経営の健全性・効率性について
経常収支比率については、平成25年度を除き100%を超え単年度収支は黒字となっています。累積欠損金比率は0%で累積欠損金は発生していない状況にあります。流動比率については、類似団体平均値よりも低いですが現時点では支払能力には問題はありません。今後は企業債の償還が増えるため現金が減少する傾向にあるため給水収益とのバランスを取りながらの経営が必要です。企業債残高対給水収益比率は減少していく状況ですが、給水収益も減少傾向にあるため、適切な投資による施設の整備更新が必要です。料金回収率は、100%前後の状態であり給水収益増や更なる経費節減が必要です。給水原価については、平均値に対して前後する状態であり、経費節減等による経営改善が必要です。施設利用については、平均値より良い状態で推移していますが5割程度の利用です。水道の使用が多い時期には7割程度の稼働状況となります。有収率は改善の方向に向かっていますが、石綿管などの老朽管による漏水が起きており、管路の更新が必要となっています。
老朽化の状況について
有形固定資産の減価償却率は増加傾向にありますが、平均値は下回っている状況です。管路経年化率については、平均値前後を推移していますが、今後は経年による増加が見込まれ、管路の更新が必要となります。管路更新率については1%前後を推移しており、すべての管理更新には膨大な時間を必要としています。
全体総括
全体としては健全経営であると思われますが、管路更新率1%前後であり、更新投資の状態としては厳しく老朽化が進む状態です。今後の更新投資のための資金確保が課題でありますが、企業債残高は、高水準を維持し、償還は平成36年にピークを迎え、支払による現金の減少が見込まれること、人口減少による給水収益の減など厳しい経営環境が続くことと予測されます。