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景気状況の悪化による税収減により平成22年度から減少しているものの、平成24年度から平成26年度まで横ばいとなっている。類似団体の中でも上位であるが、今後も引き続き、事務事業の徹底した見直しによる歳出削減や市税の収納率向上対策等により財政基盤の強化に努める。
分母である経常一般財源等歳入合計は地方消費税交付金の増、臨時財政対策債の増により平成25年度と比べ2.0億円の増となった。一方で分子である経常経費充当一般財源等は人件費、物件費及び扶助費の増により、平成25年度と比べ4.8億円の増となった。結果として経常収支比率が1.7ポイントの増となり、類似団体の中でもワースト2位となっているため、今後も市税の徴収強化等による収入確保を図るとともに、積極的な財源確保、事務事業の効率化や組織の適正化により、人件費や物件費等経常的歳出の削減に努める。
人件費、物件費等決算額の人口1人当たりの金額が平成25年度と比べて増加している。その主な要因は、時間外勤務手当等の増による職員給の増や行政防災無線再整備事業等により委託料が増したことによる物件費の増である。結果として決算額は、類似団体平均を下回っているものの、今後も引き続き、事務事業の効率化や組織の適正化により、人件費や物件費等経常的歳出の削減に努める。
現状では、全国市平均を3.1ポイント、類似団体平均を3.5ポイント上回っている。平成24年度は国の給与削減が引き続いていたが、平成25年度については国の給与水準が引き戻されたことが主な要因となり8.3ポイント減少し、平成26年度は、同水準で推移している。今後、人事院勧告に基づき、国公に準拠することを基本として、ラスパイレス指数100未満を当面の目標とする。
平成26年度は指定管理者制度の導入等により定数削減に努めたが、地域活性化業務等の業務量が増加したため昨年度と比較し2名の増となった。今後も引き続き、民間委託や再任用職員の知識・経験の活用などにより、行政サービスの水準を低下させることなく、事務事業の効率を進め、業務量に見合った職員配置した上で、職員の削減を進める。
平成23年度に土地開発公社の用地取得事業に対する債務負担行為を設定したことにより、大きく増加したが、その後徐々に減少している。その主な要因として、平成25年度は、土地開発公社の用地取得事業に対する債務負担行為設定額の減、平成26年度は、平成7年度及び8年度許可分の減税補てん債等の償還が終了したことにより元利償還金が9千万円減したためである。類似団体平均を下回っているものの、今後も引き続き、元利償還金等の推移を的確に推計し、適正な起債水準の維持に努める。
将来負担比率の分子は、下水道事業特別会計の起債残高の減により、公営企業債等繰入見込額が8.6億円の減となったが、地方債の現在高が2.5億円の増、債務負担行為に基づく支出予定額が2.6億円の増により、平成25年度と比べ全体として0.1ポイントの減少に留まっている。将来負担比率は、改善しているものの、類似団体平均を上回っているため、今後も引き続き、中・長期的な展望に基づいた計画的な事業展開を図り、起債に大きく依存しない健全な財政運営に努める。
人件費割合が類似団体平均を上回っている要因として、土地区画整理事業や下水道事業、ごみ収集業務等を直営で運営していることや給与水準(ラスパイレス指数)が類似団体平均を上回っていることが挙げられる。今後は、業務の民間委託や再任用職員の知識・経験の活用などによる効率的な運営に努め人件費の抑制を図る。
物件費割合が類似団体平均を上回っている主な要因として、物件費のうち約6割弱を占めている委託料の増が挙げられる。今後、民間委託化を進めていく中で、人件費から委託料へのシフトが起こることが予想されるため、行政サービスの水準を低下させることなく、最適な手法により民間活力の積極的な活用を図る。
扶助費割合が類似団体平均を上回り、かつ上昇傾向にある要因として、保育所運営費交付事業等の増による児童福祉費の増及び生活保護費の増が挙げられる。就労支援プログラムを活用し、就労支援員、ハローワークと連携し、受給者の就職による社会的自立を進めることで、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他の割合が類似団体平均を上回っているのは、繰出金の増が主な要因である。特に下水道施設の維持管理経費として、下水道事業会計への繰出金が必要となっている。また、介護保険及び国民健康保険事業会計への繰出金が多額になっていることも要因として挙げられる。今後、下水道事業については経費を節減するとともに、独立採算の原則に立ち返った料金の値上げの検討、介護保険及び国民健康保険事業会計についても保険料の適正化などにより、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等の割合が10%前後で推移しており、類似団体平均を下回っている。補助費等のうち市の出資する一部事務組合(清掃施設組合)への負担金が5割弱を占めており、今後、予定されている施設の建替えに係る負担金の増が見込まれる。工事コストの縮減と世代間負担の平準化を図るため構成市で協議を行っていく。
公債費割合が類似団体平均を下回っており、概ね横ばいで推移している。今後も引き続き、元利償還金の推移を的確に推計し、市の全会計トータルでプライマリーバランスの黒字を維持していく。
公債費以外の割合が類似団体平均を上回っているのは、人件費、扶助費、物件費、補助費等及び繰出金とすべてが増しているためである。その増要因は、それぞれの項目のとおりである。
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