佐久市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率が100％を超え、②累積欠損金比率は0％であることから、引き続き健全経営であるといえる。また、③の流動比率は100％を超えており、1年以内の短期的な債務に対する支払が十分に可能な状況である。④の企業債残高対事業規模比率は、類似団体と比較して低い水準である。なお、令和２年度以降ストックマネジメント計画による更新や令和元年東日本台風災害による、大規模な復旧工事を行うため、企業債残高が増加することも予測される。⑤の経費回収率は100％を超えているが、増加の要因としては、令和元年東日本台風により被災した施設等の稼働が一時停止したことによる維持管理費及び被災施設等の除却を行ったことによる減価償却費の減少が考えられる。同様に⑥の汚水処理原価が減少した要因も汚水処理費の減少による影響が大きい。⑦の施設利用率は、類似団体と比較しても高い値である。施設の統廃合を進めており、経年比較も増加している。⑧の水洗化率は、95％以上の高水準にある。今後も向上していくよう、戸別訪問等による水洗化の促進を継続する。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高く、年々上昇しているため、法定耐用年数に近づいていることが分かる。今後は災害の影響を踏まえたストックマネジメント計画の見直しを行い、改築更新を行っていく必要がある。

全体総括

経営状況の健全性においては、安定した状態を維持している。施設については、老朽化が進んでいるものの、計画的な点検、修繕等を行うことにより通年の稼働を維持できている。しかし、令和元年東日本台風による処理場の被災により、多額の災害復旧費用がかかる見込であり、完了後は減価償却費の増加が見込まれる。今後は収益を確保しつつ、他事業を含めた施設の統廃合等を行い、経費削減につなげていくことが必要である。