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税収等の基準財政収入額が少ないことから、類似団体平均を下回っているが、徐々に改善傾向がみられる。今後も、企業誘致などの政策による「税収の増」と徴収体制の強化などによる「税収の確保」という2つの側面から財政基盤の強化を図り、財政力指数の改善に努める。
分母(経常一般財源)は、地方消費税交付金や市町村民税の増により、総額で約5,400万円の増となった。分子(経常経費充当一般財源)は、史跡公園管理料、一部事務組合への負担金及び公債費の増、繰出金の減により、総額で約3,200万円の増となった。その結果、経常収支比率は前年度に比べ0.2ポイント低下した。類似団体と比較し、経常収支比率が高止まりしていることから、今後はより一層、事務事業の削減・見直しを進め、これまで以上に経常経費の抑制に努める。
人件費は類似団体の平均値を上回っているが、物件費については類似団体の平均値を下回っている。今後も引き続き、予算枠配分方式等による物件費の抑制や定員適正化計画に基づく職員数の適正化を進めていく。
昭和62年以降、主査以上の昇任について試験制度を導入し、昇給運用の適正化を進めてきたため、類似団体の平均を下回っている。今後も、給与制度運用の適正化に努める。
類似団体の平均値を上回る状況が続いているが、主な原因は同規模団体に比べて土木業務及び文化財業務が充実していることや、学校・幼稚園数が多い事などが挙げられる。平成28年3月作成の定員適正化計画を基に、今後も職員数の適正化を図っていく。
平成27年度に借り入れた廃棄物処理中継施設に係る地方債の償還などが増加したことなどから、0.7ポイント上昇した。令和元年度も広域ごみ処理施設建設事業に係る地方債の償還が増加する見込みであり、さらに実質公債費比率が上昇すると思われる。このような現状を鑑み、特定財源の確保や財源的に有利な起債を活用、さらに公共施設の整備に係る基金を作るなど、より一層計画的な事業の実施を行い、実質公債費比率の上昇の抑制に努める。
大型事業であった青垣生涯学習センター建設事業の地方債の残高は減ってきたが、平成30年度は新たに清掃工場解体事業、道路新設改良事業、中学校給食施設建設等に伴う地方債の借入を行ったため、全体としては前年からほぼ横ばいの3.6ポイント上昇という結果になった。今後、治水対策事業や学校施設空調設備の設置に伴う地方債の活用等により将来負担比率の上昇が見込まれることから、税収の強化や特定財源の確保など、財政の健全化に取り組む必要がある。
時間外勤務の抑制や、定員適正化計画に基づく職員数の適正化に取り組んでいることから、前年度と同程度の水準となっている。今後も、業務改善による時間外勤務の抑制や、定員適正化計画を基に職員数の適正化を図ることで、人件費全体の抑制に努める。
史跡公園の開園に伴う指定管理料の増加が主な要因であり、前年度と比較し0.6ポイント上昇した。類似団体と比較すると、賃金がやや高い傾向にあるが、需用費や役務費は低い傾向であり、消耗品や手数料についてはかなり抑えられていると分析できる。今後も予算枠配分方式等の歳出を抑制する取組により、コストの削減に努める。
障害者自立支援給付事業、子ども等医療費助成事業、保育所等措置事業などの伸びにより、前年度に比べ0.2ポイント上昇した。類似団体と比較するとやや経費が抑えられているが、要因としては児童福祉費に係る経費が比較的抑えられていることによるものと分析できる。今後は少子高齢化等の社会情勢を鑑み、社会保障制度の拡充など、扶助費に係る経費は増加していくと見込まれる中、適正な支出に努める必要がある。
前年度に比べると6.5ポイントと大幅な低下になっているが、これは下水道事業が公営企業会計に移行したことに伴い、一般会計からの繰出金の性質別計上先が「繰出金」から「補助費等」に変わったこと及び維持補修費が減少したことによる。今後も繰出金等の抑制に取り組み、一般会計の負担額を減らしていくように努める。
前年度に比べると5.2ポイントと大幅な上昇になっているが、これは下水道事業が公営企業会計に移行したことに伴い、普通会計からの繰出金の性質別計上先が「繰出金」から「補助費等」に変わったことによる。今後も団体等に対する補助金や協議会等の負担金について、事業効果や目的、団体の状況等を精査し、内容の見直しや終期の設定、補助金の統合及び廃止・縮減に努める。
多額の借入を行った生涯学習センター建設事業(平成16年完成)の償還ピークは過ぎたが、大型事業の増加により比率は上昇傾向にある。また、数年後には広域ごみ処理施設建設事業や道の駅建設工事、中学校給食施設建設、治水対策事業等の大型事業の償還が増えることから、今後比率の上昇を抑えるよう計画的な地方債の新規発行に努める。
公債費以外の経費については前年度と比較して0.4ポイント低下したものの、依然、類似団体を上回っている状態である。今後は、より一層特定財源の確保や経費の削減に努め、財政の健全化を図っていく。
(増減理由)平成30年度残高は、前年度に比べて約35,721千円の増となっている。主な要因は、財政調整基金については、165,314千円の減。(積立額886千円、取り崩し額166,200千円)減債基金については、180,797千円の増。(積立額213,797千円、取り崩し額33,000千円)その他特定目的基金については、20,238千円の増。(積立金38,529千円、取り崩し額18,291千円の減)となっている。(今後の方針)今後見込まれる地方債償還の増加に対応し、弾力的な町財政を運営できるよう、全般的な基金の積み立てに努める。
(増減理由)平成30年度残高は、前年度に比べて165,314千円の減となっている。主な要因は、財源調整のための取り崩しを166,200千円おこなったためである。(今後の方針)財政調整基金のについては現在の残高を維持し、今後、大規模な投資的経費が必要になるときのために、適正に運用していく。
(増減理由)平成30年度残高は、前年度に比べて180,797千円の増となっている。主な要因は、ごみ処理広域化施設整備補助金を202,472千円、大和川流域総合治水対策事業の公債費県補助金を10,680千円積み立てたことによる。(今後の方針)今後、広域ごみ処理施設の償還が多額となることから、平成30年度から平成38年度にかけて計画的に取り崩しを実施する。
(基金の使途)福祉基金については、運用益である利息を福祉関係の事業などに活用する果実運用型基金として運用している。ふるさと応援基金については、寄附の際選択いただいた「子育ての願いをかなえるまちづくり」「健康で安心な暮らしを支えるまちづくり」「潤いや喜びを与える学びとスポーツのまちづくり」「安全で快適な暮らしを支えるまちづくり」「賑わいと活力あふれるまちづくり」の5つのメニューに沿った事業を実施するのに活用する。(増減理由)平成30年度残高は、前年度に比べて20,238千円の増となっている。主な要因は、ふるさと応援寄附金に伴う基金への積み立てで38,272千円の増、ふるさと応援基金の取り崩しで18,038千円の減となったからである。(今後の方針)福祉基金については現在の残高を維持していく。ふるさと応援基金については、毎年度積立額と取崩額を同額程度見込み、現在の残高を維持していく。
有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にある。令和2年度より個別施設計画の策定を予定しており、当該計画に基づいた適切な施設の維持管理を目指していく。
平成30年度は道路新設改良や橋りょう長寿命化の他、流域貯留施設や中学校給食施設、清掃工場の解体などに地方債の借入を行った。今後も学校の空調整備や幼稚園の耐震補強などがあり、地方債残高は高い水準を維持することが見込まれることから、債務償還比率も類似団体に比べて高い水準が続く予定である。
将来負担比率、有形固定資産減価償却率共に高い水準にある。令和2年度より個別施設計画の策定を予定しており、今後も施設の老朽化対策等に地方債の発行を伴うことが見込まれるため、必要以上に事業費が増大しないよう施設の統廃合や改修内容を精査していく。
実質公債費比率は平成28年度までは類似団体と比較して低い水準であったが、平成29年度以降は類似団体を上回る数値となっている。今後も起債を伴う大型事業が見込まれるため、将来負担比率、実質公債費比率共に高い水準を維持する見込みであるが、税収や充当可能財源の確保に努めると共に、新規事業の実施時期を見直し平準化を図るなど、計画的な起債に努める。
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