大町町：町立病院

地域において担っている役割

〇救急告示、急性期病院として地域医療を担ってきたが、過疎、高齢化による人口減少、医師不足による診療科の減少に伴い患者数が減少し平成28年度末にて閉院となった。

経営の健全性・効率性について

〇患者数は入院、外来共に以前より過疎、高齢化による人口減少、医師不足による診療科の減少により減少傾向にあり、また入院の平均在院日数の増加から平成28年度より看護配置を13対1から採算性の悪い15対1へ変更した事が収益の更なる悪化へとつながった。〇平成28年度は収益(①経常収支比率、②医業収支比率④病床利用率⑤入院患者1人1日当たり収益⑥外来患者1人1日当たり収益)は減少した。〇これに呼応し⑦職員給与費対医業収益比率は増加しており、⑧患者数減により材料費対医業収益比率は低下するなど経営の効率性は悪化している。〇③累積欠損金比率については、平成26年度の会計制度見直しにより増加したが、平成28年度末に民間への有償譲渡により減少している。

老朽化の状況について

〇①有形固定資産減価償却率については昭和51年度建設の病院施設を始めとする、建物の老朽化が著しく、高い傾向となっている。〇②機械備品減価償却率については平成26年度の会計制度見直しにる償却資産の増加もあり高い傾向となっている。〇③1床あたり有形固定資産にいては、資金不足により設備投資が困難であり、低い水準となっている。〇以上の状況により老朽化が著しい病院施設の改築が急務であるものの資金不足である。

全体総括

〇これまで地域医療を提供してきたが、過疎、高齢化による人口減少、医師不足による診療科の減少により収益が悪化、重ねて病院施設の老朽化による改築が問題となり、将来的に健全運営は困難との判断から平成28年度末にて民間へ有償譲渡となった。