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基準財政収入額については、固定資産税評価替えや大規模償却資産の減価により固定資産税が398百万円減少した。一方、基準財政需要額については、高齢化の進展による高齢者保健福祉費と国営土地改良事業負担金の増加により農業行政費が伸びたため、財政力指数は単年で平成23年度1.083から1.010へと低下した。
経常一般財源総額は対前年度比261,960千円減少した。大きな要因として大手エネルギー企業の固定資産税償却資産の減少(458百万円)が挙げられる。また、市税については平成20年の世界同時不況以来、本市の基幹産業である鉱工業(主に自動車関連産業)を中心に法人市民税や固定資産税償却資産の低迷が続いている状況である。経常収支比率改善や財政調整基金に依存しない持続可能な財務体質改善へ向け、特別職人件費の削減を始め抜本的な経常事業の見直しを行い、加速度的に経常収支比率の改善を実施する。
類似団体と比較して、低くなっているのは、物件費について、随意契約の見直しなどにより、縮減(117百万円)が図られていることによる。今後も、維持管理費を含む物件費の一層の縮減を図る。また、人件費(ラスパイレス指数)については、類似団体平均に比べ、低いことも押し下げる要因となる。
国の給与削減によりラスパイレス指数は100を超えているが、削減前の水準は愛知県内でもかなり低い水準にある。職員手当に関しても、持家住居手当の廃止、地域手当の削減、特集勤務手当の廃止、見直しと給与制度の見直しを継続的に行い人件費の抑制に努めている。
類似団体平均と比べると過去数年は人口千人当たりの職員数が約2人少ない状態を維持している。勧奨退職者制度の活用や再任用職員の登用などで、職員定数の適正化を図っている。今後民間委託の推進、支所出張所の整理統廃合を進め、市民サービスの向上をしつつ職員定数の適正化を図っていく。
一般会計に係る公債費については、大規模事業の財源とした既発債の償還終了を迎える一方、多額の新発債の発行を行なっていないため、減少する傾向にある。今後も、持続可能な健全財政を目指し、新規普通建設事業については後年度負担を考慮する中、進めてゆく。
市税収入減少による財源不足を補うため、財政調整基金等の基金活用を行なってきたため、充当可能基金が昨年度より約14億円減少し約51億円となった。このため、昨年度は報告数値なしであったが、本年度は0.2となった。また、大規模事業の財源とした既発債の償還が終了する一方、多額の新発債の発行を行なっていないため、将来負担額は押さえられている。
類似団体と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低くなっている。人件費削減策として、正規職員の採用を抑え、再任用(短時間)職員の登用や正規に比べ人件費を抑える事のできる臨時職員を雇入れ、人件費を抑えている。今後は、職員手当の削減などの給与制度の改革を行い人件費を抑えていく。また、民間でも実施可能な部分の施設管理は、指定者管理者制度の導入を進め、さらなる人件費のコスト削減を目指す。
随意契約の見直しにより、随意契約から入札への移行を行なったり、随意契約案件についても、価格交渉を義務付けをするなど内部ルールの見直しを行ったため、物件費充当一般財源額総額は低減した。しかし、職員代替の臨時職員も多く、押し下げる要因となる。施設の統廃合や指定管理制度など民間活力の活用などにより改善を図りたい。
障害者自立支援法による介護給付サービス及び訓練等給付費と生活保護費の伸びが著しい。資格審査等について適正に行なうとともに市単独事業(上乗せ分等)についても抑制のための見直しを行う。
特別会計に対する繰出金が、多いことが類似団体と比較して高い理由である。国民健康保険会計、下水道事業会計、後期高齢者医療会計の繰出金について、独立採算となうよう見直しを行う。
類似団体に比較して高い要因は、市民病院を抱えることによる補助費の支出が多いことが理由である。市民病院については、改革プランの実施により収支改善を急ピッチで行なっている。また、ゴミ処理、消防についても一部事務組合と広域連合で実施していることも高い要因となる。自立した運営ができるよう、改善指導を行なってゆく。
一般会計に係る公債費については、大規模事業の財源とした既発債の償還終了を迎える一方、多額の新発債の発行を行なっていないため、減少する傾向にある。しかしながら、他会計における起債額については十分留意が必要である。
経常経費充当一般財源は対前年度比346,416千円減少した。また、決算ベースでは扶助費が自立支援法関連事業や生活保護措置事業等の増加により345,761千円の増、補助費等が一部事務組合や広域連合への補助金の増加により162,103千円の増となった。突出した行政サービスを見直し、持続可能な健全な財政構造の転換を図る。
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