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類似団体平均を大きく上回っているものの、財政力指数は3か年平均・単年度ともに前年度比0.01ポイント増の0.96と依然として1.0を割り込む厳しい状況が続いている。実際の財政運営にあたっては、市税の徴収率向上など財源の確保策を推進するとともに経費削減に努め、財政基盤の強化を図る。
平成26年度については、経常収支比率の分母となる歳入は市税や地方消費税交付金などの増があるものの臨時財政対策債の借入れを抑制したことにより対前年度比2.0%の増に留まる一方、分子となる歳出は消費税率の引き上げの影響などにより対前年度比2.9%の増となった。その結果、経常収支比率は92.3%となり、前年度から0.8ポイント悪化した。依然類似団体平均を下回る状況が続いており、「第四次中期行財政運営計画」に基づいた経費削減・財源確保策により、行財政の健全化に努める。
4年連続で類似団体平均を下回っているが、前年度比0.9%の増となっていることも踏まえ、事務事業の見直しや民間委託の推進を図るなど、より一層のコスト削減に努める。また、東京都に委託している常備消防委託金等、反映されていない人件費・物件費の費用を合計すると、人口1人当たりの金額は大幅に増加することとなるため、これらを含めた経費について抑制することが必要である。
平成23年度・24年度は国家公務員の給与改定特例法の影響により高い数値となっているが、この影響がない場合とした場合の指数はそれぞれ99.7、99.2となり、減から横ばいの傾向が続いている。今年度は99.8と類似団体平均99.2を上回っており、更なる給与水準の適正化に努める。
平成6年度からの行財政改革に伴う事務事業の見直し等により職員数(特別会計等を含む)の削減に努めた結果、平成7年4月に969人だった職員数は、平成27年4月には643人まで削減することができ、類似団体平均を下回っている。今後も引き続き職員数の適正化に努め、効果的・効率的な行財政運営を図る。
元利償還金及び準元利償還金の減などにより単年度の数値が減少したことに加え、比較的高い水準であった平成23年度の単年度数値1.50857が算定から外れたことで対前年度比0.2ポイント減となった。類似団体平均を依然として下回り、低位の水準に留まっている。今後は、東中神駅周辺整備事業や都市計画道路整備事業等、大規模な投資事業に伴い、多額の地方債発行による公債費の増が見込まれることから、引き続き実質公債費比率の推計により起債対象事業の限定や特例地方債の発行抑制を図り、将来に過度の負担を残さぬよう起債に依存することのない事業執行に努める。
地方債の現在高や退職手当負担見込額の減などにより、将来負担額が減少している一方、充当可能基金が増加したことなどにより、将来負担額を充当可能財源等が上回ったため、将来負担比率は算定されなかった。なお、比率を算定した場合、対前年度比9.7ポイント減の-8.1%となる。今後については、東中神駅周辺整備事業や都市計画道路整備事業等、大規模な投資事業の実施に伴い、多額の建設事業債の発行や基金の繰入が見込まれることから、引き続き経費削減による基金の積み増しや起債対象事業の限定等、比率の上昇を抑制するよう努める。
職員給については、これまでの行財政健全化の取組による職員数の減により減となったが、退職者数の増により退職手当は増加し、人件費全体としては増となり、類似団体と比較しても平均を1.2ポイント上回っている。引き続き「第四次中期行財政計画」に基づき、更なる給与水準、職員数の適正化に努める。
物件費は対前年度比1.0ポイントの増となり、東京都平均をやや下回っているものの、類似団体平均を1.8ポイント上回っている。これは税や福祉の制度改正に伴うシステム改修等経費や臨時福祉給付金・子育て世帯臨時特例給付金支給事務経費が主な要因となっている。市民サービスの維持向上と行政運営の効率化を図るべく積極的に民間委託を推進している中、今後も物件費が増加していくことが見込まれる。「第四次中期行財政運営計画」に基づき、事務事業の点検や省エネルギー対策の推進等により更なるコストの削減に努める。
扶助費については、増加傾向が続く生活保護費や、障害者自立支援給付費の増に加え、消費税率の引き上げに伴い、臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金が支給されたことなどから依然として類似団体平均を大きく上回る比率となっている。扶助費の支出総額は今後も厳しい状況が見込まれることから、資格審査等の適正化を引き続き進めるとともに、扶助費のあり方についても、給付水準や給付と負担のバランスなどについて検討を進めるなど比率の改善に努める。
類似団体平均を1.1ポイント下回っているものの、維持補修費は、今後、施設の老朽化等により増加が見込まれるところであり、費用対効果等を総合的に判断する中で、平成28年度に策定する公共施設等総合管理計画に基づき、廃止や用途変更等も視野に入れ、計画的な維持管理を行う。繰出金については、高齢化の進行などにより介護保険特別会計や後期高齢者医療特別会計への増が見込まれるところであり、各会計の税率・料金改定や徴収率向上など歳入確保に努め、低位の水準を維持する。
東京都平均を1.6ポイント下回っているものの、類似団体平均よりポイントを0.6上回っている。人口1人当たり決算額においては消防事務を東京都に委託しているため国・都に対する負担金が類似団体平均を上回っているが、一部事務組合やその他に対する負担金等では下回っており、今後も補助金等の定期的な検証と見直しなどを行い、適切な補助金の交付に努める。
従来から過度に市債借入に依存することのない財政運営を行ってきた結果、現在のところ類似団体平均を大きく下回り、対前年度比でも0.3ポイントの減となっている。今後も東中神駅周辺整備事業や都市計画道路整備事業等大規模な投資事業により、多額の地方債借入が見込まれる。引き続き公債費の動向と基金残高を注視する中で、地方債の借入額の抑制に努め、低位の水準を維持する。
経常一般財源等は、市税・地方消費税交付金などの増により、前年度比3.8%の増となった。経常経費充当一般財源等は物件費や繰出金等で増となり、公債費以外の経常収支比率は80.9と前年度を1.1ポイント上回った。依然として類似団体平均を上回る状況が続いており、「第四次中期行財政運営計画」に基づいた経費削減・財源確保策により、行財政の健全化に努める。
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