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町の課税状況は、引き続く人口減少や高齢化進行に伴う納税義務者の減少(人口:平成25年度末5,619人⇒平成26年度末5,483人、-136人。平成26年度末の高齢化率:47.1%、対前年度比+1.7%)、厳しい経済情勢による企業の衰退などにより、市町村民税所得割、法人税割の減など税収面で影響を受けており、基準財政収入額(分子)は減となっている。類似団体平均値を下回る指数となっているが、職員数については、平成17年度から10%以上の削減を行い、歳出削減を実施している。また、徴収率は98.1%の高水準を維持しており、引き続き財政の健全化を図る。
平成20年度以降は、類似団体平均値を下回り、以後、適正な数値内で推移していると考える。この要因としては分母の構成要素のうち、地方税は減(-16,258千円)となったものの、普通交付税の増(16,671千円)及び地方消費税交付金の増(16,798千円)となり、分子では人件費の減(-57,784千円)及び公債費の減(-19,080千円)により、充当一般財源等も減になったことがあげられる。今後も事務事業の見直し等を行いながら、経常的経費の削減に努め、適正な経常収支比率の維持を図る。
人件費・物件費及び維持補修費の合計額の1人当たりの決算額が高くなっている主な要因は、物件費である。特に当町は、シカの食害等に係る有害鳥獣捕獲事業委託、森林再生及び花粉症発生源対策事業委託、東京都からの受託施設(3か所)の管理運営費等、これらの事業に係る経費により類似団体より決算額が高くなっている。また、人口減少も要因の一つとして考えられる。これら当町の特殊事情から大幅な減額は難しいが、引き続きコスト削減に努める。
前年度と比較するとラスパイレス指数の数値が0.4%減となり、類似団体平均値との比較でも乖離が小さくなっており、年々改善が図られていると考える。ただし、全国町村平均値と比較すると1.0%上回っている状況であるため、今後も一層の給与の適正化に努める。
直営で運営する学校給食センター及び病院、また東京都からの受託施設や町が出資する財団等の事業を運営するための職員が必要であることから類似団体平均値より高くなっている。さらに当町の行政面積は、東京都の10分の1を有しており、また、集落も点在していることから集約的に職員配置することが困難な状況であり、このことも要因の一つと考えられる。また、過疎化に伴い、町の人口自体が前年度から-2.4%の減少率で減っており、この人口減少も数値を押し上げる要因になっている。定員管理については、第2次行政改革(平成17年度~平成21年度)のなかで約10%の削減を行ったが、今後も必要最小限の職員数により、適正な定員管理に努める。
普通建設事業に係る元利償還金が平成18年度にピークを迎え、類似団体平均値を上回ってきた。しかし、起債依存型の事業計画を見直した結果、平成19年度以降減少に転じ、平成23年度では類似団体平均値を下回り、更に改善されてきた。ただし、今後は下水道事業に係る公営企業債の本格的な元利償還が始まるため、これに対する繰入金の増加に留意していく必要があるが、引き続き建設事業債の抑制に努め、健全な財政運営に努める。
類似団体平均値を下回っており、主な要因としては、建設事業計画の見直し及び新規発行債の抑制等により一般会計における地方債現在高の減額があげられる。今後も引き続き行財政改革を推進し、経費節減を図るとともに、新規発行債の抑制等により財政の健全化に努める。
直営で運営する学校給食センター、東京都からの受託施設や町が出資する財団等の事業を運営するための職員が必要であることなどから、類似団体及び全国平均値より高くなっている。前年度との比較では2.2%減となり、これについては前年度の災害対応や選挙数の減に伴う時間外勤務手当の減、及び直営で運営していたごみ処理施設の一部事務組合への加入や国体終了に伴う担当職員の減が要因としてあげられる。今後も、給与支給率改定等、行財政改革の取組みにより、人件費の削減に努める。
昨年度と比較すると1.3%高くなったが、この要因としては、観光宿泊施設の建設に伴う備品購入費等の増があげられる。物件費に係る経常収支比率は、類似団体より低く良好な数値になっているが、人口1人当たりの比較では、シカの食害対策に係る有害鳥獣捕獲事業等を始めとする委託料等の増加や、それに伴う森林再生、花粉症発生源対策事業委託、受託施設の管理運営等により、高い水準になっている。今後も委託事業等について注視し、コスト削減に努める。
扶助費に係る指数は、前年度と比較して0.3%高くなった。要因としては障害者総合支援法に基づく扶助費の増が認められる。また、当町では、過疎化等にともなう少子化、定住化、高齢化対策のため、子ども医療費助成制度の充実、保育所措置費、高齢者自立支援対策等の施策を行っているが、今後も住民へのサービス低下を招かないよう配慮すると同時に財政運営を圧迫しないよう、適正な施策を進めていく。
その他に係る経常収支比率は、昨年度と比較すると5.6%高くなり、類似団体平均値を上回る数値となった。この要因としては、高齢化の進行に伴い、後期高齢者医療給付費及び介護保険給付費の伸びによる一般会計からの繰出金が増え、充当一般財源等も増えていることが考えられる。今後も給付費適正化に努め、一般会計からの過度な財政負担とならないよう、適正な財政運営に努める。
補助費等に係る経常収支比率については、前年度と比較して4.8%低くなり、ここ数年、類似団体平均値を下回っている状況となっている。引き続き補助金・負担金の適正化に努める。
多くの人々とのふれあいの中で、いきいきと暮らせる町づくりのため、昭和57年度以降立ち遅れていた義務教育施設、観光施設、ごみ処理施設、福祉施設等の整備事業を重点施策として地方債の借入を行ってきた。このため平成18年度に元利償還金がピークであったが、近年の建設事業債の新規発行抑制等の措置により数値の改善がみられ、当該年度の数値もさらに改善された。今後も健全な財政運営のため、引き続き地方債の新規発行を抑制していくよう努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.2%増加したものの、類似団体平均値を下回っている。引き続き行財政改革等の取り組みにより、効果的な財政運営に努める。
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