支援給付の増加などの特徴があるが、資格審査等の適正化や各種手当への特別加算の見直し等を進めていくことで、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
経常収支比率における「その他」の主なものは、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計など他会計への繰出金である。前年度よりも数値は増加しているが、類似団体平均は下回っている。今後、独立採算の原則に立ち返った料金の値上げなどによる経営健全化等により、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
経常収支比率における補助費等が類似団体内で最下位なのは、現在も整備を進めている下水道事業への補助金や、伊那中央行政組合が運営する伊那中央病院への負担金が多額になっているためで、市財政の大きな特徴となっている。今後は、負担金・補助金の交付先が適当な事業を行っているのかなどについて検証を行い、適正な事業運営を求めていく。
近年大型の整備事業が集中したことにより、地方債の元利償還金が膨らみ、他の類似団体と比較して高い数値となっている。ただし、新規地方債の発行に当たっては、事業の優先度を十分検討した上で、交付税措置率の高い有利な起債を活用するとともに、毎年の借入額が元金償還額を上回らないようにしているため、平成19年度以降数値は逓減している。
経常収支比率における公債費以外の経費で数値が高いのは、人件費と補助費等があげられるが、なかでも補助費等の影響が大きい。公債費以外としては、結果的に類似団体平均より0.9ポイント低くなっているが、これは人件費が類似団体内順位で高位にあるためである。人件費の数値は、ここ数年順調に減少しているので、補助費等の数値を抑制することにより、経常収支比率全体を減少させていきたい。
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