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2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は横ばいで推移しており、類似団体平均を0.11ポイント下回っている。人口減少や全国平均を上回る高齢化率(29年度末43.9%)に加え、町の主要事業である農業は水稲中心であり、水産業においても魚価及び漁獲量の低迷が続いているため、所得の向上を図ることが難しい状況にある。給与所得に関しては、雇用環境に若干の改善傾向が見られたことにより、所得は微増傾向にあるものの、町税収入を押し上げる力は乏しいため財政基盤が弱い。少子高齢化などで町税収入は今後も減少していくと見込まれるため、引き続き企業支援や農林水産業の振興を図り、行財政改革を推し進めるとともに、町税の適正課税と滞納分の徴収に努め、財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は前年比2.2ポイント悪化し、類似団体平均を6.6ポイント上回っている。これは歳入において、普通交付税が合併算定替えの段階的縮減により前年比119百万円減となったことが影響している。また、経常経費では、人件費は退職手当組合負担金の負担率の改定等により84百万円減、公債費は平成25年度に発行した八森地区統合子ども園建設事業の元金償還開始等で37百万円増、繰出金は66百万円減があり、全体では3百万円減となったことが影響している。今後は、合併以降に着手した大型事業の地方債償還がピークを迎え、さらに平成32年度には会計年度任用職員制度が導入されるため比率は上昇していく見込みとなっている。引き続き行財政改革の推進等により経常経費の縮減に努め、経常収支比率の上昇に歯止めをかけていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費については、職員数が横ばいだったものの年齢構成の若返りがあり減少したが、物件費ではふるさと納税一括代行業務委託料や遊休施設除却事業により増加したことから、人口1人当たりの人件費・物件費等の額は8,099円上昇した。類似団体平均を下回っているのは、ゴミ処理業務と消防業務を一部事務組合で実施しているためと考えられる。今後も職員数の適正化を図りながら人件費の抑制を図るほか、物件費等の更なる縮減に努め、行政コストの縮減も図っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
※平成29年度数値は、平成31年度1月末時点において未公表のため平成28年度数値と同じものとなっております。合併以降、平成27年度まで定員適正化計画による5減1増を着実に推進してきたことにより、平成24年度以降は、ラスパイレス指数は類似団体平均を下回ってきており、平成28年度では93.9となっている。平成28年度において指数が下降しているのは、県人事委員会勧告に準拠し人事院勧告の給与引き上げ改定を行ったものの、職員の年齢階層の変動により指数を押し下げたためである。今後も、人事院及び県人事委員会勧告の内容に準拠し、適正な給与水準を目指すことにしている。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
※平成29年度職員数については、平成31年度1月末時点において未公表のため、平成28年度職員数を用いています。平成18年度から集中改革プランや定員適正化計画といった行財政改革を実施し、職員数を抑制してきている。今後は、少子高齢化や社会減による人口減少が続く見込みであることから、平成29年度以降は2減1増の職員採用を着実に推進して、引き続き定員の適正化に努めることにしている。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は8.6%となっており、平成24~26年度に実施した八森地区統合子ども園建設事業費に係る地方債の償還等に伴い前年度比で0.4ポイント上昇し、類似団体平均をやや上回っている。今後は、地方債発行額の上限を定めて、公債費の抑制や平準化を図りながら、比率の上昇を抑制していく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は8.7%となっており、類似団体平均を上回っている。主な要因としては、退職手当組合の積立額が減少し退職手当負担見込額が上昇したことや、地方債の基準財政需要額算入見込額の減少があげられる。今後は、普通交付税の段階的縮減に伴い標準財政規模が縮小し、財源不足補てんのため充当可能基金残高が減少し、比率の上昇が見込まれるため、地方債発行額の抑制や事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
退職手当組合負担金の減等により、人件費の比率は前年度から1.5ポイント低下し、19.4%となった。また、合併以降、定員適正化計画に基づき5減1増の職員採用を実施してきた結果、類似団体平均を下回って推移している。職員採用については、今後当面の間、2減1増とする計画であり、計画の着実な推進に努め、人件費の削減を図っていく。
物件費
物件費の分析欄
物件費の比率は15.5%と前年度から0.5ポイント上昇し、類似団体平均を上回っている。これは平成18年から実施している定員適正化計画により正職員数を抑制し、臨時職員を採用しているため賃金が膨らんでいることなどが挙げられる。今後は、少子化に対応して保育所等の公共施設の統廃合を推進し、抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る比率は前年度と同率であるが、類似団体平均を上回っている。要因としては、福祉医療の対象を高校生まで拡大したことや、重度訪問介護対象者の自立支援給付費が多額になっていることが挙げられる。今後は、峰浜地区子ども園が統合され運営費が縮減されるものの、国等の福祉政策による影響が大きく、今後の政策の展開によっては大幅な増となることも予想される。
その他
その他の分析欄
簡易水道事業及び下水道事業における建設事業に伴い借り入れた公営企業債の償還費に対する繰出金が高止まりしていることから、その他の比率は19.2%と前年度から2.2ポイント上昇し、類似団体平均を大きく上回っている。下水道事業は公共下水、農業集落排水、漁業集落排水、合併処理浄化槽の全ての公営企業で建設事業が終了したことから、今後は繰出金が微減していく見込みである。簡易水道事業は、配水管敷設替等の大型事業が平成28年度で終了したが、今後は公営企業債償還額が徐々に増大する見込みで、それに伴い繰出金も増加する見込みのため、繰出金全体では、ほぼ横ばいで推移していく見込みとなっている。今後は繰出基準外支出について厳しく精査し、使用料の見直しなどにより繰出金の抑制に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等の比率は、合併以降類似団体平均を下回っており、平成29年度は11.9%と前年度から0.4%の減少となった。平成23年度に町単独補助金の見直しを行い、平成28年度には見直しの成果について点検を行ったところであるが、今後も引き続き見直しを行うことにしている。比率は、産業振興策としての単独補助金や一部事務組合の負担金の増減に左右されることから、各種事業の動向を注視しながら可能な限りの縮減を図っていく。
公債費
公債費の分析欄
平成29年度は八森地区統合子ども園建設事業の元利償還が始まったため、公債費の比率は21.4%と前年度から1.4ポイント増加し、類似団体平均を2.6ポイント上回った。今後は、峰浜地区統合小学校建設事業や統合中学校建設事業の元金償還が始まり、公債費のさらなる増加が見込まれるため、後年度の地方債発行の平準化や抑制を図っていく必要がある。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の比率は71.5%と前年度と比べて0.8ポイント上昇し、類似団体平均を上回っている。人件費及び補助費の比率は類似団体平均を下回っているものの、公営企業会計等への繰出金が類似団体平均を大きく上回っており、下水道の加入率の向上と使用料の見直しが急務となっている。今後は、会計年度任用職員制度が導入されるほか、合併算定替えの段階的縮減による普通交付税の減少により、比率は上昇すると見込まれるため、引き続き行財政改革の推進等により経常経費の縮減に努め、比率の上昇を抑制していく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は住民一人当たり125,018円で、類似団体を下回っている。これは自治会育成事業補助金の終了や、財政調整基金積立金の減少が主要因であると考える。民生費は住民一人当たり175,111円で、類似団体を下回っている。これは介護予防・生活拠点整備事業の終了や、子育て支援センター改修費の減少が主要因と考える。衛生費は住民一人当たり45,474円で、類似団体を下回っている。一般廃棄物処理、し尿処理、斎場運営を広域市町村圏組合で運営していることが主要因であると考える。なお平成33年度から一般廃棄物処理場の改築が予定されており、組合への建設工事費負担金が増加する見込みであり一人当たりのコストも上昇が見込まれる。農林水産業費は住民一人当たり162,658円で、類似団体を上回っている。これは平成29年度に実施した菌床製造施設拡張事業が主要因であり、今後も生産施設整備等の補助が増加する見込みであり、類似団体平均を上回って推移することが見込まれる。商工費は住民一人当たり47,913円で、類似団体を大きく上回っている。これは中小企業支援を目的とした企業等への貸付金100百万円が主要因となっている。今後も貸付制度を継続する見込みであり、類似団体平均を上回って推移することが見込まれる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
住民一人当たりコストは887,823円となっている。物件費は住民一人当たり127,832円となっており、類似団体と比較して一人当たり11,852円低くなっている。これは旅費の実費精算の導入等によるもので今後も効率的な事務執行を念頭に物件費の抑制に努める。普通建設事業費(うち新規整備)は住民一人当たり82,073円となっており、類似団体と比較して一人当たり13,455円高い状況となっている。これは29年度に実施した菌床製造施設拡張事業によるものであり、前年度決算額と比較すると64.7%増となっている。今後は、平成31年度から平成32年度にかけて峰浜地区統合子ども園建設事業を控えており、その他の事業について事業費の平準化を図りながら計画的に進めていく。貸付金は、住民一人当たり27,849円で、基幹産業である漁業の振興と、中小企業経営支援に資する目的で、合わせて200百万円を年度内貸付していることが主要因となり類似団体平均を27,378円上回る結果となった。今後も年度内償還の確実性を検証しながら実施していく予定である。繰出金は住民一人当たり122,461円となっており、類似団体と比較して一人当たり41,881円高い状況である。これは簡易水道や下水道事業の公営企業債償還費に対する繰出金が高止まりしているためで、今後も横ばいで推移すると見込まれる。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄財政調整基金残高は、237百万円を積み増ししたことにより、前年度を上回った。実質収支は217百万円で前年比164百万円減となり、前年を3.75ポイント下回った。これは、合併算定替えの段階的縮減により普通交付税が前年比119百万円の減となったことが主要因となっている。実質単年度収支が前年を下回ったのは、実質収支の減少が影響している。標準財政規模比は年々縮小しており、事務事業の見直し等の行財政改革を推進し、健全な行財政運営に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄全会計で赤字は発生していない。国民健康保険事業勘定特別会計においては、平成30年度に事業運営主体が秋田県に移行するため、平成29年度に財政基盤の強化を図るため基金造成を行った。今後も医療費等の適正な支出と賦課総額の確保に努め、健全な財政運営を図る。介護保険事業勘定特別会計については、黒字額は縮小しているが、保険料を据え置いても一定の基金残高があるため、引き続き保険料収納率の向上及び介護費用の抑制に努め黒字化を図っていく。八峰町農業集落排水事業特別会計については加入率が55.7%と低く基準外繰出しにより黒字を維持している状態である。八峰町営簡易水道事業特別会計はほぼ全世帯が加入しており、料金収入で運営が可能なことから、一般会計からの繰出も基準内のみとなっていて、基金も造成できている。八峰町公共下水道事業特別会計については加入率が70.7%と低く基準外繰出を実施していることで黒字となっている。町営診療所特別会計については、平成24年度までは診療報酬を主にした運営で黒字を維持していたが、平成25年度以降は繰出金を支出したことで黒字となっている。八峰町漁業集落排水事業特別会計については加入率65.5%と低く基準外繰出を行っていることで黒字となっている。今後、一般会計については普通交付税の合併算定替の段階的縮減が終了するまでは黒字で推移する見込みであるが、その後は厳しい財政運営が続くため、合併算定替終了後を見据えて、更なる行財政改革を推し進めていく必要がある。また、八峰町公共下水道事業特別会計については早期の加入率向上対策と料金の見直しを図っていく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄元利償還金は前年比38百万円増加し、算入公債費等は27百万円増加している。これは、八森地区統合子ども園の元金償還開始が主要因となっている。今後も過疎対策事業債等を活用した関連事業の実施により元利償還金は伸びていくが算入公債費等も増加していくことから、比率は同程度で推移する見込みである。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、簡易水道事業で増加傾向にあるものの、下水道事業の建設事業が終了し、減少傾向にあることから横ばいで推移する見込みである。今後は、建設事業費の限度額を設定することで地方債の発行を抑制し、公債費負担の平準化を図りながら適正な財政運営に努める。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄将来負担額については、一般会計に係る地方債の現在高は77百万円減となり、また、公営企業債等繰入見込額が下水道建設事業の終了により前年度から115百万円減となったことから、将来負担額全体では、前年度から23百万円減少した。充当可能財源等については、財政調整基金残高の増に伴い充当可能基金が248百万円百万円増となったものの、過疎対策事業債や合併特例債の償還見込額等が減少したことから基準財政需要額算入見込額が417百万円の減となり、全体では183百万円の減となった。今後は、地方債発行額を元金償還額と均等させることで将来負担比率の分子縮小を目指すが、普通交付税の合併算定替の段階的縮減により標準財政規模も縮小していることから、毎年シミュレーションを行い、比率の動向を注視しながら健全な財政運営に努める。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金が前年度比235百万円増となり、基金全体の合計額を押し上げる要因となった。(今後の方針)今後、財政調整基金は毎年取り崩す見込みであり、減債基金、その他特定目的基金についても横ばい、または減少する見込みであるため基金全体が減少していく見込みである。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)公園管理費へ充当するため2百万円の取崩しを行ったが、前年度決算剰余金のうち200百万円と㈱龍角散寄付分30百万円を積立したほか、条例で規定している土地売払い・貸付金収入と利子収入7百万円を積立し、前年比235百万円増となった。(今後の方針)今後は、普通交付税の合併算定替の段階的縮減を主要因として生ずる財源不足を補てんするため、毎年300百万円程度を取り崩す見込みとなっている。
減債基金
減債基金
(増減理由)基金利子の積立のみであるため、わずかに増加している。(今後の方針)繰上償還の予定がないため今後も残高は横ばいとなる見込みである。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)合併町村振興基金地域における住民の連帯と強化及び旧町村単位での地域振興にに資する事業に充てる地域福祉基金高齢者の地域保健福祉の増進を目的とした施策の実施に要する経費に充てる雇用創出基金雇用の機会を創出する事業に充てる観光振興基金観光の振興を目的とした施策の実施に要する経費に充当するふるさと八峰応援基金寄付者の思いを実現化し、多様な人々の参加による個性豊かな活力あふれるふるさとづくりに資する事業に充当(増減理由)雇用創出基金雇用創出活動支援事業補助金の財源に充当しており、前年度比6百万円の減となった。ふるさと八峰応援基金ふるさと納税34百万円を積立したが、観光イベント用大型テントや町有バスの購入に充当し、JTBへ事務委託したことにより前年度比2百万円の減となった。上記以外の、その他特定目的基金については、基金利子の積立のみであり、増減はわずかである。(今後の方針)合併町村振興基金合併特例債を活用して造成した基金であり、起債償還が終了した積立原資部分の取崩しは認められているが、初回積立(平成18年度)の償還終了が平成33年度であるため、当面の間は取り崩しを行わない。地域福祉基金果実運用基金でソフト事業に充当することにしているが、近年の低金利の影響で年間約15~20万円程度の利子であるため、取崩しが行われていない。今後は制度改正により活用が可能になるが利率の上昇がない限り取崩しは行わない予定である。雇用創出基金利子以外の積立はしないことにしており、事業執行によって残高は減少していく見込みである。観光振興基金現在、取崩しをして充当する事業計画がないため、残高は横ばいとなる見込みである。ふるさと八峰応援基金寄附金は順調に伸びてきているものの、JTBに事務委託しており返礼品を含む事務費が6割を占めるため残るのは4割程度である。今後も計画的に活用する予定であり、残高は減少していく見込みである。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成29年度において、類似団体平均を1.8ポイント下回っている。これは、庁舎の火災により平成21年度に現庁舎を建設したことが主な要因である。今後は、「公共施設等総合管理計画」に基づき遊休施設の除却を計画的に進めることにしており、保有する公共建築物の延床面積を28%縮減することを目標に指標が悪化しないよう努めていく。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は過疎対策事業債や旧合併特例事業債等地方債の交付税算入額が大きく減少したことにより前年度を5.2ポイント上回る8.7%となった。今後は、峰浜地区統合子ども園建設事業等の大型事業を控えており、地方債残高は増加することが予想され、将来負担比率は上昇に転じる見込みとなっている。このため今後は地方債発行の抑制や基金造成を図り、同比率の上昇に歯止めをかけていく。一方で、有形固定資産減価償却率は、類似団体を1.8ポイント下回っている。当面は、「公共施設等総合管理計画」に基づき老朽化対策の一環として遊休施設の除却を計画的に進め、比率の上昇の抑制に努める。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は、前年度を0.4ポイント上回る8.6ポイントとなった。これは、普通交付税の合併算定替えの段階的縮減と平成25年度に借り入れた観海地区簡易水道整備に係る過疎対策事業の元金償還が始まったことが要因である。今後も標準財政規模の縮小が予想され、同比率はさらに上昇する見込みである。将来負担比率は依然として類似団体平均を上回り前年度から5.2%上昇した。今後は統合小学校及び統合中学校の改修事業等、地方債依存型の大型事業の償還が平成30年度から始まり、実質公債費比率の上昇が見込まれるほか、峰浜地区統合子ども園建設事業等の地方債借入により地方債残高が増加していく見込みとなっているなど、将来負担比率の上昇が懸念される。今後は地方債発行額の抑制と基金造成を図り、同比率の上昇に歯止めをかけていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率を施設類型別に比較すると、公営住宅の数値が類似団体と比較して26.5ポイント高い88.0%と、特に高くなっている。これは、公営住宅の建築年が昭和61年(31年経過)から平成14年(15年経過)で、すべての公営住宅が耐用年数22年の半分を経過していることが原因である。今後は計画的に点検及び補修を行い、長寿命化を図っていくこととしている。認定子ども園・幼稚園・保育所では、平成29年度において統合により遊休施設となった旧園舎2棟の除却を行ったため、45.2%と類似団体平均を1.7%下回っている。今後は峰浜地区統合子ども園を令和3年度を目標に開園することとしており、有形固定資産減価償却率はさらに改善すると見込まれる。道路については、平成25年度に「公共土木施設維持管理の「基本方針」と「実施計画」」を策定し、作業方法による3つの維持管理区分(予防保全型・対症管理型・日常管理型)に分類したうえで、効率的・効果的に維持管理している。当町の道路台帳は旧町村ごとに整備され加除されない状態が続いていたが平成25年3月に全路線廃止及び全路線供用開始となり、取得日を供用開始日に設定しているため33.1%と類似団体平均を28.4%下回っている。公民館は建築から32年経過しており、類似団体平均を1.7ポイント上回る70.4%となった。平成22年度に改修工事を実施し、その後も計画的な修繕を行っており、引き続き適正な施設管理を行い長寿命化を図っていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
福祉施設の有形固定資産減価償却率は100.0%であり、類似団体平均を大きく上回っている。これは、平成6年度に建設した旧はつらつ苑が耐用年数を経過したためである。ただし、平成28年度には子育て支援センターとして改修工事を実施し、定期的な点検や修繕を行っており、今後も計画的に維持管理を行っていく。消防施設の有形固定資産減価償却率は96.6%であり、類似団体平均を28.0ポイント上回っている。これは昭和30~40年代に建築された非常備消防施設のほとんどが木造で、耐用年数の22年を大きく経過していることによるものである。今後は消防団の適正配置の検討と併せて施設の統合を行い、存続するものについては、計画的な施設の改修・改築を行う。遊休施設となったものについては、適切な除却を行っていく。庁舎の有形固定資産減価償却率は33.6%であり、類似団体平均を28.9%下回っている。これは、平成18年度に峰浜庁舎が焼失したことが契機となり、平成21年度に現庁舎を建設したためである。今後は計画的に点検や修繕等を行い長寿命化を図っていく。一般廃棄物処理施設は全て能代山本広域市町村圏組合所有の施設であり町所有の施設はない。老朽化に伴う大規模改修(令和7年度稼働)を予定しており、今後は有形固定資産減価償却率が改善していくことが見込まれる。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度から70百万円の減少(△0.3%)となった。事業用資産では、秋田県市町村未来づくり交付金事業である菌床製造施設拡張事業及び培養施設増設事業による建物の取得額(490百万円)が、建物の減価償却による資産の減少を上回ったことなどから248百万円増加、インフラ資産は資産の取得額を減価償却等による資産の減少が上回ったことなどから395百万円の減少となった。一方、負債総額では、前年度から115百万円の増加(1.4%)となった。固定負債である地方債が77百万円減少した一方で、計上方法の見直しにより退職手当引当金が152百万円増加したことなどが要因として挙げられる。平成29年度から令和2年度にかけて峰浜地区統合子ども園建設事業などの大型事業を計画しているが、減価償却による資産の減耗が投資を上回ることや、地方債の償還額が発行額を上回ることなどから、今後資産及び負債の総額は減少が見込まれる。地方公営事業会計を加えた全体会計においても、簡易水道や下水道の建物及び導水管等の工作物の減価償却による資産の減耗により、資産総額は前年度から343百万円の減少(△1.4%)となった。負債総額は、地方債の大幅な減少(344百万円)が影響し、前年度から178百万円の減少(△1.4%)となった。関連団体を加えた連結会計においては、資産総額は前年度から191百万円の増加(0.8%)となった。負債総額は、前年度から436百万円の減少(△3.4%)となった。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は5,530百万円となり、前年度より335百万円の減少(▲5.7%)となった。人件費等の業務費用は3,452百万円と、前年度より234百万円の減少(△6.3%)となり、補助金や社会保障給付費等の移転費用は2,078百万円と、前年度より101百万円の減少(△4.6%)となった。今後は、「八峰町公共施設等総合管理計画」に基づく公共施設の統廃合や除却のほか、令和2年度からの会計年度任用職員制度に向けた職員配置及び業務の見直しなどを実施するとともに、庁舎管理等各種業務の民間委託を検討し、行政コストの削減を図る。地方公営事業会計を加えた全体会計においては、経常費用は7,726百万円となり、前年度より315百万円の減少(△3.9%)となった。人件費等の業務費用は197百万円の減少(△4.7%)、補助金や社会保障給付等の移転費用は118百万円の減少(▲3.1%)となった。関連団体を加えた連結会計においては、経常費用は9,768百万円となり、前年度より560百万円の減少(△5.4%)となった。人件費等の業務費用は600万円の減少(△11.0%)、補助金や社会保障給付等の移転費用は39百万円(0.8%)の増加となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(5,177百万円)が純行政コスト(5,352百万円)をやや下回っており、本年度差額は175百万円の減少となり、純資産残高は185百万円の減少(前年度に対し△1.4%)となった。純資産の減少は税収を超えた行政コストによるものであり、今後も人口減少による税収等の収入減が予想されることから、「第2次八峰「町総合振興計画」に基づく事務の効率化によりコスト削減を図る。地方公営事業会計を加えた全体会計においては、税収等の財源(7,300百万円)が純行政コスト(7,455百万円)をやや下回っており、本年度差額は154百万円との減少となり、純資産残高は164百万円の減少(前年度に対し△1.4%)となった。また、一般会計等に対し純資産残高が大きく減少している要因は、簡易水道事業及び下水道事業において、管路等一部の資産が評価中のため計上されていない一方で、負債である地方債は正確に把握されていることから、これらの差額を純資産に不足分として計上していることによる。関連団体を加えた連結会計においては、表中で本年度差額296百万円とあるが、正しくは△306百万円である。これは、税収等の財源(8,607百万円)に過大計上602百万円を含めたことから生じたものである。また、本年度純資産変動額及び純資産残高についても、602百万円が過大計上されていることから、表中のそれぞれの数値は、本年度純資産変動額が26百万円、純資産残高が12,622百万円となる。なお、純資産残高が26百万円の増加(前年度に対し0.2%)となった主な要因は、退職金引当金の計上方法の見直しに伴い秋田県市町村総合事務組合で純資産が132百万円増加したためである。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は989百万円であったが、投資活動収支については菌床製造施設建設事業など大規模建設事業の実施により△1,038百万円であった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△77百万円となっており、本年度末資金残高は昨年度から126百万円減少し、264百万円となった。地方債の償還額が現在の水準で続くことや、人口減少による税収等の収入減が見込まれるため、不足する収入を財政調整基金の取崩により確保しながら、「第2次八峰町総合振興計画」に基づく中・長期財政計画を策定し、計画的な財政運営を行っていく。地方公営企業会計を加えた全体会計においては、簡易水道や下水道の使用料収入が含まれ、業務活動収支は1,279百万円であった。投資活動収支については△1,089百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を大きく上回り、△366百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から176百万円減少し、395百万円となった。関連団体を加えた連結会計においては、表中で業務活動収支1,899百万円とあるが、正しくは1,297百万円である。これは,業務収入(8,605百万円)に過大計上602百万円を含めたことから生じたものである。なお、投資活動収支及び財務活動収支は表のとおりそれぞれ△1,114百万円、△383百万円であり、本年度末資金残高についても過大計上602百万円が含まれていることから、正しくは583百万円となり、これは前年度から205百万円減少している。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は類似団体平均を大きく下回っている。これは建物や道路等のうち、取得価額が不明なものについて、備忘価額1円で評価しているためである。歳入額対資産比率についても、備忘価額1円で評価された資産が多いことから、類似団体平均を下回っているが、今後資産の再評価を予定していることから、同比率の上昇が見込まれる。有形固定資産減価償却率については、平成21年度の新庁舎の建設や、平成27年度の統合小学校及び統合中学校の改修、平成29年度の菌床製造施設建設及び培養施設増設により、類似団体平均をやや下回っている。引き続き「八峰町公共施設等総合管理計画」に基づく公共施設等の維持、更新、除却及び統廃合を進めるとともに、計画終了後の令和3年度以降に向けて現有施設の再評価を行う必要がある。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、備忘価額で評価している資産が多いことから、類似団体平均を下回っている。純資産については、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから、前年度から185百万円減少(△1.4%)している。今後も「第2次八峰町総合振「興計画」に基づく人件費の削減等に取り組み、行政コストの削減に努める。将来世代負担についても、同様に備忘価額による評価のため類似団体を大きく上回っている。今後は菌床製造施設製造事業や峰浜地区統合子ども園建設事業などの実施により、高い比率での推移が見込まれるため、「八峰町公共施設等総合「管理計画」に基づいた公共施設等の維持及び管理に努め、世代間負担の公平の観点からも将来世代負担の適正化を図っていく。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均をやや下回っており、前年度より4.1万円減少した。八峰町を含む1市3町の広域市町村圏組合による行政サービスの提供など、事務の共同処理を行いながら様々なコストの削減に努めているものの、税収等の財源が不足することが予測され、「第2次八峰町総「合振興計画」に基づく行財政改革により今以上のコスト削減を図る。
4.負債の状況
住民一人当たりの負債は類似団体平均とほぼ同程度にあるものの、今後老朽化している施設への投資により負債が増加する可能性が高いため、「八峰町公共施設等総合管理計画」に基づく施設の統廃合など公共施設等の適正管理に努める。また、長期的な財政状況のシュミレーションなどにより、単年度の地方債発行額と元金償還額を調整し、世代間負担の公平化を図る。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、学校給食費の半額補助や町営子ども園使用料の3歳児未満半額補助及び3歳児以上無償化等の施策により経常収益が少なく、類似団体平均を下回っており、受益者負担は比較的低い水準となっている。今後は、各施設の利用率の向上に取り組むとともに、適切な利用料等を設定するなど、周辺自治体や類似団体と比較しながら受益者負担の適正化について検討していく。
類似団体【Ⅱ-0】
今金町
せたな町
共和町
南幌町
由仁町
新十津川町
鷹栖町
当麻町
東川町
中富良野町
羽幌町
枝幸町
津別町
小清水町
訓子府町
佐呂間町
湧別町
大空町
安平町
むかわ町
平取町
新冠町
士幌町
鹿追町
新得町
清水町
大樹町
広尾町
池田町
本別町
足寄町
厚岸町
浜中町
標茶町
標津町
羅臼町
外ヶ浜町
深浦町
大鰐町
田舎館村
大間町
東通村
田子町
葛巻町
西和賀町
岩泉町
軽米町
九戸村
登米市
八峰町
朝日町
二本松市
伊達市
下郷町
玉川村
結城市
常総市
坂東市
神栖市
真岡市
大田原市
嬬恋村
昭和村
神崎町
芝山町
原村
豊丘村
高山村
田原市
設楽町
御浜町
広川町
印南町
日高川町
飯南町
神石高原町
勝浦町
神山町
観音寺市
三豊市
久万高原町
伊方町
中土佐町
津野町
大月町
玄海町
太良町
玉東町
高森町
多良木町
九重町
高原町
綾町
木城町
美郷町
東串良町
錦江町
南大隅町
中種子町
南種子町
喜界町
天城町
伊仙町
和泊町
知名町
与論町
今帰仁村
久米島町