経営の健全性・効率性について
・「①経常収支比率」は、115.97であり経営成績は良好である。また、「②累積欠損金比率」は欠損金が発生していないことを示している。・「⑤料金回収率」は全国平均より高く、「⑥給水原価」は全国平均より低いため、一見すると健全であるように思われるものの、「⑥給水原価」が低いのは減価償却費の計上が抑えられているためである(「2.老朽化の状況について」で詳述)。・「④企業債残高対給水収益比率」は、平成8年度以降、企業債の借り入れを行っておらず、償還が進んでいるため、減少している。一方で、前述した「③流動比率」が目減りしているため、資金調達が課題である。令和3年度は微増しているものの、企業債の債務が減少したためであり、資金の減少は続いている。・「⑦施設利用率」は、元々の配水能力が高い施設であり、給水区域内の人口変動や季節利用量によっても大きく左右されるものの、給水区域内に配水施設が1箇所のみであり、類似団体及び全国平均値を下回る利用率であるため、今後、施設規模について検討していく必要があると考える。・「⑧有収率」は、毎事業年度95%以上となっており、高い捕捉率と言える。
老朽化の状況について
・「①有形固定資産減価償却率」が50%超えていること、「②管路経年化率」は土地区画整理事業で整備した配水管の移管を受けたたため若干割合が下がったものの50%を超えていることから、充分な更新投資ができていない。これは、経営の安定を優先的に考え、投資を抑制したためである。・「③管路更新率」については、平成28年度より「清須市春日地区配水管路等耐震化計画」に基づき、配水管路網の耐震化事業に着手しており、これらの進捗を反映して改善されているものの、管路の耐用年数を考慮すると少なくとも2.5%程度まで引き上げる必要がある。
全体総括
・単年度の経常収支は黒字を継続しており、収益的収支(損益計算書)上は健全な状態であるものの、投資とのバランスを大きく欠き、施設の老朽化が深刻な状況となっている。・流動比率が低いことから更新投資に係る資金調達が課題であり、老朽化に比して十分な更新投資が行えていないことが経営上の課題である。・更新事業の増加は、収益に与える影響も少なくなく、経営は次第に悪化していくと予想されることから、平成30年度に経営戦略を策定し、新たな企業債の借入、一般会計からの繰入、近隣事業体との事業統合、広域化の推進を視野に入れた経営の健全化を進めていく必要がある。なお、経営戦略は令和5年度に見直しを行う予定である。