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2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
東北電力(株)東通原子力発電所1号機の営業運転に伴い、固定資産税(大規模償却資産)の増収により、平成18年度から平成21年度まで普通交付税不交付団体となり、財政力指数は1.0以上であった。しかし、原発の減価償却期間が15年と短いため、年々目減りが著しく、平成22年度には交付団体に転落することとなった。財政力指数の下降は今後も続く見込みであり、全国平均はもとより青森県平均も下回ることが予想されることから、徴収率の向上や地方債の発行抑制に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常一般財源となる村税及び普通交付税について、交付団体に転落してからは、年々分母となる経常一般財源総額が減少傾向にある。これに伴い、前年度と同規模の経常一般財源支出であっても経常収支比率は上昇するため、公債費などの支出を抑制することで比率の上昇を抑えている。令和元年度においては、これまで基金繰入金を充当していた事業に臨時的一般財源である電源立地地域対策交付金を充当したことによって、一時的に経常収支比率が上昇したものであり、令和2年度以降は減少に転じる見込みである。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費は、人数・ラスパイレス指数とも類似団体平均より低い傾向にあるものの、面積が広く散在する集落の公共施設や教育環境の維持運営費等の物件費が圧迫していることが数値を引き上げる要因となっている。これらの経費については人口の減少に伴って直ちに減少するものではないことから、人口減少により分母が減少していることも、数値上昇の要因の一つとなっている。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
従来より、散在する集落ごとにある児童・幼児教育の施設運営のため、類似団体に比べ職員数(幼稚園教諭・児童厚生員)が多く、給与支給額を抑える傾向にあったことから比率は概ね低い状況にある。健全財政維持のため、このレベルを維持するものとする。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成22年度の児童・幼児教育公務員21人の退職により定員管理における比率は減少した。以降も退職者数に対する採用者数を抑制することで、減少または微増で推移している。令和元年度(令和2年4月1日現在)では、再任用職員の登用により前年度より職員数が2人増となった。今後も適切な定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
公債費及び準公債費の支出は年々減少傾向にあるが、それを上回る勢いで標準財政規模も減少(原発に係る固定資産税の減少など)していくため、公債費の減少と比較して比率の減少は緩やかである。比率上昇の主な要因は、広大な面積に整備した高資本となる公営企業債、第一次産業振興のための公営事業債(公有林・草地開発)の既発債であり、新発債の抑制等により比率の上昇を抑えていることから、平成28年度をピークに減少を続けている。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
地方債残高の減少、新たな債務負担の設定抑制、平成25年度に解散した東通村土地開発公社の将来負担の解消により、将来負担比率は減少傾向にある。平成29年度の農用地整備事業の終了によりマイナスに転じて以降、マイナスを維持している。今後も、公債費、債務負担行為の抑制を図り、健全性を保持していくこととする。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費は、定員を抑制していること、ラスパイレス指数が低いことから、結果として人件費の抑制に寄与しており、ほぼ横ばいで推移している。限られた財源を活かすため、人件費以外の施策を拡充するものとする。
物件費
物件費の分析欄
物件費については、公共施設管理運営費の一部を電源立地地域対策交付金事業基金を財源として実施していることから、経常一般財源が抑えられる傾向にあるため、比率は低めとなっている。管理経費はほぼ経常化していることから、比率は財源充当に左右されるものと分析している。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費の大半を国庫・県支出金で賄うことと、村独自の扶助事業が少ないことから、扶助費が占める一般財源の比率は低めであるが、社会保障経費の見直しにより今後も増加することが予想されることから、適切な執行に努め、健全財政を維持するものとする。
その他
その他の分析欄
その他の大部分は維持補修費及び繰出金であるが、令和元年度において繰出金はほぼ横ばいであったが、維持補修費においては、小雪により除雪経費が抑制されたことから比率は減少している。繰出金については、下水道使用料及び保険料等の適正化を図ることなどにより、普通会計の負担減に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費の大部分を、消防・ごみ処理・し尿処理などの共同事業における広域行政事務組合負担金が占めており、比率を押し上げる要因となっている。特に消防は、面積が広く集落が散在している地域性から、1署2分遣所体制で運営しているため人件費等の負担が大きいことが特徴である。令和元年度は、これまで基金繰入金を充当していた事業に臨時的一般財源である電源立地地域対策交付金を充当したことによって、一時的に経常収支比率が上昇したものである。
公債費
公債費の分析欄
公債費負担が多いことから、実質公債費が高止まりしているが、起債償還額は平成25年度をピークに減少を続けているため、比率は減少傾向にある。今後も地方債の新規発行を伴う普通建設事業の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外では、物件費及び補助費の一部に基金繰入金を充当していることから比率が抑えられる傾向にある。令和元年度は、これまで基金繰入金を充当していた事業に臨時的一般財源である電源立地地域対策交付金を充当したことによって、一時的に経常収支比率が上昇したものである。比率の増減は特定財源に左右される傾向があることから、必要な財源の確保に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
議会費は議員14名、事務局員職員2名の人件費、旅費等が大半を占めており、類似団体より議員定数が多いことが推測される。総務費は電源立地地域対策交付金の特例交付により積立金が増加した。民生費は地域密着型特別養護老人ホーム開設準備経費補助金の終了により減少した。衛生費は共同事業である塵芥処理事業及びし尿処理事業、診療所運営経費等恒常的に経費がかかるため類似団体より高くなっているものの、診療所負担金が前年度より減少したため減となった。農林水産業費は、9漁協・7漁港ある水産業への事業充当により平均より高い水準にあるが、あわび種苗センター改修事業の終了により減となった。商工費は大規模な観光施策等の展開がないことにより低い傾向にある。土木費は除雪経費は例年より低くなったが、民間活用住宅買入事業の実施により増となった。消防費は広域行政負担金が高止まりしている状況により類似団体より数値が高くなっていることに加え、オフサイトセンター改修工事の実施によりさらに増加している。公債費は減少傾向にあるものの依然として類似団体よりも高い傾向にあることから、引き続き新規発行の抑制に努めたい。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
平均値を上回る要因として、広範な行政区域に集落が散在しているという特殊性に起因して、物件費は幼小中1校統合によるこども園・小学校・中学校及び診療所までの輸送経費(通園バス、スクールバス、患者輸送バス)、補助費は広域行政における消防体制(1署2分遣所)、普通建設事業は、村内7つの漁港の維持保全事業のほか、集会施設の更新整備、オフサイトセンターの改修工事等の実施により増加、公債費は減少傾向にあるものの依然高い水準にあり、漁港修築・改修に伴う地方負担の水産基盤整備事業債、道路や農林水産業施設等の過疎対策債等のほか、交付税代替財源の臨時財政対策債が残高の半分以上を占めている状況にある。積立金は電源立地地域対策交付金の特例交付により基金積立金が増加した。維持補修費は小雪により除雪経費が減少したため平均値を下回っている。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄普通交付税交付団体となった平成22年度以降、年々減少する一般財源総額や平成23年度の東日本大震災への対応になどにより、財政調整基金取り崩しが顕著となり、基金残高が危機的な状況にあったが、ふるさと納税等の増収により、平成30年度以降は財政調整基金の残高を確保できている。不測の事態に備えるためにも、引き続き残高確保に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄すべての会計で赤字や資金不足はない。特別会計については、年度支出を適正に見極め、過分な繰出が無いよう精査の上執行しているため、過大な剰余金が発生していないことから比率は低めである。特に後期高齢者及び下水道事業については実質収支が百万円未満となるよう決算処理している。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄一般会計債及び水道事業債は減少傾向、下水道事業債は、資本費平準化債及び下水道事業債の発行により増加傾向にあり、全体としては少しずつ減少していく見込みである。算入公債費については、一般会計債の臨時財政対策債及び過疎対策債が多くを占めているため、元利償還金に対する算入公債費は高い水準にあるが、償還終了と連動して算入公債費も減少していくため、実質公債費は少しずつ減少していく見込みである。起債残高、元利償還金ともに減少傾向にあるが、依然として実質公債費比率は高い状況にあるため、地方債の新規発行や債務負担行為設定の抑制をしていく。
分析欄:減債基金現在、満期一括償還地方債を発行しておらず、また、発行も予定していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄地方債残高、債務負担行残高が確実に減少しており、今後も減少していく傾向にあることから、引き続き地方債及び債務負担行為設定の抑制に努めていく。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・電源立地地域対策交付金事業基金3億2,138万円、民間活用住宅買入基金1億9,423万円を取り崩した一方、電源立地地域対策交付金特例交付等により電源立地地域対策交付金事業基金に11億4,527万円を積立したこと、財政調整基金の取り崩しをせずに決算剰余金1億4,375万円を積立したこと等により、全体としては8億5,563万円の増となった。(今後の方針)・基金残高の約7割を占める漁業振興基金、磯資源等倍増基金、津軽海峡地区漁業振興基金は原発関連の基金であり、管理運営こそ村で行っているものの所有は各漁協という状況にある。・電源立地地域対策交付金事業基金は、令和元年度は特例交付により例年より交付額が増加したものであり、今後も毎年5億円程度を積立・取崩していく方針である。・基金残高が危機的な状況にあった財政調整基金は、平成30年度及び令和元年度においては取崩を抑制し残高を確保することができた。当面の目標であった標準財政規模比5%以上は達成したが、今後も不測の事態に備えるために、残高確保に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・決算剰余金等を1億4,375万円積立したことによる増加。(今後の方針)・当面の目標であった標準財政規模比5%以上は達成したが、今後も不測の事態に備えるために、残高確保に努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)・増減なし。(今後の方針)・積立予定なし。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・漁業振興基金:白糠・小田野沢漁協における漁業の振興を図るための事業。・電源立地地域対策交付金事業基金:公共施設の整備、維持補修または維持運営、起業導入・産業活性化、地域福祉、地域活性化のための事業。・磯資源等倍増基金:白糠・小田野沢・尻労・猿ヶ森漁協及び老部川内水面漁協における磯資源等倍増事業。・津軽海峡地区漁業振興基金:石持・野牛・岩屋・尻屋地区における沿岸漁業の構造改善の促進、漁業の振興及び発展を図るための事業。・定住促進及び子育て支援基金:定住の促進及び子育ての支援を図るための事業。(増減理由)・電源立地地域対策交付金事業基金:電源立地地域対策交付金の特例交付により11億4,527万円を積立した一方、事業の財源として3億2,138万円を取り崩したことにより、8億2,389万円の増となった。・定住促進及び子育て支援基金:事業への取り崩しはなく、3,188万円を積立したことによる増。(今後の方針)・電源立地地域対策交付金事業基金:令和元年度は特例交付により例年より交付額が増加したものであり、今後も毎年5億円程度を積立・取り崩ししていく方針である。・定住促進及び子育て支援基金:民間活用住宅の大規模改修等の事業に備え、残高を確保する。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当村では、保健・医療・福祉の包括ケアサービス充実のため、村内各地にあった診療所を統合、また、保幼小中一貫教育に向けた児童施設、幼児施設、小学校、中学校の統合を行うなど、順次、施設の集約化を進めてきており、これらの取り組みから類似団体平均より低い水準となっている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は類似団体平均を下回っている。将来負担比率は類似団体平均と同等の水準であるが、基金残高が平均よりも多額であることから、債務償還比率が平均を下回ったものと考えられる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
施設の集約化により、有形固定資産減価償却率は類似団体平均と比べて低い水準にあるが、比率は施設の減価償却が進むため上昇していく傾向にある。また、将来負担比率は地方債残高の減少と債務負担行為の解消によりゼロとなっており、類似団体平均と同等の水準であるが、当面は同水準のまま推移していく見込である。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
地方債残高の減少と債務負担行為の設定抑制等により将来負担比率はゼロとなっているが、実質公債費比率は類似団体と比較して高い水準にある。これは公債費及び準公債費の支出が減少傾向にあるものの、標準財政規模も縮小を続けていることが要因となっている。実質公債費比率は3ヶ年平均により算出されるが、単年度における比率は平成28年度をピークに減少に転じており、今後も減少傾向となる見込みであるものの依然として高い水準にあることから、新発債の抑制などの対策を講じていく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っており、特に【認定こども園・幼稚園・保育園】及び【学校施設】において大きく下回っている。これは、保幼小中一貫教育の推進により教育施設の統合を行っており、平成17年度に小学校、平成20年度に中学校、平成24年度にこども園の統合・供用を開始したことから、減価償却累計額が他団体と比較して小さくなっているものである。しかし、一人当たり面積は類似団体平均を上回っていることから、維持管理に係る経費の増加に留意しつつ、引き続き子育て環境の整備に取り組んでいく。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
【体育館・プール】の有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っているが、一人当たり面積は平均を上回っている。これは、中学校の統合により廃校となった中学校の体育館を、新たに南地区体育館として利用することしたため、体育館数及び面積が増となったことによる。維持管理に係る経費の増加に留意しつつ、引き続き体育環境の整備に取り組んでいく。また、【市民会館】の有形固定資産減価償却率は類似団体平均の数値上昇により平均を下回ったが、依然として高い水準にある。当該施設は平成元年の新設から30年を経過していることから、維持管理に係る経費の増加に留意しつつ、老朽化対策に取り組んでいく。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
・一般会計等においては、資産総額が前年度末より586百万円の増加(+1.3%)となった。主な増加要因は投資その他の資産であり、前年度から710百万円(+9.9%)の増加となっている。また、負債総額は前年度末より681百万円の減少(△8.1%)となった。地方債の発行額を抑制していることから償還額が発行額を上回り276百万円の減少となった。・水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から271百万円増加(+0.5%)し、負債総額は前年度末より941百万円の減少(△7.5%)となった。資産総額は、上水道管・下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計に比べて8,864百万円多くなり、また負債総額については下水道事業に地方債(固定負債)を充当していること等から3,835百万円多くなっている。・東通村産業振興公社、下北地域広域行政事務組合等を加えた連結では、全体より資産が1,481百万円多くなっているが、同様に負債も622百万円多くなっている
2.行政コストの状況
・一般会計等においては、経常費用は6,225百万円となり、金額が大きい順に減価償却費1,347百万円(21.6%)、補助金等1,338千円(21.5%)、物件費1,203千円(19.3%)となっている。補助金等については消防やごみ処理等の共同事業における下北地域広域行政事務組合負担金が大きな割合を占めている。また、物件費では、広大な面積に散在する集落の公共施設や教育環境の維持運営費等が大きな割合を占めていることから、公共施設等の適正管理・経費縮減に努める。・全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が201百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が1,126百万円多くなり、純行政コストは1,657百万円多くなっている。・連結では、一般会計等に比べて、連結対象の収益により経常収益が518百万円多くなっている一方、人件費が388百万円多くなっているなど、経常費用が2,825百万円多くなり、純行政コストは2,314百万円多くなっている
3.純資産変動の状況
・一般会計等においては、税収等の財源(6,927百万円)が純行政コスト(5,658百万円)を上回っており、純資産残額は1,268百万円の増加となった。引き続き、地方税の徴収強化とともに経常経費の縮減に努める。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等に比べて税収等の財源が1,599百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金、上・下水道事業の減価償却費等により純行政コストも1,657百万円多くなっていることから、純資産残高は1,212百万円の増加となった。・連結では主に青森県後期高齢者医療広域連合の税収等及び国県等補助金により、一般会計等と比べて税収等の財源が2,320百万円多くなっている一方、純行政コストも2,314百万円多くなっていることから、純資産残高は1,248百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
・一般会計等においては、業務活動収支は1,548百万円であったが、投資活動収支は公共施設等整備費の増などにより1,236百万円、財務活動収支は地方債償還額が発行額を上回ったことから△276百万円となり、本年度末資金残高は前年度から36百万円増加し、189百万円となった。地方債の償還が着実に進んでいるところではあるが、依然として高い水準にある実質公債費比率の抑制に今後も努めるものである。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、上・下水道料金が使用料及び手数料収入に含まれることから、業務活動収支は一般会計等より304百万円多い1,852百万円となっている。一方、財務活動収支は、上・下水道事業における地方債償還があるが、地方債発行を抑制していることから一般会計等より246百万円少ない△522百万円となっている。本年度末資金残高は前年度から84百万円増加し、398百万円となった。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
・住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は類似団体平均を大きく上回っているが、これは東通小学校、東通中学校などの新しい施設は減価償却が進んでいないためである。・有形固定資産減価償却率が類似団体平均より大きく下回っていることについても、上記と同様である。・しかし、経常費用における減価償却額が大きくなり純行政コストの増大要因となっていること、また、将来の維持補修費用の確保が必要であることから、公共施設の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
・純資産比率は、類似団体平均と同程度であるが、純行政コストが税収等の財源を下回ったことから純資産が昨年度より3.6%増加している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、引き続き公共施設等の適正管理・経費縮減に努め、行政コストの削減に努める。・将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っているが、これは当村の実質公債費率が高い水準にあることから、平成19年度以降において地方債の発行を抑制していることによる。しかし、分母となる標準財政規模が年々減少していることにより実質公債比比率は依然高い水準にあるため、今後も地方債残高を圧縮し、将来世代の負担減少に努める。
3.行政コストの状況
・住民一人当たり行政コストは、昨年度より5.6万円減少したものの、類似団体平均を上回っている。これは、当村は広大な面積に散在する集落の公共施設等の維持運営費等のほか、新しく整備された有形固定資産が多いことに起因する減価償却費により物件費が多額となり、住民一人当たり行政コストが高くなっているものと考えられることから、公共施設等の適正管理・経費縮減に努め、行政コストの削減に努める。
4.負債の状況
・住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っているが、主な要因は地方債残高である。なお、地方債残高の57.9%を地方交付税の不足を補うための臨時財政対策債が占めており、その残高も前年度より9百万円増加しているが、地方債全体では276百万円減少しており、着実に地方債残高の縮小は進んでいる。・基礎的財政収支は、業務活動収支は黒字、投資活動収支は赤字であったため、1,213百万円となっている。電源立地地域対策交付金等を経常経費に充当していることが主な黒字要因である。
5.受益者負担の状況
・受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。なお、類似団体平均まで受益者負担比率を引き上げるためには、仮に経常収益を一定とする場合は、経常費用を2,697百万円削減する必要があり、経常費用を一定とする場合は、経常収益を143百万円増加させる必要がある。このため、経常費用の削減に努めるとともに、公共施設等の使用料の見直し等を検討する。
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