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大型事業の推進による合併特例債発行の増や臨時財政対策債の増により,公債費が増額となったものの,地方消費税交付金が大幅な増収となっていることなどにより前年度と比べ0.01ポイントの微増となっている。財政力指数は,類似団体平均を上回る税収があり,0.88と類似団体よりは高くなっているが,平成21年度以降低下傾向にあるため,今後も,企業誘致やより一層の収納対策強化などにより市税確保に努めるとともに,税外収入についても滞納対策を講じ,財政基盤の強化に努める。
市債発行の縮減等を実施してきたことにより,公債費は減となっているものの,施設管理費等の物件費や,扶助費等の増により,経常収支比率は,前年度と比べ0.7ポイント増え,上昇に転じている。今後も,社会保障関係経費の増や維持管理費の増,さらには合併特例債発行等による公債費の増も見込まれていることから,歳入面においては,市税等の収納強化や新たな自主財源の創出により一般財源の確保に努め,また歳出面においては,徹底した事務事業の見直しにより経常経費の抑制に努める。
職員の若年化による職員給の減により人件費は減少しているものの,施設の管理費や予防接種委託料の増などにより物件費が増となっており,さらに人口も減少しているため,人口1人当たりの決算額は前年度と比べ増加している。物件費や維持補修費については,施設・インフラの老朽化等によりさらなる維持管理経費がかかることが予想されるため,実施している全ての事業を0ベースで見直し,優先順位の低い事業は大胆にスクラップするなど,経常経費の削減に努める。
職員の若年化及び初任層の在級期間が,他市町村と比較して長期であることにより,類似団体の中では最低水準にある。さらに平成26年度は職員の大量退職により,職員の若年化が顕著であったことや,国との昇給時期の差によって現給保障される額が少なかったことから,0.5ポイントの低下となった。今後とも,給与水準の適正化に努める。
平成18年度から平成22年度に実施した定員適正化計画により,職員数は減少し,現在は,ほぼ横ばいの職員数を維持している。毎年度策定している職員増減計画を今後も策定し,今後も簡素で効率的かつスリムな組織・機構の構築を進めながら,中長期的視点に立った適正な定員管理の維持に努める。
実質公債費比率は,年々低下している。これは,高金利な資金の繰上償還を実施するとともに,事業債の発行を償還元金の範囲内に抑えることで公債費の縮減に努めたことなどによるものである。今後一定期間は,合併特例債の発行や大型事業の推進などにより,公債費の増加が予想され,実質公債費比率も上昇に転じる見込みであるが,施策の厳選や事務事業の見直し等により,後年度の公債費抑制に努める。
徹底した債務縮減により将来負担比率は年々低下してきたが,近年は,大型事業の推進に伴い市債発行額が増加しており,地方債現在高が増となったことから,将来負担比率も上昇に転じている。今後一定期間は,地方債現在高の増や基金残高の減により,将来負担比率が上昇する見込みとなっているが,引き続き行財政改革を推進し,健全で持続可能な財政運営の確立に努める。
職員の若年化による職員給の減等により,人件費にかかる経常収支比率は前年度と比べ1.3ポイント減少しているものの,類似団体平均を上回る状況が続いている。今後は,事務事業の徹底的な見直し等を図り,人件費の抑制に努める。
施設の管理経費や予防接種委託料の増などにより物件費にかかる経常収支比率は増加している。今後も,施設維持管理費の増等により,上昇していくことが予想されるが,事務事業の徹底的な見直しにより増加の抑制に努める。
障害者自立支援介護給付費の増等により経常的な歳出が増え,前年度と比べ1.0ポイント増加上昇している。扶助費は今後も増加することが見込まれるが,厳正な執行に努める。
医療,介護など社会保障にかかる費用の増加により,国民健康保険特別会計や介護保険特別会計などへの繰出金が増加していることから,その他経費の経常収支比率は前年度と比べ0.5ポイント上昇しており,類似団体平均を大きく上回っている。今後は,国民健康保険,介護保険,後期高齢者医療の各特別会計において保険料徴収率の向上を図り,普通会計の負担を減らしていくよう努める。
平成13年度以降,補助金の整理合理化を進めてきたことにより,補助費等にかかる経常収支比率は類似団体を大きく下回っている。平成26年度は公的医療機関への運営補助を開始したことなどにより前年度と比べ増加しているが,今後も定例化している補助金等について見直しを行い,適正な執行に努める。
これまで実施してきた繰上償還等により,公債費は平成21年度以降減少している。しかし,今後は,合併特例債の発行や大型事業の実施により公債費の増加が予想されるため,引き続き市債を財源とする事業の厳選や計画的な発行を行い,将来の財政負担の軽減に努める。
人件費は減少しているが,物件費や扶助費,繰出金等の増加により,前年度と比べ1.5ポイント上昇している。市税収入の大幅な増加が見込めない一方で,社会保障関係経費の増や公共施設等の維持管理経費の増に対応するため,歳入面においては財源確保に努め,また歳出面においては経常経費の徹底的な見直し,削減を実施していく。
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