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市民税、地方消費税交付金等の増により基準財政収入額が増になる一方で、被生活保護者数が全国的に見ても高い水準にある生活保護費及び高齢化の進展による高齢者保健福祉費が増となったことから、基準財政需要額がそれ以上に増となったため、財政力指数が前年度から減少しており、引き続き、類似団体内平均値を下回っている状況である。
令和3年度、令和4年度は95%前後まで改善していたが、令和5年度は97.7%まで悪化した。その要因として、地方交付税、地方消費税交付金、法人事業税交付金等の増加により経常一般財源総額(分母)が増加したものの、生活保護事業の医療扶助費の増などにより扶助費が増加したため、経常経費充当一般財源(分子)が増加したことが挙げられる。本市では、人件費、公債費は年々改善していることから、義務的経費は年々減少しているものの、生活保護費、障がい者福祉費等の扶助費では改善が見られないことから、義務的経費は依然高い水準にある。今後も経常収支比率が改善できるよう、市税を中心とした更なる歳入確保や、義務的経費の更なる改善に向け、行財政改革に取り組む。
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体内で人件費が1番少なく、人口1,000人当たり職員数も4番目に少ないように、人件費が少ないことが要因となっている。今後も適正な人件費の水準に努め、同指標の改善に取り組む。
類似団体と比較して地域手当の級地が高い水準となっており、さらに職員平均年齢が上昇していることから、類似団体内平均を上回る指数となっていたが、給料月額の高い職員が減少したことにより令和5年度は類似団体内平均と同程度となっているが、今後も適正な給与水準に努める。
近年の学校統廃合に伴う学校建設事業の積極的な実施による教育債の発行による公債費負担により、類似団体内平均を0.8ポイント上回っているが、令和3年度に20億円、令和4年度に14億円の地方債の繰上償還を実施し、公債費負担の軽減を図っている。今後とも、地方債を主な財源とする建設事業については、将来の公債費負担が過度なものとならないよう、事業の選択と集中により計画的に実施するとともに、積極的に地方債の繰上償還を実施することにより、公債費負担の軽減に努める。
類似団体内平均を上回っているのは、近年の学校統廃合に伴う学校建設事業の積極的な実施により教育債が増加していることなどから、地方債残高が類似団体と比較し、多いことが一つの要因となっている。ついては、令和3年度に20億円、令和4年度に14億円の地方債の繰上償還を実施し、地方債残高と将来利子負担の縮減を図るとともに、財政調整基金を始めとする各種基金を積み増し、将来負担比率の減少に努めている。今後も地方債残高の減少、基金の増加はもとより定員適正化計画に基づく適正な人員管理を通じた退職手当負担見込額の減少に努める。
過去からの定員適正化計画による職員数の削減により類似団体内平均を大きく下回っている。今後も行政のDX化などを通して、事務事業の見直しを進め、効率的な組織を構築し、定員適正化に努める。
物件費に係る経常収支比率が上昇傾向にあるのは、過去から業務の民間委託化を推進し、人件費から委託料(物件費)へのシフトが起きているためである。人件費に係る経常収支比率は低下傾向にあり、両者を合わせた経常収支比率でも低下傾向にある。現在は窓口サービス、公園、公営住宅やコミュニティセンターなどの管理について民間委託を実施しており、今後も順次民間委託化を進めていく。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っている要因として、生活保護費が高額であることなどが挙げられる。就労支援や医療扶助の適正化により生活保護費は減少傾向にあるが依然として高額であること、障がい児通所支援等の社会保障経費が増加していることから、令和6年度以降も依然として厳しい状況にある。今後も就労支援や医療扶助の適正化に取り組んでいく。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、繰出金の増加が主な要因である。主な内訳としては、介護保険制度関連事業や後期高齢者医療事業に係る繰出金の増加が挙げられる。今後とも高齢者の健康増進に取り組み、健康寿命の延伸を図ることにより、将来の社会保障負担を抑制できるよう努めていく。
補助費等その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、市独自に実施している所得制限を設けない0~2歳児の保育料無償化施策による私立認定こども園等への助成によるものである。今後、全国的に0~2歳児の保育料が所得制限なく無償化されれば、類似団体内平均と近似値を取ることが予測される。
近年の学校統廃合に伴う学校建設事業に係る起債の償還等に伴い、類似団体平均を上回って推移していたが、減債基金を活用した繰上償還を実施したことに伴い、類似団体内平均を下回る水準まで改善することができた。今後とも、地方債を主な財源とする建設事業については、将来の公債費負担が過度なものとならないよう、事業の選択と集中により計画的に実施するとともに、積極的に地方債の繰上償還を実施することにより、公債費負担の軽減に努める。
公債費以外の経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、扶助費が高額であることが主な要因である。就労支援や医療扶助の適正化により生活保護費は減少傾向にあるが依然として高額であること、障がい児通所支援等の社会保障経費が増加していることから令和6年度以降も依然として厳しい状況にある。
(増減理由)令和5年度において、歳計剰余金を減債基金に12億円、財政調整基金に8億円を積み立て、さらに土地売払収入等を公共施設等整備基金に約2.2億円、学校教育施設等整備基金に約12.9億円積み立てたこと等により、基金全体として約40.7億円増となった。(今後の方針)財政調整基金については、「守口市行政経営プラン」(計画期間:令和5~令和8)による、残高の50億円維持に向けて、社会経済情勢の変化による税収減や災害等の不測の事態に対応できる一般財源を確保しておく観点から引き続き、積立てを行う。減債基金については、減債基金を活用した繰上償還を実施することにより、市債全体の残高及び公債費のコントロールに努める観点から引き続き、積立てを行う。その他の基金については、将来負担が見込まれる特定の財政支出に備えるため、一定額を確保していく必要があることから、各基金条例に沿って適切に積立て及び取崩しを行う。
(増減理由)令和5年度において、歳計剰余金を財政調整基金に8億円積み立てたことや政策的経費の財源として4.6億円を積み立てたこと等により、令和4年度と比較して約13.5億円増加している。(今後の方針)「守口市行政経営プラン」(計画期間:令和5~令和8)による、残高の50億円維持に向けて、社会経済情勢の変化による税収減や災害等の不測の事態に対応できる一般財源を確保しておく観点から引き続き、積立てを行う。
(増減理由)令和5年度において、歳計剰余金を減債基金に12億円積み立てた一方、第三セクター等改革推進債の償還の財源とするため減債基金を約1.0億円取り崩したことなどにより、令和4年度と比較して約11.0億円増加した。(今後の方針)減債基金を活用した繰上償還を実施することにより、市債全体の残高及び公債費のコントロールに努める観点から引き続き、積立てを行う。
(基金の使途)・公共施設等整備基金:公共施設等の整備に必要な資金を積み立てるため。・学校教育施設整備基金:学校教育施設の整備に必要な資金を積み立てるため。・人材育成基金:多様化・高度化する時代に即応して活躍できる国際感覚に溢れた人材を育成することにより、「文化都市守口」の実現に資するため。・愛のみのり基金:本市の社会福祉事業のためになされる寄附金(使途を特定しない寄附金を含む。)を有効に活用し、もつて社会福祉の充実に寄与するため。・がんばる守口助け合い基金:感染症の流行及び災害等への対応又は災害に強い地域づくり係る事業の実施に資するため。(増減理由)・公共施設等整備基金:土地売払収入を約2.2億円積み立てなどにより、約2.2億円の増となっている。・学校教育施設整備基金:土地売払収入を約12.4億円、ふるさと応援寄附金を約0.5億円積み立てなどにより、約12.9億円の増となっている。(今後の方針)公共施設、インフラ等の長寿命化対策や、多様化・高度化する市民ニーズ対応など、将来負担が見込まれる特定の財政支出に備えるため、一定額を確保していく。
当市では、平成26年度以降に段階的に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。有形固定資産減価償却率については、昭和40年代中頃から昭和50年代初めにかけての人口急増に伴って整備してきた多くの施設の老朽化が進んでいることにより、有形固定資産減価償却率は69.5%であり、類似団体内平均値を上回っている。
債務償還比率は類似団体内平均値を上回っているものの、令和3年度の減債基金を財源とした地方債の繰上償還により大きく改善した。今後は、国・府補助金等の特定財源の確保に努めるなど、過度に市債に依存することのない財政運営に努めるとともに、減債基金を積み立て活用していく。
将来負担比率については、令和3年度に実施した減債基金を財源とした地方債の繰上償還や未利用地の売払い収入を財源とした基金への積立てにより着実に改善しているが、依然として類似団体内平均値を上回っている。また、有形固定資産減価償却率についても、類似団体内平均値を上回っているが、公共施設等総合管理計画に基づいて公共施設等の集約化・複合化や廃止を積極的に進めているところである。今後も公共施設等総合管理計画に掲げている公共施設等の最適化、長寿命化の推進、「官」から「民」へのシフトの3つの方針に基づき、公共施設等の集約化・複合化や廃止を推進していく。
将来負担比率及び実質公債費比率については、両指標ともに類似団体と比較して高い水準にある。両比率は、令和3年度に実施した減債基金を活用した地方債の繰上償還による地方債現在高の圧縮により着実に改善している。しかし、類似団体との比較では、依然乖離が見られることから、国・府補助金等の特定財源の確保に努めるなど、過度に市債に依存することのない財政運営に努める一方で、将来の市債の繰上償還に備え、減債基金を積み立てるなど、今後も両比率の減少(改善)に努める必要がある。