日出町
地方公共団体
大分県 >>> 日出町
地方公営企業の一覧
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収集されたデータの年度
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2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
当町は人口減少も少なく、近隣市のベッドタウンとして発展してきた町であるため、安定した税収入があり、県内では上位に位置している。令和元年度の財政力指数は、昨年度に引き続き0.01ポイント上昇している。分子である基準財政収入額において、固定資産税をはじめとした税収等の増が伸びを示したことが主な要因である。財政基盤の強化は当町の最重要課題である。行財政改革推進プランに基づき歳出の見直しを行うほか、徴収業務の強化にも取り組み、自主財源の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
下水道事業の企業会計化による繰出金の取扱いの変更等により、昨年度より0.5ポイント改善したが、全国平均、県平均を上回る高水準で推移している。義務的経費が増加傾向にあり、比率の悪化の主な要因となっている。また、施設借上料、システム保守経費など、物件費においても経常的経費が増加している。令和元年度より行財政改革推進プランを作成し、事務事業評価の実施、町債発行の抑制による公債費の削減など、経常的経費の削減に取り組み、財政構造の弾力化を図っていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
物件費が相対的に少ないため、全国平均や県平均より低いが、昨年度から5,727円増加し、類似団体内順位も32位から42位に下がっている。人件費は教育委員会における非常勤職員が増加、物件費はふるさと寄附金事業における謝礼品返礼業務委託料、基幹系システムの更改業務等で増加している。今後は会計年度任用職員制度の導入により人件費の増加が予想される。職員の適正配置により人件費の抑制に努め、物件費も事業見直し等により経費削減に取り組んでいく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
職員の級別の給与カットを実施しており、昨年度から0.8ポイント改善し、4年連続で100を切る状態が続いている。しかしながら全国町村平均、類団平均を上回る高い指数となっていることから、今後も引き続き適正な給与水準の維持に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
正規職員の採用は退職者の補充にとどめているため、大きな増減は見られないものの、非常勤職員、再任用職員は増加している。経常収支比率の悪化に見られるように、厳しい財政状況の中、人件費の抑制は喫緊の課題である。行財政改革推進プランに基づき、再任用職員、会計年度任用職員を含めた職員数の適正化に努める必要がある。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和元年度の実質公債費比率は8.7%と、昨年度から0.5ポイント改善している。これは企業会計化した下水道事業会計で、公債費に係る繰入基準が変更となり繰入金が減少したこと、固定資産税の増収等により標準財政規模が増加したことが主な要因である。改善傾向は見られるが、依然、全国平均、県平均を上回る状況が続いている。町債発行の抑制により、公債費負担が大きくならないよう努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和元年度の将来負担比率は64.2%と、昨年度から1.6ポイント悪化している。これは退職者数の増に伴う退職手当負担見込額の増、財政調整基金の取崩しによる充当可能基金の減少が主な要因である。全国平均、大分県平均を大幅に上回っており、県内順位は依然として最下位のままである。行財政改革推進プランに基づき、町債発行の抑制、財政調整基金の残高確保に取り組み、将来世代に過度な負担を負わせないよう努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
昨年度より0.3ポイント悪化し、全国平均よりも2.7ポイント高く、類似団体平均との差も更に広がっている。類似団体内順位は99団体中90位と、経常収支比率を押し上げる主な要因の一つとなっている。再任用職員の増や会計年度任用職員制度の導入など、今後も人件費の増加が予想される。機構改革を含めた職員の適正配置や、会計年度任用職員のを含めた職員の採用計画の見直しなど、人件費の抑制が必要である。
物件費
物件費の分析欄
全国平均、大分県平均をともに下回っているものの、年次推移で見ると概ね増加傾向にある。今後も、基幹系システムの更新に伴うランニングコストの増など、経常的経費の増加が懸念される。事務事業評価の徹底により、事業の縮小・廃止を前提とした見直しを行い、経費の削減に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
令和元年度は幼児教育・保育無償化の開始により扶助費の決算額は増加しているが、臨時交付金の収入のほか、財源構成の変更があったため、一般財源は減少し、昨年度から0.3ポイント改善している。全国平均、大分県平均を下回っているものの、近年の経常収支比率の伸びの主な要因の一つであることは間違いない。今後も社会保障経費の増加傾向は続くことが予想される。単独事業を中心に事務事業の見直しを行い、適正な執行に努めていく。
その他
その他の分析欄
その他の主なものは繰出金である。令和元年度は下水道事業会計への繰出金の一部が補助費等に変更となり、3.2ポイント改善している。とはいえ、高齢化の進行により、介護保険・後期高齢者医療特別会計への繰出金は増加しており、今後もこの流れが続くことが予想される。一般会計の財政状況が厳しい中、医療費や介護給付費の抑制に繋がる取り組みの実施とともに、保険税の収納率向上の取り組みも一層強化し、繰出金の抑制に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
一般廃棄物処理や消防業務等を一部事務組合で運営しているため、全国平均や県平均より高くなっている。加えて、令和元年度は下水道事業会計の企業会計化により、繰出金の一部が補助費等となったため、昨年度より3.2ポイント悪化している。今後も一部事務組合の施設の更新等で、更なる負担が見込まれ、高い水準での推移が予想される。各種団体に対する補助金等については、その決算状況や交付の妥当性を十分検証し、数値の改善に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
庁舎増築事業の償還終了等により昨年度から0.2ポイント改善したが、今後、小中学校の空調設備整備事業といった大型事業の償還が始まり、公債費は増加する見込みである。町債残高は平成27年度に100億円を超え、将来的な公債費の負担増が問題視されている。行財政改革推進プランに基づき、町債発行額の抑制に努めており、令和5年度からは公債費は減少する予定である。将来に過度の負担を残さないよう、慎重に事業選択をしていく必要がある。
公債費以外
公債費以外の分析欄
下水道事業会計への繰出金の一部が臨時的経費に変更となったため、0.3ポイント改善したが、人件費は増加、それ以外の経費についても概ね微減又は横ばいで推移しており、高止まりの状態が続いている。町税や地方交付税といった経常一般財源について講じられる対策が限られる中、事務事業評価のほか、行事性改革推進プランに掲げる取り組みを着実に実施し、経常的経費の削減に努めていく必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
類似団体平均を上回っているものは、議会費、総務費、民生費で、それ以外はほぼ同じ、もしくは下回る結果となっている。総務費については、昨年度から13,746円増加しているが、これはふるさと寄附金事業の拡大が主な要因である。民生費については、幼児保育・教育無償化の開始による施設型給付費等の増のほか、障害者介護給付費や介護保険特別会計繰出金等についても増加しており、昨年度から6,970円増加している。農林水産業費については、畜産・酪農収益力強化等整備対策事業(鶏舎建設費補助)や強い農業づくり交付金事業(トマト栽培用ハウス整備費補助)といった大型事業が終了したため、昨年度から6,849円減少し、類似団体平均以下に転じている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
類似団体平均を上回っている主なものは、人件費、扶助費、繰出金であり、下回っている主なものは、物件費、補助費等、普通建設事業費、公債費である。人件費については、全国平均、大分県平均を下回っているが、再任用職員、非常勤職員の採用等により増加傾向にあり、今後も増加が予想される。扶助費については、幼児教育・保育無償化の開始による施設型給付費の増加のほか、障害者介護給付費も増加しており、この傾向が今後も続くことが予想される。繰出金については、高齢化により介護保険、後期高齢者医療特別会計分が増加、今後もこの傾向続くことが懸念される。物件費については全国平均、大分県平均を下回っているものの、ふるさと寄附金事業の拡大や基幹系システムの更新等により、昨年度比で4,312円増加している。今後も増加することが予想されるため、注視していく必要がある。補助費等については、下水道事業会計への繰出金の補助費への移行によるほか、一部事務組合への負担金も増加しており、類似団体平均との差を縮めている。普通建設事業については、町債発行の抑制の観点から減少傾向にある。翌年度は学校給食センター建設事業が本格化し、事業費が一時的に増加する予定である。公債費については、一時的に微減となっているが、大型事業に係る町債の償還が控えており、令和4年度をピークに上昇が見込まれている。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄平成28年度より慢性的な財源不足に陥っており、4年連続で財政調整用基金が減少している。この危機的な状況にあって、令和元年度より行財政改革推進プランを策定し、プランに沿って財政健全化に向けた取り組みを行っている。プランでは財政調整基金残高について数値目標を設定、令和3年度には基金の減少に歯止めをかけ、最終年度の令和7年度までに12億円の残高確保を目標としている。目標の達成に向けて、事務事業評価の実施等により、歳出規模の抑制に取り組んでいく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄全会計において収支不足はなく、標準財政規模に対する黒字額の比率は全体で1.49ポイント増加している。水道事業については、流動負債の減少により剰余額が増加し、0.1ポイント改善しています。下水道事業については、令和元年度より企業会計化したことに伴い、新たに剰余額が発生しています。一般会計については、財政調整基金と減債基金の取崩しにより、昨年度と同程度の実質収支を確保している。今後は基金の取崩しに頼らない財政運営を行えるよう、歳出規模の見直しを行っていく必要がある。特別会計においては、国民健康保険、介護保険(保険事業勘定)、後期高齢者医療の各特別会計において、実質収支が発生している。このうち、介護保険(保険事業勘定)については、翌年度に返還が伴う国庫支出金の収入が多くあったため、そのための財源確保として、昨年度を0.86ポイント上回る実質収支を確保している。国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療では、高齢化に伴い、財政需要が増加傾向にある。医療費の適正化や介護予防対策を強化し、安定した財政運営を心がける必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄実質公債費比率は、3ヶ年の平均により算出され、令和1年度は8.7%と、昨年度から0.5ポイント改善した。単年度では平成29《9.6》、平成30《8.8》、令和1《7.9》となり、昨年に引き続き数値が改善している。比率の分子については、公営企業債の元利償還金に対する繰入金が昨年度から33百万円減少した。これは、下水道事業会計において、公債費の繰入基準が変更となったことが要因である。元利償還金は昨年度から14百万円減少した。これは庁舎増築事業の償還終了等が要因である。今後、町債残高が増加し、元利償還金の増加が見込まれる。プライマリーバランスを意識し、新規発行を抑制し、発行の際は交付税算入のあるものを積極的に活用していく。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄令和1年度の将来負担比率は64.2%と、昨年度から1.6ポイント増加している。分子のうち、将来負担額については、組合負担等見込額、退職手当負担見込額は増加、一般会計等にかかる地方債残高、債務負担行為に基づく支出予定額、公営企業債等繰入見込額は減少している。このうち退職手当負担見込額の増は、退職者数の増により、退職手当組合負担額が増加したことが要因である。充当可能財源については、財政調整用基金の取崩しで充当可能基金が減少している。基準財政需要額算入見込額は、下水道費や臨時財政対策債償還費等で減少している。これらにより、将来負担比率の分子は116百万円の増加となった。基金残高が少なく、交付税措置率の高い地方債の発行が限られているため、当町の将来負担比率は県内で最下位に位置している。今後も学校給食センター建設事業の実施等により、更なる率の悪化が懸念される。地方債残高、プライマリーバランスを考慮した財政運営に努め、比率の改善に努める。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)基金全体で92百万円の減額となった。基金残高は県下最下位である。財源不足による財政調整基金や減債基金の取崩しが主な原因である。(今後の方針)慢性的な財源不足により、4年連続で基金が減少している。令和元年度に行財政改革推進プランを策定、財政健全化に向けて、事務事業評価をはじめとした各種取り組みを実施している。令和3年度末には基金の減少に歯止めをかけることを目標に掲げ、徹底した歳出の見直しを行う。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)歳入の確保が限られている中、人件費や扶助費といった義務的経費のほか、物件費等も年々増加しており、慢性的な財源不足が生じている。(今後の方針)行財政改革推進プランで、財政調整基金残高の数値目標を設定、令和3年度までに基金減少に歯止めをかけ、プラン最終年度である令和7年度までに12億円を確保することとしている。目標達成に向けて、事務事業評価の強化等により、歳出規模の見直しを行っていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)学校施設の空調整備や公共施設の耐震化など、大型事業の実施により町債残高は増加しており、それに伴い公債費の負担も重くのしかかっている。(今後の方針)行財政改革推進プランで、町債残高の数値目標を設定、その実現に向けて町債発行額の上限を6億5千万円以内としている。これにより、令和5年度以降、公債費は減少する見込みである。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)■日出町公共施設整備基金・・・町の公共施設の整備に用いる。令和1は学校給食センター建設事業の財源として用いた。■日出町まちづくり基金・・・独創的、個性的なまちづくり事業を推進するために用いる。令和1は子ども医療費助成事業ほか18事業に充当。■地域福祉推進事業・・・地域福祉事業の推進のために用いる。令和1は心身障害者福祉年金給付事業ほか3事業に充当。(増減理由)公共施設整備基金については13百万円、まちづくり基金については71百万円、地域福祉推進基金については10百万円、それぞれ取り崩している。まちづくり基金については、ふるさと寄附金事業が好調であったことから、170百万円を積み立てている。(今後の方針)公共施設整備基金については、令和3までに残高の全てを学校給食センター建設事業に充当することとしている。まちづくり基金については、ふるさと寄附金収入を積み立てることとしているため、残高は増加することが予想される。積み立てた後、翌年度にまちづくりに関する施策に充当することとしている。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は50%を超え、類似団体平均、全国平均、県平均をともに上回っており、施設の更新について留意する必要がある。特に建物については、昭和40~50年代に整備された資産も多く、耐用年数を超えているものもあり、減価償却率は70%近くにまで達している。厳しい財政状況の中、公共施設等総合管理計画に基づき、時期・費用の平準化を図りながら、施設の維持管理及び更新を行っていかなければならない。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
令和元年度においては、近年の地方債の発行抑制により地方債の現在高は減少しているものの、それらの将来負担に充当可能な基金の残高も減少しているため、同比率はほぼ横ばいとなっている。しかしながら、基金残高が元から少なく、類似団体と比較して義務的経費の支出も多いことから、類似団体平均、全国平均、県平均を大きく上回っている。今後も地方債の発行抑制や経常経費の削減に努めるとともに、基金の積立ができるよう一層の行財政改革を行っていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
地方債発行の抑制等により地方債現在高は減少しているものの、退職者の増加に伴う退職手当負担見込額の増加や財源不足による基金の減少により、将来負担比率は再び増加に転じている。一方で、有形固定資産減価償却率についても類似団体と比べ高くなっており、施設の更新について留意する必要がある。令和元年度から大型事業である学校給食センター建設事業が始まっており、完成時には施設の更新により有形固定資産減価償却率の若干の改善は見込まれるが、更なる地方債の発行により将来負担の増加も見込まれる。老朽化の進んだ施設も多いことから、施設の更新も見越した計画的な財政運営を行っていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体と比較して高い水準となっており、令和元年度の将来負担比率については、退職手当負担見込額の増加や基金残高の減少により再び増加に転じている。一方、固定資産税の増加などにより標準財政規模が増加し、実質公債費比率は改善されている。令和元年度以降、学校給食センター建設事業の開始により地方債の発行額が増加、両比率の上昇が見込まれる。行財政改革推進プランに基づき地方債発行額の抑制を行うとともに、基金の積立ができるよう抜本的な行財政改革を行っていかなければならない。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は順に、「認定こども園・幼稚園・保育所」、「公営住宅」、「公民館」「道路」である。「認定こども園・幼稚園・保育所」については、町立幼稚園のすべてが減価償却率75%を超えている。特に藤原幼稚園は98.8%、日出幼稚園は94.6%となっており、著しく老朽化が進んでいる。幼稚園については今後のあり方も含めて対応を考えていく必要がある。「公営住宅」については、町内5つある公営住宅のうち、青津山住宅は99.9%、辻間住宅は99.0%、藤原住宅は95.7%の減価償却率となっており、老朽化対策が課題となっている。「公民館」については、中央公民館が74.0%となっているほか、地区公民館についても大神地区が94.6%、藤原地区が90.6%となっており、全体的に老朽化が進んでいる。「道路」については、類似団体平均よりも若干高い65.6%となっており、舗装等の長寿命化工事を順次行っている状況である。逆に、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、順に「港湾・漁港」、「児童館」、「橋りょう・トンネル」、「学校施設」である。そのうち、「港湾・漁港」については、平成30年度に整備した休憩所及びトイレが計上されている。「児童館」については、平成12年度に建設した保健福祉センターが対象施設となっている。「学校施設」については、大神中や日出中、川崎小の有形固定資産減価償却率が70%を超えており、計画的に長寿命化工事等を行っていく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は順に、「福祉施設」、「体育館・プール」、「庁舎」、「一般廃棄物処理施設」である。「福祉施設」については、昭和58年に建設した老人憩の家のみが対象施設となっており、減価償却率は100%に達している。「体育館・プール」については、昭和53年度に建設建設した中央公民館体育館の減価償却率が90.2%となっており、老朽化が進んでいる。「庁舎」については、旧館は平成28年度に耐震改修を行っているものの、減価償却率は74.4%、平成6年に建設された新館についても65.0%となっており、今後の老朽化対策について検討する必要がある。「一般廃棄物処理施設」については類似団体と同値であり、連結対象団体である杵築速見環境浄化組合のし尿処理施設がこれに該当する。逆に、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、順に「図書館」、「保健センター・保健所」、「消防施設」である。そのうち「図書館」については、平成27年度よりリース資産として計上されている交流ひろばHiCaLi内の町立図書館が対象施設となっている。「保健センター・保健所」については、平成12年度に建設した保健福祉センターが対象施設となっている。照明のLED化など附属設備の修繕等を適切に行っていく必要がある。「消防施設」については、町内一円にある消防機庫、防火水槽のほか、連結対象団体である杵築速見消防組合の庁舎、倉庫等が含まれている。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
・一般会計等においては、資産総額が前年度末から948百万円の減少(△2.49%)となった。平成30年度に引き続き普通建設事業費が減少し、資産の取得価額より減価償却による減少が上回ったことにより有形固定資産が825百万円減少(△2.31%)したことが主な要因である。また、財政調整基金の大幅な取り崩し等により、流動資産は167百万円減少(△10.52%)している。負債総額は退職手当引当金の増加などにより、前年度末から240百万円の増加(+1.99%)となっている。ただし、地方債については償還額が発行額を上回っており、減少が続いている。・水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から7,107百万円増加(+16.11%)しており、負債総額も前年度末から4,449百万円増加(+26.29%)と共に大きく増加している。なお、この増加の主な理由は、下水道事業会計等の公営企業会計化に伴う資産の見直しによる部分が大きくなっている。別杵速見地域広域市町村圏事務組合をはじめとした一部事務組合、土地開発公社を加えた連結では、資産総額は前年度末から8,072百万円増加(+17.33%)しており、負債総額も4,881百万円増加(+26.78%)している。
2.行政コストの状況
・一般会計等においては、経常費用は10,300百万円となり、前年度から720百万円の増加(+7.52%)となった。これは、幼児教育・保育無償化により社会保障給付が180百万円増加(+8.04%)したこと、基幹系システムの更新などにより物件費が140百万円増加(+9.92%)したことなどが理由である。結果として純行政コストは917百万円の増加(+10.09%)となっている。・全体では、下水道事業等の企業会計化時の資産見直しに伴う減価償却費の増加や、移転費用である補助金等に計上されている介護保険事業会計(保険事業勘定)に係る保険給付費等の増加などにより経常費用が802百万円(+5.20%)増加した。結果として純行政コストも775百万円の増加(+5.42%)となっている。・連結では杵築速見環境浄化組合における減価償却費の増加等により、経常費用が809百万円増加(+4.07%)、純行政コストは899百万円の増加(+4.83%)となっている。
3.純資産変動の状況
・一般会計等における財源は、ふるさと寄附金の増による税収等の増加、幼児教育保育無償化等による国県等補助金等の増加により、前年度に比べ422百万円の増加(+5.00%)となっている。しかし、ふるさと寄附金や幼児教育・保育無償化は行政コストも増加させ、加えて基幹系システムの改修費用なども発生したことから純行政コストは財源の増加額以上の917百万円の増加(+10.09%)となっており、結果として純資産残高は前年度から1,188百万円減少(△4.56%)し、24,883百万円となっている。・全体においては、下水道事業会計等の企業会計化による資産の見直しに伴い純資産残高も大きく増加し、前年度から2,658百万円増(+9.78%)の29,839百万円となっている。・連結では、杵築速見環境浄化組合の無償所管換等の増などにより本年度純資産変動額が3,191百万円となり、純資産残高は+11.25%の、31,546百万円となった。
4.資金収支の状況
・一般会計等においては、業務活動収支は350百万円、投資活動収支は△200百万円となっている。業務活動収支については、業務支出、業務収入ともに増加しているが、幼児教育・保育無償化等に伴う国県等補助金収入の増により業務収入の方が大きく伸び、前年度より132百万円(60.55%)増加している。投資活動収支については、学校給食センター建設事業などにより公共施設等整備費支出が増となっているが、単独事業が増えたため国県等補助金収入は減となり、前年度より132百万円減少(△194.12%)している。財務活動収支は、地方債償還支出が地方債発行収入を上回ったため、△147百万円となっている・全体では国民健康保険税、介護保険料が税収等収入に、水道料金等が使用料及び手数料収入に含まれることから、業務活動収支は一般会計と比べて315百万円多い665百万円となっている。投資活動収支については、下水道事業における浄化センターの改修工事等により△332百万円となり、前年度より306百万円減少(△1176.92%)した。財務活動収支は、下水道事業等の企業会計化に伴いその他の収入が増加し、前年度より165百万円増加したが、支出が収入を上回り△254百万円となっている。・連結では業務活動収支は一般会計等より392百万円多い742百万円、投資活動収支は279百万円少ない△479百万円、財務活動収支は82百万円少ない△229百万円となり、本年度末資金残高は前年度から37百万円増加した1,067百万円となっている。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
住民一人あたり資産額については、類似団体平均を大きく下回っている。これは、市町村合併を行わなかったことから保有する施設数が少ないことが要因として挙げられる。また、令和元年度においても固定資産の取得額を減価償却による資産の減少額が上回ったため、資産合計が948百万円減少し、住民一人あたり資産額も3.3万円減少している。歳入額対資産比率についても、類似団体平均を下回り、また昨年度よりも悪化している。分子となる資産合計が前年度から減少したうえ、分母となる歳入も国庫支出金やふるさと寄附金の増加などにより前年度と比べて529百万円増加しているためである。有形固定資産原価償却率については66.2%となっており、類似団体と比較して施設等の老朽化が進んでいる状況である。当該値は年々上昇しており、計画的に施設の更新や長寿命化などを図っていく必要がある。
2.資産と負債の比率
類似団体平均を大きく下回りながらも増加を続けてきた純資産比率は減少に転じ、前年度から1.4%減少している。減価償却などにより資産は減少し続けているが、退職手当引当金などにより負債も増加に転じたことが主な要因である。特例地方債の残高を控除して算出する将来世代負担比率においても、類似団体平均を上回っている。これは、これまでに実施してきた暘谷駅周辺整備事業や役場庁舎耐震改修事業、保育所等緊急整備事業などの大型事業の財源の多くが、地方債によって賄われているからである。特に保育所等緊急整備事業は、町の資産に計上されない補助金事業のため、負債のみが増加し、当該値の増加の一因となっている。令和元年度においては、地方債残高は昨年度とほぼ変わらないが、減価償却が進んだことによる有形固定資産の減少により、前年度から比率がさらに0.3%増加している。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは昨年度と比べて3.3万円増加し、類似団体平均を上回っている。これは、幼児教育・保育無償化等による社会保障給付や、ふるさと寄附金の返礼品費用等により物件費等が増加していることが主な要因として挙げられる。また、人件費についても増加しており、今後も再任用職員の増や会計年度任用職員制度の実施により人件費を含めた業務費用は更なる増加が予想される。行財政改革の取り組みを通じて事業の見直しを行い、経費の削減に努めなければならない。
4.負債の状況
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は低くなっている。経常費用はふるさと寄附金返礼品費用等による物件費等の増や、幼児教育・保育無償化に伴う社会保障給付の増などにより720百万円増加しているが、経常収益については幼児教育・保育無償化による使用料収入の減少に伴い206百万円減少しており、当該値は昨年度から2.4%減と大きく減少している。
類似団体【Ⅴ-2】
七飯町
美幌町
遠軽町
音更町
幕別町
中標津町
紫波町
矢巾町
大河原町
柴田町
亘理町
利府町
大和町
美里町
東海村
阿見町
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