経営の健全性・効率性について
1.収益的収支比率は、平成24年度までは100%を超えていたが平成25年度以降約80%を下回っていた。平成28年度からは収支比率が再び改善している。企業債の元利償還のピークを過ぎたことによるが、今後も適正な使用料を設定することにより収入を確保し、一層の数値の改善を図ることが必要である。2.企業債残高対事業規模比率は、平成23年度の事業終了以後、毎年改善している。今後も、適正な使用料を設定することにより収入の確保に努める必要がある。3.経費回収率は、平成27年度から4年連続で回収率が上がっていたが、耐用年数を経過したブロワー交換等を行っていて、前年度と比較してほぼ同水準の率となった。今後、企業債元利償還金は減少する見込みである一方で設置から10年以上経過し、設備の修繕等も発生してきていることから、今後も、適正な使用料を設定することにより収入を確保し、一層の数値の改善を図ることが必要である。4.汚水処理原価は、令和元年度から3年間、類似団体平均を上回る結果となったが、3.で示したブロワー交換等を行ったことによる。今後も、維持管理費の節減を行い、原価上昇の抑制に努めていく。
老朽化の状況について
浄化槽の設置件数は24基である。事業着手は平成22年度であり、経過年数は11年で一般的な浄化槽本体の耐用年数が30年であることから、浄化槽本体の老朽化対策は現在不要であるが、ブロワー等機械設備の修繕は必要になってきているものもあるため、令和元年度から計画的な更新修繕を図っている。費用の平準化に引き続き取り組むが、財源の確保が課題となる。
全体総括
事業規模は非常に小さいが、概ね安定的な経営を行っている。今後、起債の償還が終了することとなるが、ブロワー等設備修繕を引き続き計画していく必要があるため、使用料の見直しにより収入を確保し、持続可能な事業経営をめざしていく。