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類似団体と比較すると、分子である基準財政収入額が少なく、一方分母である基準財政需要額が多い状態が続いていることから、財政力指数は類似団体平均を下回っている。今後も税収の確保などの財政基盤の強化を図っていく。
分母(経常一般財源)は、臨時財政対策債や固定資産税、株式等譲渡所得割交付金の増により、総額で約1億600万円の増となった。分子(経常経費充当一般財源)は、繰出金や補助費等、扶助費の増、人件費や公債費の減により、総額で約3億3,200万円の増となった。その結果、経常収支比率は前年度に比べ3.2ポイント上昇した。今後も行財政改革を基本に事務事業の削減・見直しを一層進め、これまで以上に経常経費の抑制に努める。
人件費は類似団体の平均値を上回っているが、物件費については類似団体の平均値を下回っている。今後も引き続き、予算枠配分方式による物件費の抑制や定員適正化計画に基づく職員数の適正化を進めていく。
昭和62年以降、主査以上の昇任について試験制度を導入し昇給運用の適正化を進めてきたため、類似団体平均を下回っている。今後も、給与制度運用の適正化に努める。※平成29年度の数値については、前年度の数値を引用している。
類似団体の平均値を上回る状態が続いているが、主な原因は同規模団体に比べて文化財関連業務が充実していることや図書館の規模が大きいこと、学校・幼稚園数が多いことなどが挙げられる。平成28年3月作成の定員適正化計画を基に、今後も職員数の適正化を図っていく。※平成29年度の数値については、前年度の数値を引用している。
下水道事業や奈良県広域消防組合の起債の償還に対する繰出金・負担金が増加したことなどから、0.9ポイント上昇した。今後も、各種事業を計画的に実施していく中で、財源的に有利な起債を活用するなど、実質公債費比率の上昇の抑制に努める。
広域ごみ処理施設や交流促進施設(道の駅)新設に伴う地方債の借入により地方債残高が大きく増加し、前年度に比べて36.4ポイント上昇した。今後、中学校給食施設の新設や学校施設空調設備の設置に伴う地方債の活用等により将来負担比率の上昇が見込まれることから、税収の強化や充当財源の確保など、より一層財政の健全化に取り組む必要がある。
時間外勤務手当は増加しているが、職員数の減少に伴い、一般職給料及び期末勤勉手当が減少。また、地域手当支給率を引き下げたため、前年度に比べて1.0ポイント減少した。今後も、定員適正化計画を基に職員数の適正化を図り、人件費全体の抑制に努める。
学校給食業務委託料や幼稚園教諭等賃金などが増加したものの、清掃工場の操業停止に伴う物件費の減少などにより前年度にくらべて0.1ポイント減少した。今後も定期的な使用料・手数料の見直しによる収入確保や、予算枠配分方式の確実な実施によるコスト削減に努めていく。
国民健康保険への繰出金は減少したものの、公共下水道事業、介護保険への繰出金、後期高齢者医療広域連合への負担金が増加したため、前年度に比べて2.7ポイント上昇した。今後も繰出金等の抑制に取り組み、普通会計の負担額を減らしていくように努める。
保育所運営費補助金等が減少したものの、やまと広域環境衛生事務組合負担金や奈良県広域消防事務組合負担金の増加により前年度に比べて1.4ポイント上昇した。今後も団体等に対する補助金や協議会等の負担金について、事業効果や目的、団体の状況等を精査し、内容の見直しや終期の設定、廃止・縮減に努める。
多額の借入を行った生涯学習センター建設事業(平成16年完成)の償還ピークは過ぎたが、大型事業の増加により比率は上昇傾向にある。また、数年後には広域ごみ処理施設建設事業や道の駅建設事業等の大型事業の償還が増えることから、今後比率の上昇を抑えるよう計画的な地方債の新規発行に努める。
(増減理由)平成29年度残高は、前年度に比べて約5億3,200万円の減となっている。主な要因は財政調整基金の取り崩しで約3億9,500万円の減、その他特定目的基金の取り崩しで約6億8,200万円の減、減債基金の積み立てで約5億2,800万円の増となっているためである。(今後の方針)今後、減債基金については起債の償還の平準化を図るため計画的に取り崩しを実施していく。その他特定目的基金については計画的な積み立てや取り崩しを実施し適正に運用していく。
(増減理由)平成29年度残高は、前年度に比べて約3億9,400万円の減となっている。主な要因は、唐古・鍵遺跡史跡公園整備事業や交流促進施設(道の駅)整備事業等の大型事業の実施に伴う財源調整のための取り崩しが2億5,000万円の減、中学校給食施設等の新設に伴う財源調整のための取り崩しが約1億4,500万円の減となっている。(今後の方針)財政調整基金のについては現在の残高を維持し、今後、大規模な投資的経費が必要になるときのために、適正に運用していく
(増減理由)平成29年度残高は、前年度に比べて約5億2,800万円の増となっている。主な要因は大和川流域総合治水対策事業の公債費県補助金約200万円の増、その他特定目的基金(ごみ処理施設整備基金)の廃止に伴う積み替え約5億2,600万円の増となっている(今後の方針)今後、広域ごみ処理施設の償還が多額となることから、平成30年度から平成38年度にかけて計画的に取り崩しを実施する。
(基金の使途)平成29年度残高は、前年度に比べて約6億6,600万円の減となっている。主な要因は広域ごみ処理施設建設事業への取り崩しで約1億4,900万円の減、ごみ処理施設整備基金の廃止に伴い減債基金へ積み替えのため約5億2,600万円の減、ふるさと応援基金の取り崩しで約700万円の減、ふるさと応援寄附金に伴う基金への積み立てで約1,500万円の増となっている。(増減理由)平成29年度残高は、前年度に比べて約6億6,600万円の減となっている。主な要因は広域ごみ処理施設建設事業への取り崩しで約1億4,900万円の減、ごみ処理施設整備基金の廃止に伴い減債基金へ積み替えのため約5億2,600万円の減、ふるさと応援基金の取り崩しで約700万円の減、ふるさと応援寄附金に伴う基金への積み立てで約1,500万円の増となっている。(今後の方針)福祉基金については現在の残高を維持していく。ふるさと応援基金については、毎年度積立額と取崩額を同額程度見込み、現在の残高を維持していく。
有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあるが、令和2年度より個別施設計画の策定を予定しており、当該計画に基づいた適切な施設の維持管理を目指していく。
将来負担比率、有形固定資産減価償却率共に高い水準にある。令和2年度より個別施設計画の策定を予定しており、今後も施設の老朽化対策等に地方債の発行を伴うことが見込まれるため、施設の統廃合や改修内容を精査し、可能な限り地方債の発行を抑制していく。
実質公債費比率は平成28年度までは類似団体と比較して低い水準であったが、平成29年度では類似団体を上回る数値となっている。平成30年度以降も起債を伴う大型事業が見込まれるため、将来負担比率、実質公債費比率共に高い水準を維持する見込みであるが、税収や充当可能財源の確保に努めると共に、新規事業の実施時期を見直し平準化を図るなど、計画的な起債に努める。
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