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長引く景気の低迷により法人税の減収傾向にあるものの、昨年より0.01ポイント増の0.25となった。依然として類似団体平均と比較するとまだ低い数値である。また、少子高齢化の進行や農林業の衰退などにより自主財源が伸びず財政基盤が弱い。今後も引き続き行財政改革大綱に基づき、徴収体制を強化し、収納率の向上を図る。また、緊急に必要な事業を選別し、投資的経費(普通建設事業費)を抑制する等、歳出構造の徹底した見直しを行い、財政基盤の強化を図る。
昨年は人件費の増により悪化したものの、平成19年度から取り組んでいる行財政改革大綱(以下、「行革」という。)の影響により、本年は、扶助費及び公債費の減少により前年度より1.8ポイント減の88.0%となった。これは、認可保育所運営費の科目性質区分が扶助費より補助費に変更となったことや、行革の公債費抑制の影響により元利償還金が減少した事が主な要因である。今後も、平成28年熊本地震の影響による災害復旧事業債の償還額の増加や、扶助費において障害福祉サービス費給付費等の増加が見込まれるため、行財政改革大綱は平成28年度で終了するが引き続き地方債の発行額の上限を設定し、将来の公債費の抑制を図る。
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額については、類似団体平均とほぼ類似しているものの、人件費が類似団体より上回っている。これは主に人口1,000人当たりの職員数が類似団体平均より多いためである。今後も引き続き行財政改革大綱に基づき職員数の削減や委託料、リース料等の見直しを行い経費の抑制に努める。
類似団体平均と比較すると0.6ポイント下回り、町村平均をも、0.6ポイント下回っている。近年上昇傾向にある主な原因は、昇格運用見直し等の影響であり、今後も引き続き行財政改革大綱に基づき、給与の適正化に努める。
行財政改革(一次:平成19年度~23年度・二次:平成24年度~28年度)において、平成27年度までで21人(-14.8%)の削減を行ったものの、依然として類似団体平均を上回っている。今後も引き続き行財政改革大綱に基づき、役場組織の合理化や民間委託及び臨時職員等の配置による事務の効率化等を併せて実施することで、職員の削減を図る。また、一般行政職員については、定年退職による職員の削減を基本とし平成23年度現員数(123名)程度を維持することとし、技能労務職員においても、定年退職後の補充は行わないこととし、引き続き定員管理を行いう。
平成19年度から取組んでいる行財政改革大綱に基づき、起債発行額を抑制したことや、過去に行った大型事業の起債償還が一部完了したことで、昨年度よりも0.8ポイント減少した。今後は、平成28年熊本地震の影響により急激な増加が見込まれるため、今後も引き続き投資的経費に係る起債発行額の抑制を図り、公債費抑制に努める。
平成22年度以降は、類似団体平均を下回っている。主な要因としては、平成19年度から取組んでいる行財政改革大綱に基づき、起債発行額を制限していることで地方債残高が減少傾向にあることや、公営企業債等繰入見込額にかかる起債残高が減少したことや、剰余金を財源とした財政調整基金への積立による充当可能基金の増額等があげられる。今後は、平成28年熊本地震の影響により災害復旧事業債償還金の増加により上昇傾向にあるため、引き続き集中改革プラン及び行財政改革大綱に基づき人件費・公債費等義務的経費の削減に努める。
人件費に係るものは、平成27年度において22.0%と類似団体平均と比べて1.6ポイント低い水準にあり、前年度より0.6ポイント上昇している。これは、平成27年度の給与改定に伴う職員手当の増や、昇格運用の見直しの影響が挙げられる。現在、退職者数と同数の新規採用を行っているが、今後も引き続き行財政改革大綱に基づき人件費の削減に努める。
物件費は、近年、自然を生かした森林体験公園施設内に「ロングジップスライド」等の整備を行ったことや、関連する臨時職員賃金、備品購入費等が増加したことにより、前年度より0.7ポイント増加した。また、リース料や業務委託契約等の増加によ上昇傾向にある。今後も、引き続き、新規リース契約の抑制や光熱水費等の削減を図り、行財政改革大綱の更なるに徹底した事務事業の見直しを行い、物件費の抑制に努める。
扶助費に係る経常収支比率が、本年度は類似団体平均を1.3ポイント下回って、前年度比で2.3ポイント減少している。主な要因として、認可保育所運営費が扶助費から補助費等に性質を変更したためで、実質は上昇傾向にある。その他、利用者数の増加による障害福祉サービス給付費等が急激に膨らんでいることや、高齢化(平成27年度末の高齢化率40.42%)の進展に伴う影響も考えられる。今後は、健康管理意識の向上を図り医療費の抑制に努めることや、各種手当への特別加算等の見直しを進めていくことで、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
類似団体平均と比較して2.3ポイント上回っている。主な要因として、保険給付費等の増に伴い国民健康保険特別会計繰出金の増加や西部簡易水道の拡張工事に伴う繰出し金の増加が影響している。今後は、独立採算の原則に立ち返った料金の改定や、国民健康保険事業等の医療費の適正化に努め健全な財政運営を図る。
補助費等その他に係る経常収支比率が類似団体平均より0.3ポイント低い数値となっているが、近年、宇城広域連合負担金や農林業関連補助金の増加により上昇傾向にある。また、宇城広域連合負担金(し尿処理施設)や認可保育所運営費に代わる施設型給付費等負担金が増えた事により、昨年度よりも0.9ポイント増加している。今後も、施設整備事業に伴う宇城広域連合負担金の増加が見込まれるため、行財政改革大綱に基づき、定期的な事務事業評価を行い、必要性や効果等を検証し単独補助金等の歳出削減に努める。
過去に行った大型事業の起債償還が一部完了したことで、前年度より1.5ポイント減少したものの、臨時財政対策債や、平成19年度発生の豪雨災害に伴う災害復旧事業債等の元利償還金が増加したことにより、依然として類似団体平均を1.6ポイント大きく上回っている。近年では、平成19年度から実施している行財政改革大綱で地方債の発行上限額を設定したことにより下降傾向に進む見込みであったが、平成28年熊本地震の災害復旧事業に係る元利償還金が急激な増加が見込まれ、非常に厳しい財政運営となることが予想される。そのため、今後も引き続き行財政改革大綱に基づき、新規発行を伴う普通建設事業を抑制し公債費の抑制に努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、近年減少傾向にあったものの、昨年度より類似団体平均を1.8ポイント上回る状況となった。主な要因として、給与改定等に伴う人件費の増や、備品購入費、光熱水費等の増加に伴う物件費の増、一部事務組合に対する補助費等の増が考えられる。今後も引き続き、行政改革大綱に基づき、受益者負担の適正化や徹底した事務事業の見直しを行い歳出削減を図る。
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