経営の健全性・効率性について
R2.4.1下水道事業の企業会計移行のため、R元年度決算は打切決算となっています。収益的収支比率は79.23%で、100%を下回っており、前年度比1.56ポイント低下しました。これは、打切決算による影響で使用料決算額が減少したことが主な要因となっています。企業債残高対事業規模比率は529.97%で、前年度比83.37ポイント上昇しました。これは、打切決算により使用料収益が減少したことによるもので、企業債残高は順調に減少しています。経費回収率は97.13%と前年度より微増したものの100%を下回っており、汚水処理に必要な経費を使用料収入だけでは賄えておらず、一般会計からの繰入金で補填されています。汚水処理原価は167.75円で、前年度比32.75円の減となっています。これは打切決算の影響によるものが主な要因であり、引き続き下水道接続の推進と経費削減が必要です。施設利用率は37.2%で、類似団体平均や全国平均を下回っており、人口減少や水洗化率の伸び悩みの影響を大きく受けています。水洗化率は67.77%で、類似団体平均や全国平均を大きく下回っています。下水道の役割について一層のPRを行い、引き続き接続の推進を図っていきます。
老朽化の状況について
管渠改善率は0.00%で、類似団体平均0.15%や全国平均0.22%を下回っています。施設の供用開始が平成13年度で比較的新しいことによるものですが、今後、耐用年数の到来を見据え、計画的な管渠の更新が必要となります。
全体総括
接続する人口減少や市民意識の変化による節水型社会への移行により使用料収入が減少するなど、下水道事業を取り巻く環境は極めて厳しいものとなっています。引き続き快適な生活環境の確保や公共用水域の水質保全に資するため、適正な維持管理に努めるとともに、今後到来する施設の大量更新期に備え、施設・設備の重要度や老朽化度合等に重点を置き、財政バランスの取れた効率的・効果的な更新計画の策定に取り組みます。