身延町
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2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
本町の財政力指数は、全国平均を0.23ポイント、山梨県平均を0.27ポイント下回る状況で、類似団体においては63団体中55位と低い水準となっている。主たる要因として、人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(令和2年度末47.60%)に加え、町内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱いことが考えられる。今後は、交流人口の増加や子育て施策などの充実を目指す「第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略」の事業を基軸として積極的な行政運営を進め、併せてコンパクトな行政推進を図りつつ財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
本町の経常収支比率は、全国平均を16.1ポイント、山梨県平均を12.4ポイント下回る状況で、類似団体においては63団体中2位と、弾力的な財政運営が図られている。平成16年の町村合併以来、本町では行政改革を積極的に進め、様々な行政運営を見直すと共に、地方債の抑制や既存地方債の計画的な繰上償還等による経常経費の抑制など財政健全化に努めてきた。今後も、財政状況を維持しつつ、事業重点化などを進め、財政構造の弾力性を確保しながら財政運営に努めていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
本町の人口1人当たりの人件費・物件費等の状況は、全国平均及び山梨県平均を大きく上回り、類似団体においては63団体中54位となっている。年々決算額が増加しているが、これは400人/年を超えるペースで進む人口減少に因るところが大きく、人件費は、本町の地形的・地理的条件により行政範囲が広域なことから、行政組織や公共施設の配置等に一定規模の職員数を確保する必要があり、一人当たりの決算額が高くなっている。物件費等でも、まち・ひと・しごと総合戦略事業増加や老朽化する公共施設への対応などにより1人当たりの経費が増加している。今後は、公共施設の適切な配置等の検討を行い、また財政規模を勘案しつつ適正な予算配分に努めていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
本町のラスパイレス指数は、全国町村平均を3.6ポイント下回る状況で、類似団体においては63団体中18位となっている。合併以降、職員の年齢構成などの平準化に向けて計画的な採用を進めており、昇任・昇格対象の職員数や新陳代謝により年度間では変動が生じているが、概ね平均的な状況と考える。厳しい財政状況において、今後も定員管理と人事評価を並行し、給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
本町の人口千人当たりの職員数は、全国平均及び山梨県平均を大きく上回り、類似団体においては63団体中60位となっている。年々指数が増加しているが、これは400人/年を超えるペースで進む人口減少に因るところが大きい。人件費でも見られたように、本町は行政範囲が広域であることから、一定規模の職員数を確保し公共施設の管理を行っているため、類似団体平均と比較して職員数が多くなっていることも要因と考えられる。今後も人口減少により、指数の上昇が見込まれるが、公共施設の適正配置等により行政の効率化を進め、より適正な定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
本町の実質公債費比率は、マイナス2.4%となり、全国平均を8.1ポイント、山梨県平均を10.1ポイントそれぞれ大きく下回り、類似団体においては63団体中2位と、非常に良好な状況を保っている。これは繰上償還等による公債費の削減及び特定財源の積極的な活用の結果である。しかしながら、今後は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に伴う事業の実施や各公共施設の更新、さらには大型建設事業の実施を控え、公債費増大が懸念されることから、中長期的な財政ビジョンをもちつつ公債費管理の取組みを進めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
本町の将来負担比率は、将来負担額を基金や特定財源見込額等の合計が上回ったため、比率が算出されない、非常に良好な状況となった。こうした状況は、地方債の繰上償還等による公債費の削減や、将来を見越した基金の計画的な積み増しを進めてきた結果である。しかしながら、高度経済成長期に整備された生活基盤(水道・道路・下水道等)施設や各種公共施設等の一斉更新時期が迫っているなど、今後将来負担額の増加が予想されることから、引き続き計画的な財政運営を行っていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
本町の人件費における経常収支比率は、全国平均を2.5ポイント下回り、山梨県平均を0.4ポイント上回る結果となり、類似団体においては63団体中23位となっている。前項の中でも触れたように、行政組織や公共施設の配置等ある一定規模の職員数を確保し、公共施設の管理を行っているため、類似団体平均と比較して職員数が多くなっている状況が主な要因と考える。厳しい財政状況において、今後、公共施設の指定管理者制度を含め、適切な配置等の検討を行い、また定員管理と人事評価を並行し、給与水準の適正化に努める。
物件費
物件費の分析欄
本町の物件費における経常収支比率は、全国平均、山梨県平均を共に大きく下回る状況で、類似団体においては63団体中7位となった。従前より進めてきた行政改革を中心とした取り組みにより職員の意識改革を重点に行政効率を重視し、徹底した管理を進めた成果と考える。今後も引き続き、経常経費の抑制と費用対効果を勘案し、重点的に事業を進めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
本町の扶助費における経常収支比率は、全国平均を7.3ポイント、山梨県平均を3.7ポイント下回る状況で、類似団体においては63団体中22位となっている。人口減少及び扶助費対象者数の減少により扶助費の減少傾向が予想されるが、今後も国や県など福祉関連施策の動向を注視しつつ、町民福祉の向上に努めていく。
その他
その他の分析欄
本町のその他の費用における経常収支比率は、全国平均を1.7ポイント、山梨県平均を4.0ポイント上回る状況で、類似団体においては63団体中39位となっている。ポイント増加の一つの要因となっている繰出金は、今後も、地方公営企業(水道、下水道)の施設更新の時期を迎え、経常経費が増高する見込みであることから、使用料等の見直し等を実施しながら、費用対効果を勘案し、公会計移行により企業会計として適切な運営に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
本町の補助費等における経常収支比率は、全国平均を6.6ポイント、山梨県平均を0.6ポイント上回る状況で、類似団体においては63団体中45位となっている。補助費等の中でも高い割合を占める一部事務組合(広域行政組合)への負担金について、各組合の決算分析を進め、中長期にわたり諸課題に対応できるように準備を進める。
公債費
公債費の分析欄
本町の公債費における経常収支比率は、全国平均、山梨県平均を共に大きく下回る状況で、類似団体においては63団体中4位となっている。これは、繰上償還等による公債費の削減及び特定財源の積極的な活用の結果である。しかしながら、今後は「第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略」に伴う事業の実施や各公共施設の更新、大型建設事業の実施を控え、公債費増大が懸念されることから、中長期的な財政ビジョンをもちつつ公債費管理の取組みを進めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
本町の公債費以外の費用における経常収支比率は、全国平均・山梨県平均を下回る状況で、類似団体においては63団体中18位となっている。年々上昇傾向にあるが、事業実施には可能な限り特定財源が活用されたことにより、比率が抑えられた状況であると分析している。引き続き経常的収支における財政構造の適正化に努め、財政運営の弾力性が維持できるよう努力していく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
本町における目的別歳出決算額の住民1人当たりのコストを分析すると、議会費・労働費を除く全ての費目で、類似団体平均を上回る結果となっている。これについては、性質別分析でも述べたとおり、本町の地理的・地形的条件や町の面積、進捗著しい人口減少や少子高齢化等により行政コストが割高となっていることが要因であると考えられる。上記に挙げた要因の改善は非常に厳しい状況にあり、今後も住民1人あたりのコストが高止まりする状況が続くと考えられるが、全国で取組み強化が進められている「人口減少対策」は、本町でも喫緊な課題であり、各種計画と連動した財政運営を主軸に将来のビジョンを具現化し、魅力あるまちづくりに向けた取組みを推進していく必要がある。また、そうした取組みを推進させるため、現在進行中である「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に係る事業の実施が、平均を大きく上回る要因となったと考える。今後も性質別における財政分析などを考慮し、弾力性のある財政健全化を維持し、将来にわたり積極的な事業実施を継続できる状況を整えていきたい。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たりのコストとして、約935,207円となった。性質別項目を比較すると概ね類似団体の平均に近い項目が多いが、突出して上回っているものとしては繰出金である。本町における地形的要素により、水道事業、下水道事業が広範囲にわたり、非効率な部分が多いことが理由として挙げられる。また、人件費、補助費等、維持補修費も類似団体の平均を上回る項目となり、その理由として前項同様に地形的な条件や町の面積及び過疎化による人口減少、公共施設の老朽化に対する維持費などにより行政コストが嵩む結果と考えられる。そのことに伴い普通建設事業費の新規整備分は平均を下回り、更新整備事業が平均を上回っている状況から見てとれるように、施設老朽化対応やソフト事業強化への転換を図り、来るべきインフラ施設の更新を見据えた事業展開を行っているためである。全国的な人口減少や少子高齢化への対策は、本町においても喫緊の課題となっているが、地方交付税の縮小により財政規模も減少傾向の中で一定の負担や新たな財源確保などにより必要な措置を講じることで、本町の将来ビジョンを基軸に「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき計画と実施結果を評価しつつ、また、公共施設の適正配置等により行政の効率化を進め、より適正な定員管理に努めるなど、必要な対策と行動により課題解消に向けて進めていくとともに、安定した財政運営に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄実質収支比率は標準財政規模に対する実質収支の割合をいうものであるが、本町の実質収支額は毎年度黒字となっている。実質単年度収支も前年度のマイナスから転じ、黒字となった。実質収支比率は一般的に3~5%程度が望ましいとされることから、概ね適正な財政運営がなされたものと分析している。今後もこうした状況を維持しながら、主要財源である普通交付税の推移を注視しつつ、町の将来を見据えた財政運営に努めていきたい。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄今年度も、一般会計及び特別会計の全ての会計で黒字となった。今後は、予想される公共施設等の更新時期の到来や人口減少及び高齢化対策など、また、特別会計においても水道、下水道の施設更新に膨大な費用が嵩むことが予想され、不安要素もあることから、地方財政計画の動向を注視すると共に、現在の本町における健全な財政状況を維持するためにも、財政規律の厳格化など行財政改革の更なる推進と、それに伴う経常経費の削減や受益者負担の適正化に努めていく必要がある。また、標準財政規模においては、一般財源である地方税の収入が低迷しており、併せて普通交付税も減少していくことが予想されるため、適正な財政規模へと移行を進めて行く必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄実質公債費比率の分子となる元利償還金の額は、新規の地方債の発行の抑制や、これまで続けてきた繰上償還や高利率の地方債の借換え等により、現時点では大きな増額を抑えているが、今後予定される大型事業により数年後には増加も予想される。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、合併後も引き続き事業を展開してきた簡易水道、下水道事業への公債費償還分に加え、施設更新等により今後は増加することが予想されることから、適正な債務管理に努めていきたい。また、一部事務組合として飯富病院、峡南衛生組合、峡南広域行政組合の構成下にあり、施設の整備、更新など将来的な負担増加要素も懸念されることから、弾力性を保ちつつ対応することが重要と考えている。
分析欄:減債基金財政状況を勘案する中で、定期的に繰上げ償還を実施しているため、満期一括償還地方債の借入を行っていない。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担比率の分子の中で大きな割合を占める地方債の現在高は、地方債の発行抑制、継続的な繰上償還や高利率な地方債の借換え等により、大幅な増加を抑えている状況にある。しかしながら、今後大型建設事業の実施等を控えていることから、増加することが予想される。充当可能財源等である基準財政需要額算入見込額は減少傾向にあるが、充当可能基金については、年度末の剰余財源を考慮しながら積み増しを行ってきたことなどにより増額となってきている。これにより、将来負担比率は算出されない良好な状態となった。しかしながら、公営企業債等への繰出金については、合併以降も引き続き事業を展開してきた簡易水道事業、下水道事業の公債費の増加が見込まれるため、今後は上昇に転じることが予想される。将来にわたる負担軽減のため、必要な財政機能をフルに活用しつつ財政規律の徹底と必要な施策への予算配分の重点化など財政健全化に向けた取り組みを継続していく。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)本町における令和2年度決算の基金状況については、前年度比で140百万円減少した。主な理由として、財政調整基及び減債基金の取崩しを行ったため。(今後の方針)基金を活用した予定事業として「新中学校建設事業」「健康増進施設整備事業」があり、「教育施設整備基金」を活用予定である。併せて令和6年度までに期限が延長された合併特例事業について「まちづくり振興基金」の配分枠に今後積立を進めつつ、各種事業に活用していく予定である。併せて合併前から引き継がれた基金の処分などを進め、財源の有効活用に向け取組みを進める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和2年度基金32,261千円を一般財源に充当したため減少した。(今後の方針)令和2年度は一般財源を補う為財政調整基金を取り崩したが、今後も町税等の財源確保に努めつつ、財政運営の弾力性を維持するため、財政調整基金の活用を視野におきつつ健全な財政運営に努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)令和2年度基金285,000千円を繰上償還の償還金に充当したため減少した。(今後の方針)合併特例事業に伴う基金造成により「まちづくり振興基金」を設置し、積立を行っているが、基金活用には基金造成した分の返済が必要であるため、有効活用とするために繰上償還を視野に計画しており、繰上償還の財源として活用を行う予定である。民間資金においては、5年利率見直しを実施しており、利率上昇などに対処することも想定し、公債費の適正管理と連動させながら基金の活用に努める。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)利子以外で決算余剰金により増額した主な基金使途・教育施設整備基金:施設の老朽化対策と教育環境の整備・森林環境譲与税基金:森林整備等事業・公共施設整備基金:公共施設の整備・湯町開発基金:湯町開発事業・ふるさと振興事業施設管理基金:町営駐車場、ゆばの里等施設管理・子ども子育て基金:安心して子育てができる環境づくり(増減理由)教育施設整備基金に206,497千円、森林環境譲与税基金22,739千円、ふるさと振興事業施設管理基金560千円、湯町開発基金3,284千円、公共施設整備基金100,000千円、子ども子育て基金に100,000千円の積立により増加した。(今後の方針)税収不足、地方交付税の縮減に伴う財源不足が深刻になりつつある現状を踏まえ、今後予想される公共施設更新など様々な重点事業を町民への行政サービスに及ぼす影響を最小限に抑え、将来を見据えた財源計画により財源不足が起きないように対策を講じて行く予定である。これまで実施してきた各種計画、諸施策など財源状況(基金含む)を連動させつつ、適正な行財政運営に努める。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町の有形固定資産減価償却率は、類似団体の中で最下位であり、また、全国平均と比較しても非常に高い水準となっている。本町の有形固定資産の中で高い割合を占める道路に減価償却済みのものが多く、その他の施設も老朽化が進んでいることが要因として挙げられる。今後は、各施設の状況に応じた計画的な維持管理を行うのみならず、施設の集約化・複合化や除却も視野に、施設管理を進めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
本町の債務償還比率は、類似団体平均や全国平均を大幅に下回っている。これは、計画的な繰上償還により、地方債残高を調整してきた結果であると考えている。令和2年度にも約2.7億円の繰上償還を実施したが、新たに設定した13億円の債務負担行為により、比率は上昇することとなった。令和4年度には旧合併特例事業債の借入がピークを迎える計画であるため、今後も計画的に地方債を活用しつつ、全体的な財務状況を踏まえて債務償還比率の現状維持に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
本町の将来負担比率は、充当可能財源が将来負担額を上回っており、地方債などの負担が将来財政を圧迫する可能性が低いため、比率が計上されない良好な状態を保っている。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも非常に高い水準となっており、今後老朽化した施設の維持管理等により財政負担の増加が見込まれる。計画的な施設管理を進めるとともに、財政運営を慎重に行っていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
本町の将来負担比率及び実質公債費比率は、共に類似団体平均を大きく下回り、非常に健全な状況を保っている。これは、事業の精査による経費削減や、計画的な地方債の繰上償還を進めてきた結果である。一方で、新中学校建設事業建設等の大型事業のために、令和4年度には旧合併特例事業約18.5億円の借り入れを計画しており、翌年度から始まる償還により実質公債費比率が上昇していくことが想定されるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んで行く必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率中、道路、保育所及び公民館で類似団体平均を上回った。特に道路については、山間地に集落が点在する本町の特性上資産の中でもかなりのウエイトを占めているが、アスファルトの耐用年数が短いことから減価償却率は著しく高くなっている。一方で、橋りょう・トンネルについては、国庫補助金等を活用し、積極的に長寿命化を進めていることから、類似団体平均を大幅に下回る減価償却率となっている。道路は重要なインフラであることから、老朽化の状況を的確に把握しながら、橋りょう・トンネル同様に計画的な整備に努める。また、保育所及び公民館についても、策定する個別施設計画において今後の整備方針等を慎重に検討する必要があると考えている。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率が類似団体内数値を上回っている施設として、図書館、体育館・プール、福祉施設、消防施設及び庁舎が挙げられる。体育館・プールについては一人当たり面積が類似団体と比較して著しく多くなっているが、これは廃校となった学校施設が複数あり、また、進行する人口減少により年々面積が増加していると考える。他の施設についても同様だが、令和2年度に改定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進め、施設保有量の適正化に取り組む。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から137百万円減少(-0.5%)した。負債については、償還が始まった地方債と、退職者増に伴う退職手当引当金の増加により、負債総額は1,001百万円増加(+13.6%)した。下水道事業特別会計、簡易水道事業特別会計等を加えた全体会計では、資産総額は前年度末から842百万円減少(-1.8%)し、負債総額は663百万円増加(5.2%)した。資産総額は、インフラ資産の工作物を計上していること等により、一般会計等に比べて18,779百万円多くなるが、負債総額も地方債の計上等により4,956百万円多くなる。連結会計では、資産総額は前年度末から1,217百万円減少(-2.5%)し、負債総額は433百万円増加(+3.1%)した。資産総額は、事業用資産の建物を計上している等により、全体会計と比べて3,549百万円多くなるが、負債総額も地方債の計上等により1,239百万円多くなる。
2.行政コストの状況
一般会計等の純経常行政コストは10,025百万円となり、前年度比3,685百万円の増加(+58.1%)となった。人件費等の業務費用は5,432百万円、補助金等の移転費用は4,792百万円であり、昨年度とは異なり業務費用が移転費用を上回った。純経常行政コスト大幅増の要因は、新型コロナウイルス感染症対策として実施した各種の事業によるもので、このコスト規模は今年度に限ったものであると思われる。全体会計においては、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が297百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が2,666百万円多くなり、純行政コストは3,850百万円多くなっている連結会計では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が2,427百万円多くなっている一方、人件費が696百万円多くなっているなど、経常費用が7,214百万円多くなり、純行政コストは4,787百万円多くなっている
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、純行政コスト(△10,091百万円)が税収等の財源(8,798百万円)を上回り、本年度差額は1,293百万円となったことにより、純資産残高は前年度末と比べ1,137百万円減少した。全体会計においては、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が1,420百万円多くなっているが、本年度差額は△1,661百万円となり、純資産残高は1,505百万円減少した。連結会計では、山梨県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が1,323百万円多く、本年度差額は△1,683百万円となり、純資産残高は前年度末と比べ1,650百万円減少した。
4.資金収支の状況
一般会計等の業務活動収支は437百万円で、前年度から2百万円(+0.5%)の増加となった。投資活動収支については、投資活動支出である公共施設等整備費(888百万円)・基金積立(438百万円)により▲618百万円となった。また、財務活動収支は、地方債発行収入が地方債の償還額を上回ったことから、106百万円となった。近年地方債の繰上償還を進めてきたことにより、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況であるが今後、人口減に伴う税収等の減少が見込まれるため、財源確保に努めるとともに、経常的活動経費の削減に努めていく。本年度末資金残高は前年度から76百万円少ない777百万円となった。全体会計においては、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より423百万円多い860百万円となっている。投資活動収支は、簡易水道建設事業を実施しているため、▲722百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲231百万円となり、本年度末資金残高は前年度から93百万円少ない922百万円となった。連結会計では、飯富病院における入院・外来収益等の収入等が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より461百万円多い898百万円となり、投資活動収支については▲1,028百万円となっている。財務活動収支は、地方債発行収入が地方債の償還額を上回ったことから、41百万円となり、本年度末資金残高は前年度から90百万円減少し、1,276百万円となった。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は前年度より6.0万円増加したが、令和元年度に資産合計が大きく減少した影響により、類似団体平均を若干下回る状況が続いている。歳入額対資産比率についても同様の理由により、類似団体平均を下回っている。有形固定資産減価償却率については、施設の老朽化が進んでいるため、前年度同様、類似団体平均値を大きく上回った。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、令和2年度に改定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進め、施設保有量の適正化に取り組む。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、昨年度からは4.1%減少し、類似団体平均を下回った。将来世代負担比率は、前年度から0.9%増加し類似団体平均を上回った。事業実施に際しては、必要な地方債は有利な借入条件のものを選択しつつ、減債基金を活用して高利率の地方債の繰り上げ償還を行うなど、地方債残高を圧縮することにより将来世代の負担の軽減に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均の1.42倍と、比較的高い値となった。本町は、保有する施設の多さや、富士川をはさんで東西に急峻な山地が連なっている地形により、行政効率を高めるために職員数を確保しなければならない。これにより行政コストは嵩む傾向にあるが、公共施設等の集約化・複合化を進めるとともに、直営で運営している施設について、指定管理者制度導入を検討し、行財政改革への取組を通じて人件費の削減に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、地方債借入額の増加により前年度比1.17倍と増加し、類似団体平均を上回った。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分を投資活動収支の赤字分が上回り、△289百万円と類似団体平均を下回った。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、経常費用の増加に伴い類似団体平均を大きく下回ることとなった。今後も引き続き、公共施設等の使用料の見直しを行うとともに、公共施設等の集約化・複合化と併せて利用回数を上げるための取組を行うなどにより、受益者負担の適正化に努める。
類似団体【Ⅲ-2】
岩内町
東神楽町
上富良野町
野辺地町
石巻市
松島町
猪苗代町
古河市
美浦村
足利市
佐野市
桐生市
榛東村
加須市
越生町
鳩山町
九十九里町
一宮町
長生村
白子町
松田町
箱根町
小松市
白山市
高浜町
若狭町
市川三郷町
身延町
富士川町
木曽町
各務原市
富士宮市
焼津市
掛川市
藤枝市
東伊豆町
瀬戸市
半田市
小牧市
稲沢市
東海市
桑名市
朝日町
紀北町
紀宝町
彦根市
長浜市
草津市
東近江市
大東市
岬町
太子町
神河町
上郡町
湯浅町
那智勝浦町
串本町
岩美町
南部町
伯耆町
隠岐の島町
早島町
里庄町
尾道市
坂町
防府市
周南市
田布施町
平生町
松茂町
板野町
東みよし町
丸亀市
土庄町
小豆島町
新居浜市
佐川町
芦屋町
桂川町
大木町
香春町
川棚町
佐々町
甲佐町
玖珠町
肝付町
屋久島町
徳之島町
本部町
恩納村
金武町
嘉手納町