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市民税の担税力が強く、類似団体平均を上回る税収があるため、0.96となった。しかし、長引く景気の低迷などにより財政力指数は低下傾向にあり、単年度の財政力指数は3年連続で1.00を下回った。国の大型経済対策などにより、景気回復の兆しが見られるものの、高齢化の進行に伴い、介護給付費や医療費など社会保障関係費の自然増は今後も見込まれることから、財政規律を高いレベルで堅持するため、アウトソーシングの推進など業務の不断の見直しによる歳出削減や、滞納対策の強化などによる歳入確保に取り組み、財政基盤の強化に努める。
生活保護や医療費など社会保障関係費が増加したが、行政サービスの充実を図りながらも、スケールメリットを活かした施設管理の総合一括委託化など、さらなる業務の見直しを行い、歳出の伸びを抑えた。一方、年少扶養控除の廃止などにより市税収入が増加するなど、歳入の伸びが歳出の伸びを上回ったため、前年度から1.0ポイント改善し93.8%となった。4年連続で改善したが、類似団体平均と比較すると高い水準にあり、人事・給与構造改革の実施や業務の不断の見直しによる歳出削減と、滞納対策の強化などによる歳入確保に取り組み、財政構造の弾力性の確保に努める。
図書館等の公共施設を多く設置し、充実した公共サービスを提供しているため、人件費や維持管理コストが嵩み、類似団体平均を上回っている。次期住民情報システムの開発や地図情報の電子化など臨時的な事業により物件費が増加したものの、職員給が減少したことに加え、分母となる人口が増加したことから、人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は、前年度を下回った。人事・給与構造改革の実施や、アウトソーシングの推進など業務の不断の見直しを行い、コストの削減に努める。
平成12年度から、給与カット、人事院勧告に基づくマイナス改定などによる給与適正策を実施、平成18年度から平成20年12月まで全職員の給料月額3%カットを実施、平成19年度に給与構造改革として国を上回る平均6.9%の給与水準の引き下げを実施、平成21年1月からは参事級以上の職員の給料月額を3.5%、主幹級以下の職員を3%カットするなどの施策を継続しているため、類似団体平均及び国水準を下回った。今後も引き続き、総人件費の抑制と併せて給与水準の適正化に努める。
今後の退職者数の推移を見て、計画的な採用を行っており、職員数は平成20年4月の1,482人から、平成25年4月の1,422人(-60人、-4.0%)となっている。引き続き、アウトソーシングの推進など業務の不断の見直しを行い、職員数の削減に取り組む。
施設整備等の財源として発行した市債の償還がピークを過ぎ、元利償還金が減少傾向にあることに加えて、市債の新規発行を極力抑制しているため、公債費負担は減少し、実質公債費比率は前年度から0.4ポイント改善した。今後も、世代間の負担の均衡を図りつつ、過度に市債に依存しない財政運営に努めるとともに、繰上償還など公債費負担の削減に取り組む。
繰上償還や新規発行債の抑制などによる、公営企業債を含めた地方債残高の減少や、退職対象職員の減による退職手当負担見込額の減少などにより、将来負担はさらに減少し、比率は類似団体平均を大きく下回っている。今後も、市債及び基金に過度に依存せず、将来の世代に負担を先送りしない財政運営を行う。
給料月額の参事級以上3.5%、主幹級以下3%カット(平成21年1月~)の給与適正化策を実施するなど、総人件費の抑制に取り組んだ結果、平成21年度から4.5ポイント改善した。しかし、類似団体に比べて構成する一部事務組合等が少なく、直営で事業を実施していることや、図書館等の公共施設を多く設置し、職員数が多いことが主な要因となり、人件費は類似団体平均と比べて依然高い水準にある。人事・給与構造改革の実施やアウトソーシングの推進などにより、職員数の適正化及び人件費の縮減に努める。
図書館等の公共施設を多く設置するなど充実した公共サービスを提供していることや、類似団体に比べて構成する一部事務組合等が少なく、ごみ処理や消防業務などを直営で実施していることから、施設の維持管理や事業実施に係るコストが多くかかり、物件費に係る経常収支比率が高止まりしている。市営住宅へ指定管理者制度を導入するなど施設管理経費の見直しや業務の効率化を図り、徹底的なコスト削減に努める。
類似団体平均を下回っているものの、生活保護費や児童手当の増加などにより、扶助費に係る経常収支比率は前年度から0.6ポイント悪化した。高齢化の進行に伴い、医療費や介護給付費など社会保障関係費は引き続き増加することが見込まれるが、全国的な課題であることから対応が困難である。
国民健康保険加入世帯の総所得が高く、普通会計の負担となる保険料軽減世帯が少ないことや、医療費が比較的少ないことから、国民健康保険や介護保険など特別会計への繰出金が類似団体に比べ少なく、その他に係る経常収支比率が類似団体平均を下回った。高齢化の進行に伴い、医療費や介護給付費は増加傾向にあり、比率は年々悪化している。ジェネリック医薬品の普及啓発など医療費の抑制策を講じているが、全国的な課題が要因であるため対応が困難である。
医療保健センターへの収支差補助の廃止や、病院改革プランに伴う病院事業会計への繰出の削減など、外郭団体や企業会計への補助金等の見直しを進めてきた結果、前年度より0.4ポイント改善した。引き続き、補助金の適正執行や不断の見直しにより、さらなる削減に努める。
施設整備等の財源として発行した市債の償還がピークを過ぎ、減少傾向にあることから、公債費に係る経常収支比率は前年度から0.8ポイント改善した。今後も、世代間の負担の均衡を図りつつ、過度に市債に依存しない財政運営に努めるとともに、繰上償還など公債費負担の縮減に取り組む。
扶助費、補助費等は類似団体平均を下回ったが、図書館等の公共施設を多く設置するなど充実した公共サービスを提供していることや、類似団体に比べて構成する一部事務組合等が少なく、ごみ処理や消防業務などを直営で実施していることから、施設の維持管理や事業実施に係る人件費や物件費が多くかかり、公債費以外に係る経常収支比率は類似団体平均を上回った。市営住宅へ指定管理者制度を導入するなどアウトソーシングの推進や業務の効率化を図り、徹底的なコスト削減に努める。
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