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地方財政ダッシュボード

熊本県美里町の財政状況(2018年度)

🏠美里町

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 特定地域生活排水処理


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少並びに高い高齢化率(平成29年10月現在44.1%県内3位)、町内に経済のエンジンとなる産業の不存在等により財政基盤が弱いため、財政力指数は類似団体と比しても大きく下回っている。行政サービス等の民間委託の実施等を行うことで行政の効率化に努め、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

近年増加傾向にて推移しているが、交付税の合併算定替の激変緩和措置期間に入り、交付税額が逓減していることが影響している。今後中期的には震災関連の起債の償還の影響を見込んでおり、長期的には宇城広域連合実施の大型事業に伴う公債費負担金の影響により高い水準を推移することが見込まれる。新規の公債費の抑制に努める必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

昨年度に比べ決算額が大きく減少している理由は、物件費について平成28年熊本地震による家屋解体関連に支出した約8億5千万円に及ぶ経費が平成29年度の事業完了に伴い皆減したためである。類似団体平均に比して数値が高くなっている原因は、人件費について、人口1000人当たりの職員数が類似団体を上回っていることが影響しており、平成30年度より民間委託を活用することで技能職員の退職者の不補充等を行うことで逓減を図っている。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体、全国町村平均をともに度下回る状況にあるが、今後も定員管理計画等に基づき、給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

行財政改革において、平成27年度までに21人の職員数を削減したが、類似団体を上回る状況にある。これは合併市町村であり分庁方式を採用していることに端を発している。今後について、一般行政職員については平成23度現員数123名程度を維持することとしているが、平成30年度より一部、学校給食調理業務の民間委託を実施し技能労務職員の退職者の不補充を行う等効率化を図り、職員定数の適正化に努めている。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は3ヵ年平均で5.6%と減少傾向にある。これは平成19年度から28年度に取り組んだ財政改革による公債費抑制の効果が大きい。今後については宇城広域連合において計画されている大型事業に伴う元利償還金の増加を見込んでおり、有利な起債の活用等による負担の軽減を図る必要がある。

将来負担比率の分析欄

充当可能財源の増加により将来負担比率が減少している。宇城広域連合による大型事業の財源としている起債のために組合等負担等見込額の増加が見込まれるため、支出状況を注視し財政の健全化に努める必要がある。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

類似団体平均とほぼ同水準となっている。職員の年齢構成の変化により、職員給及び退職組合負担金が減少している。また、一部において導入した学校給食調理業務の民間委託に伴う職員の不補充による効果が表れたものである。今後も直営公共施設の指定管理者制度等の活用を図り、人件費総額の抑制および適正な定員管理を図る。

物件費の分析欄

類似団体平均より多少低い値であるが近年増加傾向にある。平成30年度についても業務委託の増加等により、人件費からのスライドが起きているためである。今後については、公共施設の新電力の活用等により経常経費の削減に努める。

扶助費の分析欄

類似団体平均とほぼ同水準である。今後、少子高齢化等による扶助費の増加が考えられるため、安定的なサービスの提供のための財源確保等健全な財政運営に努める。

その他の分析欄

その他の経常収支比率ついてほぼ横ばいの状態であり、類似団体とより1%~3%程度高い水準で推移している。これは下水道事業、簡易水道事業等の公営企業会計への繰出金が必要となっているためである。今後、法適用事業となることを見据え事業の健全化を進めていく。

補助費等の分析欄

類似団体平均と比べて2.0ポイント下回っており、前年度比で1.2ポイント減少した状態にある。一部事務組合への負担金が減少したことが大きな要因である。今後も単独補助金、団体運営補助金について、定期的な事務事業評価等の効果の検証を行い、歳出の抑制を図る。

公債費の分析欄

前年に比して3.0%の増加をしているが、これは令和6年度にかけて据置期間を設けず償還を行う基金造成を目的とした起債を借り入れているためである。今後も平成28年熊本地震からの復旧・復興事業を優先する為、関連事業にかかる起債の増加が見込まれる。計画的な起債管理を行うとともに他の財源の活用等に努める。

公債費以外の分析欄

昨年と比べて0.5ポイント減少したが、公債費の増加がその大きな要因である。経常経費について不断の見直しを行い、経常的な経費に充当可能な財源の確保を図る。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

平成28年熊本地震及び豪雨災の影響により、農林水産業費(被災者向け経営体育成支援事業)、災害復旧費(被災施設の復旧)、民生費について高い水準が平成28年度より続いている。また、土木費については災害公営住宅の建設事業、平成28年度、29年度からの繰越事業の実施の影響を受け上昇がみられた。消防費についても災害の関連事業として実施した備蓄倉庫の建設事業等により例年に比べ決算額が高水準となっている。他方、衛生費については被災家屋解体関連事業の平成29年度終了に伴い、前年度比で住民一人当たり78,128円と大きく減少した。今後宇城広域連合において大型事業(宇城クリーンセンター・浄化センター)の実施や消防施設の更新が見込まれていることから、衛生費、消防費については類似団体と比して高い水準を推移することが見込まれる。また、教育費については、設備の改修費等が増加すると見込んでおり、策定予定の学校施設長寿命化計画を活用し、計画的に整備を進めていく。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

大きな特徴としては平成28年熊本地震並びに豪雨災の影響により、災害復旧事業費、扶助費において類似団体平均を大きく上回る数値となっていることである。物件費については昨年度にまで実施された熊本地震被災家屋解体関連経費(848,842千円)が皆減したことにより類似団体平均とほぼ同水準となっている。また、普通建設事業費において類似団体平均を上回っている理由についても平成28年度災害の影響が大きく、社会資本整備総合交付金事業等を活用し計画的に整備に取り組んでいることとともに災害公営住宅建設事業を実施したことが影響している。積立金が平成27年度より逓増しているのは交付税の合併算定替の縮減に合わせ、合併特例債を活用し基金の造成を行っていることが大きな要因である。公債費については、今後も復旧復興関連事業等において活用の必要があるため、類似団体平均を上回る状況が続くものと考えられるが、交付税措置率の高いものを活用する、発行額の抑制を行う等、健全な財政運営を行うことに念頭に置くこととする。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

平成28年熊本地震関連事業の影響により実質単年度収支が赤字となっているが、財政調整基金の取り崩しにより、実質収支は黒字となっている。繰越事業費についてはH29年度をピークとして徐々に減少し、標準財政規模も大きな変動は想定されないため、実質収支額は緩やかに減少していくものと見込んでいる。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

平成30年度決算は、すべての会計において黒字であり、前年度に比べて一般会計は24百万円減額し、特別会計においては139百万円の減額となり、黒字額は全体として163百万円減額した。・一般会計は、歳出の総額が380百万円減少する一方、歳入全体で535百万円減少したことで、黒字額が減額した。・国民健康保険特別会計は、予算全体額が277百万円の減額となった影響もあり、黒字額についても32百万円減額した。・介護保険特別会計は、歳入総額が6百万円の増額となり、歳出総額が113百万円増額したことから、全体の黒字額は107百万円減額した。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

近年、合併特例債に係る基金造成を行った影響で元利償還金の増加がみられる。また、今後H28熊本地震関連事業の償還が始まるため、元利償還金については数年間同程度の水準となるものと考えられる。しかしながら交付税算入率の有利な起債の活用を行い実質公債費比率の上昇の抑制を図っているところである。また、実質公債費比率は3ヵ年平均で5.6%と減少傾向にあり、平成19~28年度に取り組んだ第1次・第2次行財政改革の公債費抑制の効果が表れているものである。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

将来負担比率は、将来負担額を充当可能財源が上回っている。地方債現在高は328百万円増加したものの、公営企業債等繰入見込額が166百万円減少し、退職者数増加による退職手当負担見込額が47百万円減少している。充当可能財源等については、充当可能基金において、財政調整基金は135百万円減少したが、減債基金が273百万円、地域振興基金157百万円、地域振興基金が124百万円、それぞれ増加したため、総額で459百万円の増額となっている。地方債残高の増加に対応する基準財政需要額算入見込額も186百万円増加しており、将来負担比率の分子が減少した。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)全体では388百万円増加しており、主な要因は、特定目的基金が250百万円増加したことによる。なかでも、地域振興基金と公共施設整備基金が増加額の約9割を占めている。地域振興基金は、普通交付税合併算定替の縮減期間に入っており、その縮減分を対象に合併特例債を原資に積み立てていて、公共施設整備基金については、今後需要が急増する老朽化施設の維持改修費等に対応するため、積立可能な範囲で積立を行っている。(今後の方針)中長期財政見通しでは、財政調整基金は平成30年度以降繰入れが見込まれ減少していくが、減債基金については、宇城広域連合における大型施設整備事業(汚泥再処理施設・ごみ処理施設・消防本部庁舎建設)における後年度の公債費負担金を総額で1,358百万円を見込んでいるため、可能な限り積み増しを図りたい。なお、公共施設整備基金については今後策定される、公共施設マネジメント計画の個別施設計画及び学校長寿命化計画により、国庫補助金や地方債以外の対応財源として可能な範囲で積立を行っていく。

財政調整基金

(増減理由)災害関連事業にかかる臨時的な一般財源とするため350百万円を取り崩した。(今後の方針)宇城広域連合の大型施設整備にかかる建設費一般財源が令和4年度までに302百万円必要となることにより取り崩しが見込まれるが、合併当初持ち寄った額800百万円を下回らないよう標準財政規模の4%程度目安とし管理する。

減債基金

(増減理由)第1次・第2次行革において投資的経費への地方債発行額の抑制額(3億円)を超過した借入額を後年度の負担平準のため積み立てた。(今後の方針)宇城広域連合の大型施設整備にかかる公債費負担金を令和24年度までに1,358百万円見込んでいるため、対応可能な範囲で積立を行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)その他特定目的基金全体の約69%を占める地域振興基金と公共施設整備基金の使途は、地域振興基金は町の振興及び地域活性化事業の費用に充てられるものであり、公共施設整備基金は公共施設の整備に要する経費に充てることとなっている。(増減理由)地域振興基金は、普通交付税の合併暫定替縮減分を積み立てることとしているため、157百万円の増額となり、公共施設整備基金は、今後の公共施設マネジメント計画における個別施設計画策定に伴う事業実施と、学校施設長寿命化計画策定に伴う、学校施設改修経費等の財源確保を図るものとして、72百万円を積み立てたため。(今後の方針)地域振興基金は合併特例債の基金造成限度額程度まで積立を行い、取り崩しについては地域振興に係る事業に適宜充てていく方針としている。公共施設整備基金は、起債対象とならない維持補修等の施設改修に充てていく方針で、公共施設マネジメント計画の個別施設計画が実行されるに際し、必要な取崩しを行う。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体内平均値となっているが、個別の償却率をみると公営住宅に関して74.6%となっているように償却率は年々上昇している。そのため、後年度の計画的な改修のために公共施設整備基金への積立等により財源確保に努めている。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率については類似団体平均値より低い486.7となっており、また今後新規に発行するであろう債務の償還年数を下回っており、健全な償還が可能であると考えている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、類似団体内平均値を大幅に下回っている。これは、充当可能財源等の基準財政需要額算入分が有利となる辺地債、過疎債、旧合併特例事業債を活用していること、広域連合実施の大型事業に係る負担金に対応するために造成している減債基金が要因である。有形固定資産減価償却率については類似団体平均と同水準にあり、公営住宅、道路、橋梁については償却率が高いため、今後改築、改修が進めば将来負担比率は上昇すると見込んでいる。そのため今後は、平成28年度に策定された公共施設等マネジメント計画に基づいた管理を行うことで、後年度の財政負担の適正化を図る必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

類似団体内平均値より将来負担比率は20.9、実質公債費率は3.5%下回っている。将来負担比率は、引き続き交付税算入公債費等に有利な地方債の活用を図ることで上昇を防ぐこととしているが、財政調整基金の減少等による充当可能財源等の減少により、今後上昇すると見込んでいる。実質公債費比率は、普通交付税の合併算定替が令和元年度で終了すること、公債費が増加することに起因して今後中長期的には上昇することは避けられないと見込んでいる。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

多くの施設において、有形固定資産減価償却率が県平均を上回っている。また、認定こども園・幼稚園・保育所、橋梁・トンネル、公営住宅において類似団体内平均値と比べ、償却率が高くなっている。これは例えば認定こども園・幼稚園・保育所については耐用年数を経過し、公営住宅の多くが昭和50年代に建設されていることに代表されるように、過去に建設された施設の老朽化が進んでいることが要因である。また、道路の一人当たり延長が県平均、類似団体に比して高いことは、本町の面積の広さに起因する。今後は平成28年度に策定された公共施設等マネジメント計画に基づく個別施設計画をもとに各種施設の改築、改修、統合、除却等を行うとともに、後年度の財政負担に対応すべく公共施設整備基金の活用を図っていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体内平均値と比べ一般廃棄物処理施設においては償却率が高く、体育館・プール、庁舎については低くなっている。一般廃棄物処理施設は建設が平成10年と耐用年数25年の到来を目前に、宇城広域連合において新たな施設の建設計画が進んでおり、令和6年度より稼働を予定している。庁舎の一人当たり面積が、類似団体、県・全国平均に比して大きいのは,本町が合併団体であり分庁方式を採用しているのが要因である。また、体育館・プール、保健センターにおいて、一人当たり面積が平均値を大きく上回っている要因も合併に起因している。今後は平成28年度に策定された公共施設等マネジメント計画に基づく個別施設計画をもとに各種施設の改築、改修、統合、除却等を行うとともに、後年度の財政負担に対応すべく公共施設整備基金の活用を図っていく。

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度から250百万円の減少(▲0.6%)となった。金額の変動が大きいものは、事業用資産と流動資産であり、道路整備等の実施による公共工作物の取得額395百万円に対し、減価償却による同資産の減少が1,110百万円である。また、現金預金が358百万円の増額となり、流動資産については全体で363百万円の増加となっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用が7,539百万円となり、その58.6%が人件費と物件費となっている。移転費用では補助金等が59.4%を占め、次に他会計への繰出金が21.3%を占めている。現在、直営で運営しているフォレストアドベンチャー施設は令和2年度より、総合体育館は令和3年度からの指定管理者制度への移行を予定しており、コスト削減に努めていくが、上水道未普及地域の解消のための拡張計画、他会計(特に介護保険特別会計)への繰出金の上昇が見込まれるため、行政コストの点検と行政運営の合理化に努めていく。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、財源(7,566百万円)が純行政コスト(8,502百万円)を下回り、本年度差額は▲936百万円となった。財源のうち税収等の全体会計では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて1,856百万円多くなっている。一般会計等で前年度で比較した本年度差額が381百万円減少しているのは、純行政コストは395百万円の増額となったものの、国県等補助金も908百万円の増額となったことが影響している。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支が229百万円となっており、前年度から508百万円の増額となっている。平成28年熊本地震・豪雨災害の災害復旧事業が本格化し、前年度に比べ臨時支出・収入における災害復旧事業費支出で290百万円の増額となったものの、臨時収入も462百万円の増額となったことが影響している。財務活動収支では、平成28年熊本地震による被災家屋解体経費に充てた災害対策債425百万円をはじめ、光通信基盤整備事業に充てた過疎対策事業債200百万円があったため、地方債等発行収入が前年度と比べて484百万円の増額となっている。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たりの資産額は、平成16年の合併直前に旧町(2町)毎に整備した公共施設(庁舎・文化交流センター・総合体育館等)のほか、継続した社会資本整備総合交付金事業や道整備交付金事業によるインフラ整備を実施してきた経緯があり、類似団体平均値の約1.4倍となっている。歳入額対資産比率は、近年の大型施設整備(建物等)もなく、資産合計が年々減少傾向にあることから、増加傾向に転じていく状況にある。なお、公共施設においては、公共施設等マネジメント計画に沿い、個別施設計画に基づく長寿命化や集約化等を進めて、施設保有量の適正化に努めていく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、年々類似団体平均値に近づいている状況にある。負債の大半を占めているのは地方債であり、平成29年度から411百万円増加している。将来負担比率は、有形・無形固定資産合計が減少したのに対し、地方債残高が増加したため、1.4%増加し、平成30年度は類似団体を初めて上回った。平成28年熊本地震・豪雨災害以降、地方債残高が増加傾向にあるため、投資的経費においても社会資本整備総合交付金事業等の補助制度を活用し、地方債発行を抑え、類似団体平均値以下となるよう努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値の1.5倍と大幅に上回っており、人口千人当たり職員数が一般職員で2.56人多い状況による人件費をはじめ、操出金、投資的経費が類似団体と比較して大きい状況にある。(類似団体比較H30決算カード)なお、平成28年度から平成30年度までの行政コストの状況については、臨時損失における災害復旧費事業費がいずれも10億円を超えており、これには平成28年熊本地震・豪雨災害の災害復旧対応が大きく影響している。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、類似団体平均値を上回っており、地方債残高が上昇するなか、著しい人口減少により、増加傾向にある。類似団体平均値との大きな乖離は、平成28年熊本地震・豪雨災害により、災害対策債や災害復旧事業債の地方債発行が影響している。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体が減少したなかで、0.2%上昇している。経常収益は減少しているが、町営住宅使用料5百万、施設利用が好調なフォレストアドベンチャー施設(森林体験公園施設)使用料は1百万円の増額となっている。また、業務費用における物件費等がH29:3,396百万円H30:2,629百万円となり、経常費用が大きく減少したことが受益者負担比率が上昇した要因となっている。今後は、維持補修費の増加が顕著となるため、適宜、公共施設等の使用料の見直しを行い、公共施設等マネジメント計画及び個別施設計画に沿って、公共施設等の長寿命化・集約化を図っていく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,