簡易水道事業(法適用) 公共下水道 東海病院 特定環境保全公共下水道
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財政力指数1.40は,依然として類似団体平均を上回っており,昭和54年度以降,普通交付税の不交付団体となっている。これは,電力関連の大型事業所が集中して立地していることや直近で大規模償却資産を取得したこと等により,類似団体を上回る固定資産税収入等があるためと考えられる。しかし,償却資産の経年減価等による税収の逓減や,それに伴い基準財政収入額も逓減していくことが予想されるため,経常経費の抑制に努めるとともに,事業の選択と集中により,安定的な財政基盤の構築を図っていく。
経常収支比率は,類似団体平均を0.4ポイント下回っているが,前年度と比べて2.7ポイント上昇している。これは,分母となる経常一般財源が,大規模償却資産の経年減価による固定資産税の減収等の影響を受けたことによるものである。今後も歳入においては償却資産の経年減価による固定資産税の減や法人村民税の減等に伴う経常一般財源の減少が,歳出においては扶助費や物件費の伸び等による経常経費充当一般財源の増加が考えられることから,事務事業の見直し等を積極的に進め,更なる事務の効率化を図りながら経常経費の抑制に努めていく。
恒常的に類似団体平均を上回っているが,これは福祉施策や教育施策の充実のため,村単独費による職員配置・業務委託などが多いことが主な要因として考えられる。今後も,行政評価と予算編成の連動を軸に行財政改革に取り組み,事業の合理化等により経費の抑制を図っていく。
ラスパイレス指数は類似団体平均を3.8ポイント上回っている。これは,本村の職員構成上,中高年齢層後半職員が極めて少なく,学歴別の役職登用時年齢が他と比較して低いことが類似団体平均を上回っている要因と考えられる。今後も中長期的な職員採用計画による職員構成の是正や給与制度の見直しを行い,適正な給与水準の確保に努めていく。
人口千人当たり職員数は,類似団体平均を3.26上回っている。これは村単独で実施している福祉施策や教育施策等が多数あることなどが主な要因として考えられる。前年度と比較して0.11ポイント上昇しているのは,子育て支援業務と保育業務で5名増の体制強化があったことが主な要因である。今後も事務事業の積極的な見直しを進めるとともに,事務の効率化を図り,適切な定員管理に努めていく。
実質公債費比率は,類似団体平均を2.4ポイント下回っており,引き続き低い水準を維持している。平成27年度から一部事務組合の起債償還が本格的に始まり,一時的に一般会計負担金が増加傾向となるが,平成24年度以降,計画的な地方債の借り入れに努めており,数値は維持・改善していく見込みである。今後もプライマリーバランスに注意しながら現行水準の維持に努めるとともに,地方債の発行に大きく頼ることのない財政運営に努めていく。
将来負担比率は,基金等の充当可能財源が負債総額より多いため算出されない。今後も計画的に基金を積み立てるとともに,プライマリーバランスを考慮した地方債の借り入れに努め,将来の世代に過度の負担を残すことのないような財政運営を行っていく。
人件費は,類似団体平均を4.0ポイント上回っているが,これは村単独で実施している福祉施策や教育施策が多数あること等により,類似団体と比較して非常勤職員を含めた職員数が多いことが主な要因として考えられる。また,前年度と比較して0.4ポイント上昇しているが,これは,人事院勧告に基づく給与改定に伴うものと考えられる。今後も事業の合理化等による経費節減を図るとともに,時間外勤務の削減に取り組み,人件費の抑制に努めていく。
物件費は,依然として類似団体平均を7.0ポイント上回っている。福祉施策や教育施策充実のための業務委託が多いことや,公共施設の指定管理業務委託等が主な要因として考えられる。将来的に上昇することが見込まれているため,今後,事務事業の見直し等,経費の抑制に取り組んでいく必要がある。
扶助費は,類似団体平均を0.4ポイント下回っているが,前年度比0.2ポイントの増となっており,自立支援給付費,施設等利用給付費などが主な要因と考えられる。少子高齢化の進展による社会保障費の需要増や村単独の福祉施策が多数あること等を踏まえると,将来的に上昇することが見込まれる。当該経費は抑制が困難であるが,制度の見直しや受益者負担のあり方を検証する等,上昇傾向に歯止めをかけるよう努めていく。
類似団体平均5.4ポイント下回っており,前年比2.1ポイント減少している。これは,国民健康保険事業等への繰出金が減少傾向にあることや,下水道事業会計が公営企業会計に移行したことが主な要因であると考えられる。今後も独立採算の原則を踏まえた事業費の節減等により特別会計の健全化を進め,繰出金等の縮減に努めるとともに,一般会計の負担軽減を図っていく。
補助費等は,類似団体平均を3.0ポイント上回っており,前年と比較すると2.9ポイント上昇している。これは,下水道事業の公営企業会計への移行に伴う補助金及び負担金の増や消防及び可燃性廃棄物処理の広域化に係る一部事務組合への負担金の増等が主な要因である。その他定例化している各種補助金等も含めて事務事業評価による積極的な見直しを行い,適正水準の維持に努めていく。
公債費は,類似団体平均を8.6ポイント下回っている。平成24年度以降,起債による新たな借入れを抑制しているが,令和元年度は庁舎の空調整備に当たり地方債の発行を行った。今後もプライマリーバランスを考慮しつつ計画的な地方債の借り入れに努め,地方債の発行に大きく頼ることのない財政運営を行っていく。
類似団体平均を8.2ポイント上回っている。主に人件費,物件費における村単独の福祉施策や教育施策充実のための職員配置,業務委託及び公共施設の指定管理委託等が要因であると考えられる。今後も事務事業の見直しを積極的に進め,経常経費の抑制に努めていく。
(増減理由)財源調整のための「財政調整基金」の取り崩しや償還計画に基づく「減債基金」の取り崩し,年次計画に基づく「公共施設維持整備基金」及び「電源立地地域整備基金」の取り崩し等により,基金全体としては前年度比1,725百万円の減となった。(今後の方針)「財政調整基金」,「公共施設維持整備基金」及び「減債基金」等について,年次計画や償還計画等に基づく取り崩しを予定しており,中長期的には減少していく見込みである。
(増減理由)東海南中学校給食室増改築工事や(仮称)歴史と未来の交流館建設工事などの大規模事業の実施に伴い,財源調整のため取り崩したことによる減少。(今後の方針)税収の逓減により財源を補てんする必要があることから,中長期的には減少していく見込みである。
(増減理由)償還のため533百万円を取り崩したことによる減少。(今後の方針)平成27年度から起債償還のため減債基金を取り崩しており,令和元年度は地方債償還元金のほぼ全額に当たる額を取り崩し。令和2年度以降も地方債の償還計画に基づき,減債基金の取り崩しを予定。
(基金の使途)公共施設維持整備基金:既存の公共施設の維持整備。(仮称)歴史と未来の交流館建設基金:東海村の歴史や文化を伝承するとともに,子どもたちの健全育成のための様々な活動を支援し,あらゆる世代が村への誇りや愛着心を育むことができる環境の整備。(増減理由)公共施設維持整備基金:文化センターホール音響設備更新工事や図書館外装改修及び屋上防水工事などの財源として281百万円を充当したことによる減少。電源立地地域整備基金:東新川改修事業(第3期工事及び第4期工事)や総合体育館特定天井対策・照明LED化改修工事などの財源として108百万円(今後の方針)(仮称)歴史と未来の交流館建設基金:令和2年度実施予定の(仮称)歴史と未来の交流館建設事業の財源として取り崩しを予定。公共施設維持整備基金:令和2年度以降においても,既存の公共施設の改修・修繕工事等の財源として必要に応じた取り崩しを予定。
有形固定資産減価償却率は,類似団体と比較すると9.7ポイント下回っており,前年度からは,0.4ポイント上昇している。文化センターや清掃センター等,昭和50年代から平成初頭にかけて建設・整備された公共施設も多く,老朽化が進行していることから,今後も数値が上昇していく見込みである。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画や,個別施設計画に基づき,施設の長寿命化等適切な維持管理に努めていく。
債務償還比率は,地方債の発行抑制を行い,借入現在高等が減少していること等が奏功し,充当可能財源が将来負担額を上回ったことから算定されていない。今後,老朽化に伴い更新時期を迎える公共施設が多くなり,長寿命化等の財源として地方債の活用を検討していかざるを得ないが,歳入の主幹税目である固定資産税(償却資産)が減少していること,社会保障給付等がさらに伸びていくこと等を踏まえ,既存事業の廃止・費用圧縮等を進めていく必要がある。
将来負担比率は,将来負担に備えた基金等充当可能財源を確保していること,地方債の発行抑制に伴い借入現在高が減少していることにより,平成27年度から引き続き令和元年度も算定されていない。有形固定資産減価償却率は,類似団体平均よりも9.7ポイント下回っているが,前年度からは0.4ポイント上昇している。今後,老朽化に伴い更新時期を迎える公共施設が多くなり,有形固定資産減価償却率の上昇が懸念される。施設の適切な維持管理に当たり,改修等事業費の捻出が必要になることから,適度に地方債を活用しつつ,既存事業の廃止・費用圧縮等を進めていく必要がある。
将来負担比率は,将来負担に備えた基金等充当可能財源を確保していること,地方債の発行抑制に伴い借入現在高が減少していることにより,平成27年度から引き続き令和元年度も算定されていない。実質公債費比率は,類似団体平均よりも2.4ポイント下回っており,前年度からは0.1ポイント下降している。下降した要因としては,地方債の償還が進み,元利償還金額が減少したことが挙げられる。今後,老朽化した公共施設の長寿命化改修等を行っていくに当たり,地方債を活用することも考えられるが,実質公債費比率が大きく上昇しないよう公債費を適正に管理していく必要がある。
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