今治市:公共下水道

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経営比較分析表(2019年度)

経営の健全性・効率性について

経営の健全性・効率性を示す指標について、類似団体平均値と比較して概ね良い数値となっているが、③流動比率については、類似団体平均68.18に対して、本市は51.28と大幅に低い値となっている。また、前年度と比較しても2.37ポイント減少しているが、令和元年度に特定環境保全公共下水道の小部処理区の処理場を廃止し、公共下水道の北部処理場への統合を行ったことに伴い、元金償還金等の負債を移管したため流動負債が増加したことなどによるものである。④の企業債残高対事業規模比率について、類似団体平均に対して15.6%低くなっており、使用料収入に対して企業債残高が少ないことを示しているが、平成30年度から着手し今後大規模な投資が見込まれる東部地区の未普及解消や処理場等の改築・更新需要等建設費の増加が見込まれることから、今後とも注視が必要であると考えている。⑦の施設利用率について、前年度と比較して処理能力に差異がなく、小部処理区の統合等もあり有収水量が増えているものの、施設利用率が3.88ポイント減少している。施設利用率は、晴天時の処理能力に対する処理水量の割合で算定するが、本市の公共下水道は、合流処理の地域があることや下水道事業への着手が早かったこともあり不明水が多いこと、令和元年度は降雨量が少なかったことなどが遠因となっているものと思われる。今後、晴天時処理水量の算定方法の見直しや不明水対策を通じて、適正な算定ができるよう見直しを行って参りたい。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率について、本市公共下水道事業は令和元年度で法適用4年目を迎え、法適化時に減価償却累計額相当額を控除した額である簿価を取得価額とし、減価償却累計額がゼロの状態で開始したため、償却率が低くなっている。今後、年数が経過し、償却が進むにつれ他団体と同程度になるものと見込まれる。また、下水道事業の着手が早かったこともあり、類似団体平均と比較して、②管渠老朽化率が高くなっているが、令和元年度に管路に係るストックマネジメント計画の策定を行ったので、管路の状況を適切に把握し、更新・改良等必要な対策を計画的に行う予定である。

全体総括

今後、人口減少や節水意識の高まりで使用料収入が減少する見込みであること、処理場や管渠等の老朽化対策に係る多額の更新需要が見込まれることから、使用料の適正化や処理場の統廃合などによるコストの削減等、不断の経営改善が必要である。なお、処理場の統廃合については、平成29年度に漁業集落排水施設1処理区を統合、令和元年度は、特定環境保全公共下水道1処理区を統合し、令和3年度には農業集落排水施設1処理区を統合する予定である。今後も施設の老朽化や人口減少による処理場の処理能力の余剰などを勘案し、順次統合を進め経営の合理化を図る予定である。

類似団体【Bd1】

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