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長引く景気低迷及び人口減少や高齢化進行に伴う納税義務者の減少により個人・法人住民税の減収等により基準財政収入額の減少が続いており、自主財源の確保が難しいことなどにより類似団体平均と比べ財政力指数は下回っている。基準財政需要額は、過疎地域の指定により過疎対策事業債並びに臨時財政対策債の発行により増加しており、財政力指数は減少傾向にある。今後も「行財政改革プラン」に基づき、人件費の抑制や「選択と集中」による施策の厳選、経常経費の削減を行い財政基盤の強化に努める。
年々増加している過疎対策事業債並びに臨時財政対策債に係る元利償還金へ充当している一般財源の増加や病院事業会計及び下水道事業特別会計に対する繰出しが増加したことにより、前年度より1.0ポイント増加し、類似団体平均を上回っている。今後も、経常的経費の削減及び財源確保の強化は元より、事務事業の選択並びに新規起債発行の抑制を継続的に進め、病院事業については「病院改革プラン」等に沿った増収策及びコスト削減に努め、経営健全化に向けた取り組みを進める。
人件費については前年に比べ微増しているが、物件費については減少している。これは、平成24年度に実施した統合小中学校建設と旧古間小学校耐震補強工事(地域交流施設整備事業)に係る物件費の減少が主な要因である。当町は人口規模に対する面積が大きいため保育園・博物館・スポーツ施設などが複数点在しており、この施設運営を直営で行っていることによる経常的な数値も各種比較可能数値と比べると高い水準である。今後は、行財政改革プランに基づき人件費抑制を図ると共に、指定管理者制度等の導入を通じ、更なるコスト削減を図っていく。
類似団体平均をやや下回っているものの、長野県平均を4.35ポイント上回っている。これは人口規模に対して町の面積が大きいため、保育園(4箇所)をはじめ社会教育施設(公民館4箇所、体育施設2箇所)等の職員数が20%以上を占めているためである。今後は、行財政改革プランに基づき、指定管理者制度等の更なる活用や組織改正による効率的な組織運営の推進、事務事業の見直しを行う。
類似団体平均をやや下回り県平均及び全国平均値へと近づいているが、これは平成9年から平成14年にかけて黒姫駅前整備や一茶記念館建設など地域総合整備事業債を活用した大型投資による起債の償還が終了したことと、交付税措置のある過疎対策事業債の発行に切り替えたことによるものである。今後は、事業を厳選した上で財政措置のある地方債発行に傾注すると共に、公営企業に対する繰出基準を遵守する一方、高金利企業債の繰上償還や借換を行うことにより、公債費負担の平準化・削減に努める。
過去に大規模事業の財源として発行した起債の償還が終了する一方で、過疎対策事業を推進するための新たな地方債を発行しているため、類似団体平均を上回っている。しかし、組合等への将来負担額及び退職手当の負担見込額は共に減少しており、充当可能基金への積み増しもしている状況である。今後も交付税措置の有利な地方債の発行に傾注することなどにより将来負担比率を注視する中、財政の健全化に努める。
類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率及び人口1人当たりの決算額は低くなっているが、これは平成18年度以降「行財政改革プラン・行政改革大綱」などに基づき、定員管理の推進や特別職給与の削減、管理職手当の削減、議員報酬手当の削減等を実施していることによるものである。ただし、人件費に準ずる費用の人口1人当たりの歳出決算額のうち、賃金(物件費)及び病院(公営企業会計)の人件費に充てる繰出金については、類似団体平均を上回っており、今後はこれらも含めた人件費関連経費全体について抑制していく必要がある。
依然として類似団体及び県、全国平均を下回っているが、前年度と比べ0.3ポイント増加した。これは、国土調査事業の再開による委託料業務の増加による物件費の増加が主な要因であり、今後も引き続き行財政改革プランに基づく経常物件費の徹底した削減により、類似団体中低い水準となっている。今後も、執行段階での更なる見直しを実施する等コスト削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているが、これは扶助費に係る各種審査等で適正な審査又は事業の精査によるもので、今後も「行財政改革プラン」などに基づいて見直しを行い財政の健全化に努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体内の高い値を示している。これは、繰出金の増加が主な要因であり、公営企業会計(下水道事業)に対する施設の維持管理経費や公債費充当繰出金が多額になっているためである。公営企業会計に対する繰出金の増加が経常収支比率を押し上げる要因になることから、高金利企業債の繰上償還や、独立採算の原則に立ち返った料金の見直しによる経営健全化を図る等、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均に比べ高止まりしているのは、病院(公営企業会計)に対する補助金が多額になっているためである。今後は、公営企業に対する基準内繰出を遵守するとともに、病院改革プランに基づき病院事業会計の健全化に努める。
平成9年から平成14年にかけて実施した黒姫駅前整備や一茶記念館建設など、地域総合整備事業債を活用した大型事業に係る地方債の元利償還金が終了したことと、臨時財政対策債を除く普通債の新規発行抑制により、公債費に係る経常収支比率は類似団体平均、県及び全国平均を下回っている。しかし、下水道事業等公営企業債の償還に係る繰出金など公債費に類似の経費を合わせると、公債費の負担は重いものになっている。今後は、公営企業の経営健全化を一層すすめると共に、公債費負担の削減に努め健全な財政運営を行う。
公債費以外に係る経常収支比率が類似団体平均及び県平均並びに全国平均に比べると上回っているが、これは補助費で計上している病院事業会計への繰出金の増加によるものであり、今後は、行財政改革プランに基づき経常経費の抑制を図り、公営企業に対する基準内繰出を遵守するとともに、病院改革プランに基づき病院事業会計の健全化に努める。
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