八丈町：八丈病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2021年度）

地域において担っている役割

町立八丈病院は、東京の島々の中で唯一の自治体病院であり、町民はもとより近海を航行する他県からの漁船員や島を訪れる観光客など多くの患者に対処するとともに、伊豆諸島における中核的病院としての役割を果たしている。また、八丈島内には診療所等が少なく、細かな対応が求められる診療所としての機能も担っている。

経営の健全性・効率性について

②医業収支比率が低い値となっており、一般会計等から多額の補助金を受け入れ①経常収支比率を100％以上まで増加させている。入院では、④病床利用率が低く、経営悪化の要因となっていることから、介護施設との連携強化による地域包括ケア病床の有効活用などを積極的に進めている。外来では、⑥外来患者1人1日当たり収益が平均値以下となっていることから、各診療科の診療報酬の状況を確認、検討を進めている。継続して質の高い医療サービスを提供し、患者1人1日当たり収益を増加させつつ、患者数増加により、収益を増加させる必要がある。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率、②器械備品減価償却率は平均値をやや下回っており、計画的に医療機器等の更新が進んでいる。③１床当たり有形固定資産は、平均値を大きく上回っている。近隣に病院がないため、医療機器などを同規模病院以上に揃える必要があり、高くなっていると考えられる。医療サービスが低下しないように考慮しつつ、過大な投資をせず、当該数値を減少させる必要がある。

全体総括

離島における公立病院が果たす役割を踏まえ、安全・安心な医療の提供を行うとともに、収益を増加させ、持続可能な経営基盤を構築する必要がある。質の高い医療サービスを提供することで、患者一人当たりの収益を増加させるとともに、患者の満足度、病床利用率の向上を目指す。

八丈町：八丈病院

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