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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
財政力指数(3か年平均)は、昨年度から0.01ポイント低下し、0.68となった。平成25単年度でも0.01ポイント低下しており、リーマンショック以降の景気の低迷により、市税収入が減少したことにより、基準財政収入額は減少傾向にある。歳入の確保については、企業の誘致や転入促進による定住人口増を図る取り組みを進めることにより、新たな自主財源の確保に努めとともに、実施事業における「選択と集中」により、効率的な財政投資を進める。
平成25の経常収支比率は93.6%で、平成24から1.2ポイント低下した。分母となる歳入経常一般財源は、市税が177百万円の減少となったものの、地方交付税が156百万円の増加、株式等譲渡所得割交付金が41百円の増加となったことにより、平成24と比べて36百万円の増加となっている。一方、分子となる歳出の経常充当一般財源は、人件費(退職金を含む)が83百万円、物件費が64百万円、公債費が38百万円減少したものの、扶助費が85百万円、繰出金が114百万円増加したため、平成24と比べて2百万円の増加となっている。依然として類似団体平均を上回る状況であるため、人件費・公債費の削減や公共施設の統廃合などによる経常経費の圧縮に努める。
人件費については、独自給与カットに加えて実施した職員給与特例カットによる減や退職手当の減などにより110百万円の減少(人口1人当たり約1,700円)となった。人件費・物件費ともに減少傾向にあるが、直営の公立保育所(5園)や、市民館・文化会館、ごみやし尿処理業務などが、人件費や施設維持に係る物件費、維持補修費を押し上げる要因となっている。事務事業の見直しに取り組むとともに、公共施設の統廃合や管理運営の委託等を進め、コスト削減に努める。
給与については、平成18年4月以降、独自給与カットを行っており、平成25年4月1日から平成26年3月31日までは、給料・期末勤勉手当を課長級以上5%、補佐級3%、係長級2.5%カット、管理職手当を50%カット、管理職特別勤務手当の支給停止を実施した。加えて平成25年7月1日からは国の給与削減措置に伴い、全職員2%カットを行ったところである。なお、昨年度のラスパイレス指数は、国家公務員の給与改定特例法による時限的措置により106.4となっているが、この時限的措置がなかった場合の参考値は98.3であり、この数値と本年度数値を比較すると2.4ポイント上昇しているが、これは平成26年4月1日から給与カットを廃止したためである。給与カットを廃止したためラスパイレス指数が100を超えているが、引き続き、見直し等により適正な給与となるように努める。
本市の職員数(公営企業会計部門職員を含む)は平成26年4月1日現在731人であり、合併直後の平成17年4月1日時点から360人の減少となっている。類似団体との比較において0.33ポイント下回っているが、公共施設が多いことに加え、依然として直営による業務が多い。引き続き、公共施設の統廃合や管理運営の委託、指定管理者制度の導入などを行うことにより、行政サービスの維持に配慮しながら、効率的な組織体制の構築を図るよう努める。
実質公債費比率は、昨年度から0・8ポイント減少し14.5%となった。数値は年々改善の傾向にあるものの、類似団体との比較や県内他市との比較においては、高い水準となっている。事業の必要性・緊急性を勘案し、地方債発行を抑制してきたことにより、平成21年度には18%を下回ったところである。今後は、合併特例債を活用した大型建設事業が本格化する中、地方債発行については、交付税算入率を勘案するとともに、一般会計だけでなく、特別会計においても地方債発行の抑制に努め、公債費負担の適正化を図る。
将来負担比率は、昨年度から16.4ポイント減少し65.7%となった。数値は年々改善の傾向にあるものの、類似団体との比較や県内他市との比較においては、高い水準となっている。過去の経済対策に伴う大型事業における地方債現在高が大きいことに加え、下水道事業等に対する一般会計からの繰出金が多額となっていることなどにより、将来負担比率を押し上げている要因となっている。事業の厳選に努め、地方債発行を抑制することにより、健全財政の堅持に努める。
人件費に係る経常収支比率は、平成25は20.4%となり、類似団体との比較において平均を1.7ポイント下回った。平成24との比較では、独自給与カットに加えて実施した職員給与特例カットによる減や退職手当の減などにより、人件費に充当した経常一般財源は83百万円の減額となった。現状では、公立保育園5園、図書館、文化会館等が直営で行われており、今後は、施設の統廃合を進めるとともに、指定管理者制度等の活用を図りながら、事務事業の見直し等の取組により、引き続き人件費の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は、平成25は11.6%となり、類似団体との比較において平均を2.4ポイント下回った。平成24との比較では、0.6ポイント低下しており、コスト削減等による経費の抑制効果が現れていると思われるが、公共施設の維持管理に多額の経費がかかっており、公共施設の再編が急務となっている。
扶助費に係る経常収支比率は、平成25は11.2%となり、類似団体との比較において平均を2.0%上回った。平成24との比較では、生活保護費が減少したものの、自立支援給付費や老人保護措置費などの増により、扶助費に充当した経常一般財源は85百万円の増額となった。少子高齢化の進展により、扶助費は増加傾向にあるため、特に就労支援や医療費適正化による生活保護費の抑制や単独扶助費の見直し等により経費の削減に努める。
その他(維持補修費・繰出金・投資及び出資・貸付金)に係る経常収支比率は、平成25は17.9%となり、類似団体との比較において平均を3.2ポイント上回った。平成24との比較では、下水道事業特別会計や後期高齢者医療特別会計への繰出金などが増となり、充当した経常一般財源は114百万円の増加となった。高齢化率が高いことに加え、下水道事業特別会計の事業実施に伴う繰出金が多額となっていることが主な要因である。
補助費等に係る経常収支比率は、平成25は10.8%となり、類似団体との比較において平均を1.0ポイント下回った。平成24との比較では、病院事業繰出金が減となったことなどにより、補助費等に充当した経常一般財源は7百万円の減となった。企業会計への繰出金については、その基準を明確にするとともに、また、各種の補助金・負担金等については、その事業効果等を検証することにより、補助費等の削減に努める。
公債費に係る経常収支比率は、平成25は21.7%となり、類似団体との比較において平均値を4.2ポイント上回っているが、前年度比で0.5%低下した。過去の経済対策における大型建設事業に伴う地方債の影響により高水準にあるが、平成24との比較では、公債費に充当した経常一般財源は38百万円の減額となった。今後、合併特例債を活用した大型建設事業に伴う元利償還の増加が見込まれるため、高い水準が続く見込みであるが、プライマリーバランスを意識した効果的な事業の実施に努める。
公債費以外の経常収支比率は、平成25で71.9%となり、類似団体や全国平均、県平均との比較において、いずれも上回っている状況にある。特に、扶助費や繰出金などが多額であることが要因となっている。引き続き、施設の統廃合を含めた事務事業の見直しなどにより、効率的な行財政運営を行うことで、一層の削減に努める。
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