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財政力指数は、最近5年間は横ばいで推移しており、類似団体平均以下となっている。人口の減少と高齢化率の上昇により、生産年齢人口も減少しており、また、基幹産業である農業も後継者不足問題を抱えるなど、まちの経済の見通しは明るくない。定住促進対策による人口流入の促進や、産業全般における後継者対策により、まちの経済基盤の強化を図り税収増に繋げるとともに、行財政改革による歳出の見直しを継続し、財政基盤の強化に努める。
経常収支比率は、最近5年間は70%台を推移している。類似団体平均と比較しても健全な状況である。これは、職員の新規採用の抑制による人件費削減や地方債の繰上償還による支払利子の低減など、経常的経費の圧縮に努めた効果である。今後も、効率的な行政運営を継続し、経常的経費の抑制に努める。
平成29年度は臨時的経費が要因で、類似団体平均との差が生まれたが、平成30年度は同程度の水準まで落ち着いた。今後の見通しとして、人口減少傾向が続いているため、人口一人当たりの経費は相対的に上昇するのが必然だが、効率的な行政運営を継続し、経常的経費の抑制に努める。
ラスパイレス指数は、最近5年間は横ばいで推移している。類似団体との比較では、平均を上回る水準となっており、平成30年度では0.5ポイント上回っている。これは、職員数の現状も考慮し、独自の給与削減を実施していないことが要因と考えられる。今後も、効率的な事務執行に努めるとともに、人事評価制度などにより人件費の適正化を図る。
職員数は、類似団体平均を下回る水準で推移している。平成23年度まで職員の新規採用を、基本的に退職者数の1割程度に抑えてきたことが大きな要因である。今後も、業務の見直しや効果的な職員配置などにより、適正な職員数となるよう努める。
実質公債費比率は、類似団体平均を下回る水準で推移している。地方債の繰上償還による公債費の減少が主な要因である。今後も、起債に依存しない事業実施や計画的な繰上償還などにより、健全な水準を維持するよう努める。
将来負担比率は、類似団体平均を下回る水準で推移しており、平成22年度からは、将来負担額を充当可能財源等が上回ることとなった。繰上償還による地方債残高の減少、また、交付税措置率の高い過疎対策事業債や緊急防災・減災事業債の活用などによる充当可能財源の増加が要因である。今後は、庁舎建設事業に対する地方債の借入れにより、将来負担額の増加が見込まれるが、健全な水準を維持するよう努める。
人件費は、類似団体平均を下回っている。平成23年度まで、職員の新規採用を、基本的に退職者数の1割程度に抑え、職員数を減少させてきたことが大きな要因である。その結果として、職員の年齢構成がいびつになっており、今後これを是正するための計画的な職員の採用を行いながら、人件費の抑制に努めなければならない。また、引き続き、業務の効率化や外部委託などを進めていく。
物件費は、概ね類似団体平均と同水準で推移している。予算編成時に、経常的経費分を包括的に配分することで、無駄を省いた効率的な事務執行とコスト削減を図っている。今後は、人件費の抑制のための業務の外部委託の増加や、消費税率の改正などの影響により、物件費が上昇することが予想されるが、需用費などのコスト削減を徹底することで、物件費の抑制に努める。
扶助費は、類似団体平均を下回っている。平成30年度は平成29年度と比較して微減となっている。これは消費税率の引き上げに伴って、低所得者に措置していた臨時福祉給付金制度が、平成29年度をもって終了したためである。今後は高齢化に伴う社会福祉費の増加が考えられるが、町民の福祉向上に本当に必要な事業かを吟味して、事業を展開するよう努める。
概ね類似団体平均と同水準で推移している。既存基金への積立て、特別会計への繰出金などが大きくなっている。国民健康保険特別会計においては、医療費削減につながる健康推進施策の実施を、下水道事業特別会計においては、より一層の経費削減を図り、一般会計からの繰出金の抑制に努める。
補助費等は、類似団体平均を下回っている。行財政改革に伴い、補助金等の交付基準を見直し、その適正化に努めたことが要因である。今後も、地域活動の活性化が促進される効果的な補助金となるよう、交付基準の見直しなどを行いながら、補助費等の抑制に努める。
公債費は、類似団体平均を下回っている。これは積極的な繰上償還により、地方債残高の圧縮に努めてきたことが要因である。平成30年度は平成29年度と比較し微増となっているが、これは平成26年度に借入れた過疎対策事業債の償還が始まったためである。次年度以降も各年で借入れた地方債の償還が始まるため、公債費は増加することが予想されるが、起債に依存しない事業実施などにより、後年度の公債費負担が過剰にならないように努める。
(増減理由)ふるさと応援基金の一部を青少年の健全育成事業へ充当したが、運用収益を含めて基金全体を見ると、昨年度と横ばいで推移している。(今後の方針)今後は、役場庁舎の建替えや老朽化した公共施設の改修などの支出が見込まれるため、長期的には減少に転ずることが予想される。
(増減理由)平成28年度及び平成29年度に大きく減少しているのは、財政調整基金から庁舎建設基金と公共施設整備基金に振り替えたためである。平成30年度はほぼ横ばいに推移している。(今後の方針)災害などの突発的な歳出増や歳入減に対応できるよう、残高が標準財政規模の10%から20%の範囲内となるよう努める。
(増減理由)最近3年間では横ばいであり、基金運用収益分の微増にとどまっている。(今後の方針)今後も同水準を維持していく。
(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設の整備(新築、改修、解体など)・庁舎建設基金:役場庁舎の建替え(増減理由)・庁舎建設基金:平成28年度と平成29年度に大きく増加しているのは、役場庁舎の建替えに備えるために財政調整基金からの振替えと原資積立を行ったたためである。・ふるさと応援基金:平成30年度は、青少年の健全育成事業に基金の一部を充当したため減額となった。(今後の方針)・公共施設整備基金:本町の公共施設等は46%が大規模修繕が必要とされる築30年を経過しており、老朽化が進行している。公共施設等総合管理計画に基づいた計画的な施設整備を進めるために、必要な財源を積み立てる予定である。・庁舎建設基金:令和3年度に供用開始予定の役場新庁舎建設に係る経費とそれに伴う起債の償還に充てるため、向こう15年程度をかけて取り崩す予定である。
有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を上回っており、資産の老朽化が進んでいる。本町は平成28年度に、公共施設等総合管理計画を策定しており、今後は当該計画に基づき、公共施設・設備の長寿命化や更新に取り組むとともに、必要に応じた施設の統合や廃止、複合化を進めていく。
債務償還比率は、非常に低い水準となっている。これは、将来負担額に対応する充当可能基金等が確保できているためで、財政状況は健全であるといえる。今後は役場庁舎建替えに係る地方債の借入れが発生するため債務償還比率が上昇することが見込まれるが、健全な水準を維持するよう努める。
将来負担比率は、基金などの充当可能財源等が将来負担額を上回っており、健全な財政状況を保っている。しかし、有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を上回っているため、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、公共施設・設備の維持管理を適正に進めていく。
将来負担比率は、基金などの充当可能財源等が将来負担額を上回っている。また、実質公債費比率は、町債に大きく依存しない財政運営を進めた結果、健全な財政状況を保っている。今後も引き続き、将来への負担を少しでも抑制できるよう、町債に頼ることのない適切な財政運営に努める。
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