特定環境保全公共下水道 簡易水道事業(法適用) 農業集落排水施設
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国内経済の復調に伴い、近年税収は増加傾向で基準財政収入額が4年連続で増えている一方、基準財政需要額は縮小傾向にあり、財政力指数は平成25年度から伸び続けている。しかし、超少子高齢化の加速、生産年齢人口の減少、基幹産業である農林業の低迷、新たな産業・雇用の創出といった諸課題に直面し、脆弱な財政基盤から抜けきれない状況は否めない。平成22年度策定した「新九戸村総合発展計画」を根幹に、27年度策定の「九戸村ふるさと振興戦略」に基づき事業の成果を評価・検証しながら、徹底的な事務事業の見直しや効率的な行財政運営を進めるとともに、税収等の自主財源確保に努め、財政基盤の強化を図っていく。
平成16年度に策定した行財政改革プログラムに即した取り組みを進め、義務的経費の抑制を図ってきた結果、近年は類似団体を大きく上回る値となっている。しかしながら人件費の見通しは、団塊世代以降、退職者数が減少する一方、職員全体の給与引き上げに伴う増、あるいは令和2年度から始まる会計年度任用職員制度による給与費の増加が見込まれる。また、公債費については、小中学校整備や二戸消防署九戸分署の移転新築、オドデ館等の大規模改修をはじめ、公共施設の維持管理にも相当の費用がかかるため、公債費の増加が予想される。物件費や補助費等の経常経費の徹底的な圧縮に努め、さらなる義務的経費の抑制を進めながら、財政構造の弾力性を保っていく。
類似団体を大きく下回っているのは、塵芥処理、常備消防業務を一部事務組合で行っていることによるところが大きい。加えて、定員管理適正化計画に則り、組織機構や事務事業の見直し、民間委託、退職者不補充などを徹底し、着実に職員の削減を実施してきたことも要因の一つとなっている。今後も、少ない職員でも大きな成果が得られるよう組織機構の見直しや効率的な行政運営に努めていきたい。物件費についても、事務事業の見直しや職員の意識改革に等により、支出の抑制に努めていく。また、近年PC関連費用が増加の要因となっているので、順次クラウド化を進めるとともに、新電力の活用など新たな取り組みを模索していく。
給与費の抑制を進めてきた結果、類似団体を下回る数値となっている。今後も財政力に見合った給与水準を保ちつつ、類似団体の推移を注視しながら、給与費の適正管理に努めていく。
「定員管理適正化計画」に基づき職員数の抑制を進めてきた結果、類似団体と比較して数値は大きく下回っている。平成28年度に策定した新たな計画では、令和2年度までに5名(基準年度(平成27)比較+5名)の増加を見込んでいるが、引き続き簡素で効率的な行政体制の整備を進めるとともに、職員の質の向上を図りながら、住民ニーズに的確に対応出来る定員管理に努めていく。
公債費負担適正化計画(平成21年度策定)に基づく徹底した公債費負担の軽減を進めてきた結果、平成20年度には20.0%だった実質公債比率は大幅に縮減されている。しかし、大規模公共工事を目前に控え、近年高まってきている公共施設の長寿強化対策等で公債費が再び増加に転じていくことが予想される。そうした中だが「九戸村ふるさと振興戦略」に掲げた目標にリンクする事業への集中的投資を進めていくとともに、住民ニーズに配慮した施設の統廃合も視野に、将来にわたる公債費負担の抑制に努めていく。
平成16年度以降取り組んできた徹底した行財政改革により公債費と退職手当負担見込額が大きく減少し、望ましい数値で推移している。今後も、公債費等の義務的経費の抑制に努め、効率的な行財政運営を進めながら健全財政の維持に努める。
類似団体を下回っているのは、塵芥処理業務や常備消防業務を一部事務組合で行っているためであり、それらに対する負担金を人件費として加味したときに、数値は大きく増加するものと考えている。これまで進めてきた定員抑制効果が収まり、今後人件費は増加傾向に転ずることから、給与・諸手当の見直しを進め、総人件費の抑制を図る必要がある。
職員削減を進め人件費の抑制が図られた一方で、業務委託費や臨時職員賃金、各種システム関係の経費が増加しており、数値は年々上昇している。全庁を挙げた事務改善への取り組みをさらに強化して、物件費の抑制には徹底して対処していく。特に年々増加傾向のシステム経費については、クラウド化を進めるなど、全体経費の縮減を推し進める。
指標は類似団体を上回っており、高齢化率の上昇と子育て支援に対する住民ニーズの高まりに応えるため、年々増加傾向にある。また、村独自の医療費助成事業やあったか生活支援事業、バス助成事業などを実施していることも扶助費を押し上げている要因となっている。今後も扶助費の増加は避けられないものと予想されており、資格審査の適正化を徹底しながら、住民福祉の向上と健全財政の維持の両観点から、真に必要とされているサービスの把握に努め、扶助費の抑制に努める。
主な費用は特別会計への繰出金となっている。昨年度と比較し0.5ポイント上昇し、類似団体のほぼ平均値となった。要因として、近年は特に国民健康保険特別会計への繰り出し、特に基準外繰出しが増加が挙げられる。特別会計事業の適正な運営に配慮しながら、数値の改善に努める。
単独補助費の縮減を進めてきた結果、類似団体を下回る数値で推移してきたが、近年は、地域づくり関連補助金、魅力ある地域づくりに対する補助金などの創設により、補助交付金が増加傾向にある。補助効果の検証に基づいて時限性の保時やスクラップアンドビルドを徹底し、適正化を進める必要がある。
平成22年度以降、プライマリーバランスに配慮した行財政運営を進めてきた結果、年々公債費比率は減少を続け数値が改善されてきたが、ここ数年は防災対策事業や災害復旧事業の増加等により上昇に転じている。加えて、数年後に大規模公共工事が予定されており増加に拍車がかかることも予想されるが、「九戸村ふるさと振興戦略」に掲げた目標にリンクする事業への集中的投資や公共施設の整理統合など、長期的視点に立って事業を戦略的に選択しながら、引き続き新発債の抑制に努める。
近隣自治体と比べ、道路・下水道等のインフラ整備率が高く、新規の大型投資需要が比較的少ないことが類似団体と比較して低い数値となっている要因と考えられる。老朽化した公共施設の長寿命化対策、大規模改修等に対する需要が高まりつつあるが、個別管理計画の早期策定を進め、施設の統廃合も含め長期的な視点に立った施設整備を展開することにより、費用の増大を抑える。
(増減理由)徹底した人件費削減や事業の取捨選択などを慎重に行い、積極的な行政コスト削減に取り組んできた結果、毎年増加傾向にある。基金残高を押し上げている主な要因は、財政調整基金となっている。(今後の方針)基金の目的ごとに適正かつ効率的に管理運営に努めていく。また、今後計画されている大規模公共工事をはじめ、老朽化した道路、橋梁など公共施設の大規模改修や更新、頻発する豪雨災害、年々増加が見込まれる社会保障費など、必要に応じて基金の処分も検討していく。
(増減理由)徹底した人件費削減や事業の取捨選択などを慎重に行い、積極的な行政コスト削減に取り組んできた結果、毎年増加傾向にある。(今後の方針)数年後に計画されている大規模公共工事をはじめ、老朽化した道路、橋梁など公共施設の大規模改修や更新、増加する社会保障費に充てていく。また、年々経常経費が膨らむ傾向にあり平成30年度からは財政調整基金の繰入を見込まないと一般会計予算を組めない状況となっており、その額は年々大きくなっている。地方交付税の依存財源に頼らざるを得ない脆弱な財政基盤である本村にとって、財政調整機能として相当の蓄えは必要と考えているが、今後の行財政運営を考えると財政調整基金に頼らざるを得ない状況となっている。
(増減理由)平成24年度から新規に積み立てはしておらず、利子分のみの増額となっている。(今後の方針)村債の償還に必要な財源として積み立てているが、経済事情等の変動等により、償還に充てる財源が不足する事態が生じた際には処分も検討していく。
(基金の使途)地域振興基金村の特性を生かした振興を図る事業に要する経費の財源人材育成基金人材育成事業に要する経費の財源農林業振興基金農林業振興の資金に要する経費の財源育英奨学資金貸付基金育英奨学資金貸付事業に要する経費の財源災害復興基金東日本大震災からの復興に向けた事業に要する経費の財源商工業振興基金商工業振興対策事業に要する経費の財源ふるさと九戸水と土保全基金土地改良施設の有する多面的機能及び地域資源の保全とその利活用に係る地域住民活動の強化に対する支援事業に要する経費の財源瀬月内ダム小水力発電事業基金瀬月内ダム小水力発電所の適正な管理運営を図る事業に要する経費の財源福祉医療基金貸付基金医療費助成事業の受給者等が医療機関等に対し支払う医療費の一部負担金の貸付に要する経費の財源(増減理由)ほとんどの基金は新規に積み立てはしておらず、ほぼ同額の基金残高となっている。ただ、瀬月内ダム小水力発電事業基金については、売電収入を基金化あるいは取り崩して瀬月内ダムの管理運営費に充てているため、毎年度残高の動きは大きい。また、災害復興基金については、平成23年度の特別交付税により造成した基金で、震災復興に向けた事業への財源となっており毎年減少を続けている。(今後の方針)基金の目的ごとに適正かつ効率的に管理運営に努めていく。また、平成31年3月に子ども・子育て支援基金や森林環境整備等基金を設置しており、その目的に応じて適正な基金を積み立て幅広い分野で安定的かつ効率的な運用に努めていく。
道路整備事業等に伴う過疎対策事業債やデジタル防災行政無線整備事業等の実施により、地方債残高は増加傾向にあるものの、財政調整基金をはじめとする充当可能基金も一定額確保されているため、類似団体を大きく下回っている。今後も計画的な地方債の発行と、物件費等の業務支出の抑制等により、適正な債務償還比率の維持に努めていく。
※H30年度固定資産台帳整備中
道路整備事業等に伴う過疎対策事業債や防災行政無線のデジタル化に伴う緊急防災減災事業債などの発行により、近年地方債残高は増加傾向にある。地方交付税措置のある地方債を中心に借入を行っており、実質公債費比率については類似団体と比較し、低水準で推移している。また、将来負担比率については同等の水準を保っている。今後は二戸消防署九戸分署の建設、産直施設オドデ館の大規模改修等に係る地方債の発行を予定していることから、財源の確保や事業の取捨選択等により地方債発行額を抑制し、公債費の適正化に引き続き取り組んでいく。
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