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市税の増加による基準財政収入額の増加が、生活保護費や高齢者保健福祉費などの増加による基準財政需要額の増加を上回ったため、単年度の比率は前年度より改善している(0.744⇒0.765)。しかし、3ヵ年平均では前年度と同指数であり、また過去5年間の指数についても悪化傾向であることから、引き続き健全な財政運営に関する条例に基づき、企業誘致などを積極的に進めるなどして自主財源の確保に努め、弾力的かつ持続可能な財政構造の確立を目指す。
当市は、臨時財政対策債について、可能な限り後年度の財政負担を軽減するため、借入額を抑制(臨時財政対策債発行可能額:1,767,194千円⇒借入額1,200,000千円)していることから、他団体に比べ比率は悪くなる傾向があるが、人件費及び一部事務組合負担金の減などにより、比率は2.9ポイント(91.1%⇒88.2%)改善した(臨時財政対策債発行可能額全額を借入れた場合の経常収支比率は、85.6%)。今後においても、自主財源の確保、経常的経費の圧縮を図り、収支のバランスをとりながら健全な財政運営に努める。
指定管理者制度の導入などにより、定員適正化計画に基づく人件費の削減が進んでいるため、類似団体と比較すると数値は下回っている。一方で委託料(物件費)が増加することとなるが、職員数の減の効果が大きいため人件費・物件費総額として抑制効果が働いているものである。今後においても、多様化する住民ニーズに、より効果的、効率的に対応するため、民間活力の導入を進めるとともに、数値の維持、向上に努める。
昨年度から7.6ポイント減少しているが、主な要因は国家公務員の給与削減措置が終了したことである。また、高齢・高給の職員の退職や給与構造改革における経過措置額の段階的廃止も減少の要因として挙げられる。今後も引き続き給与水準の適正化に努める。
昨年度から0.03人の増加となっているが、主な要因は雇用と年金の接続を図るための再任用制度の運用により、再任用フルタイム職員を任用したことである。今後も様々な行政需要に対応しながら、より適切な定員管理に努める。
借入金抑制による元利償還金の減や、一部事務組合の起こした地方債に充てたと認められる負担金の減などにより比率は改善した(5.9%⇒4.9%)。しかし、単年度の比率では、土地開発公社からの買戻しの影響などにより、公債費に準ずる債務負担行為に係るものが増加したため、比率は前年度よりも悪化している(単年度:4.00%⇒5.59%)。今後も、大規模な事業等については、健全な財政運営に関する条例に基づき、後年度の住民負担に対して理解を得られるかなどを十分に検討するとともに、起債額を最小限に抑制するために事業費を丹念に精査し、計画的な財政運営に努める。
地方債残高の減や土地開発公社からの買戻しによる債務負担行為支出予定額の減に加え、財政調整基金やその他特定目的基金の残高が増加したことから、将来負担額総額が減少し、充当可能基金が増加となったため比率が改善した(21.6%⇒2.3%)。今後においても事業費の圧縮、起債の抑制等を行い、比率の維持、向上に努める。
類似団体と比べ、人件費に係る経常収支比率は低くなっており、対前年度比でも1.1ポイント改善となっている。その要因としては、定員適正化計画に基づく職員数の削減や民間委託の推進などがあげられる。今後についても、引き続き適正な定員管理を行い、人件費の抑制に努める。
予防接種及び妊婦健康診査の特定財源の廃止や、定員適正化計画に基づく職員数の削減に伴う非常勤嘱託職員の活用などにより、比率は悪化した(15.6%⇒16.7%)。一方で人件費は着実に削減されているため、今後においても民間委託等を進め競争によるコスト削減を図る。
生活保護費や障害介護給付費などの社会福祉費の増加により、比率は年々増加傾向にある。今後、超高齢社会が進む中で高齢者の障害者手帳取得者はさらに増加することが見込まれるため、健康増進事業の更なる推進などにより、障害介護等の未然防止に努め、経費の縮減を図る。
国民健康保険特別会計への繰出金の減などにより比率は改善した(8.9⇒8.5)。類似団体中において上位に位置しているが、要因としては他団体に比べ維持補修費が少ないことがあげられる。今後については、公共施設の老朽化により維持補修費の増加が予想されるため、計画的な施設修繕に努めるとともに、その他経費の削減に努める。
本市は、消防、ごみ・し尿処理、火葬場業務を一部事務組合で行っているため、例年類似団体の平均値を上回っている。平成25年度については、入間東部地区消防組合の負担金が減額となったことから、比率は一時的に改善した(13.8%⇒11.3%)。今後については、大規模な施設の更新時などに、一時的な負担金の増額が見込まれるが、適正な負担金とすべく一部事務組合の構成市町と連携して、経費の削減に努める。
債務残高の減に伴い、比率は改善(15.7%⇒15.3%)し、前年度に引き続き類似団体の平均値を下回る結果となった。しかし、債務残高全体に占める臨時財政対策債残高の割合が大幅に伸びてきており(約58%)、市の財政を圧迫する大きな要因となっている。今後も、収支状況等を考慮しながら、臨時財政対策債を含めた地方債の新規借入れの抑制に努める。
人件費の削減や、補助費等の減により比率は改善(75.4%⇒72.9%)したものの、要因は一部事務組合負担金の一時的な減によるものであるため、引き続き、健全な財政運営に関する条例に基づき、計画的な財政運営により、弾力的かつ持続可能な財政基盤の確立を目指す。
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