経営の健全性・効率性について
①収益と費用の比率を表す。前年比12.96%増加しており、今後比率が現状維持を保てるよう取組が必要である。②恒常的な欠損金の有無を表す。過去5年間0%であり、経営の健全性は引続き確保されている。③1年以内に支払うべき債務に対する支払い能力を表す。当該値が示しているように、若干増加しているが良好である。④企業債残高の規模を表す。新規の借り入れもなく順調に償還を進めている。⑤料金水準等が適切であるかがわかる。一般会計からの繰入もないため健全な料金水準と判断できる。⑥収益にあがった水量1㎥あたりどれだけの費用がかかているのかを表す。自己水源を使用しているため類似団体と比べ低くなっている。⑦施設の規模が適正であるか、また効率的か等が判断できる。類似団体を上回っており適正に運用していると言える。⑧購入又は浄水し配水している水道水が、収益に反映されている割合を表す。本町は購入は無く、浄水し配水しているので100%に近づけるよう漏水及びメーター不感等の原因を特定し対策を講じる必要がある。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却費率は、有形固定資産の老朽化度合いを表します。数値が高い場合は、法定耐用年数を経過した管路を多く保有していることになり、全国平均及び類似団体より高い状況にあります。②管路経年化率は、法定耐用年数を超えた管路延長の割合を表しています。前年度に比べ法定耐用年数を超えた管の割合が増加したことになります。③管路更新率は、当該年度に更新した管路延長の割合を表す指標で管路の更新ペースや状況を表しており、長年にわたり更新がなく全国平均及び類似団体平均値に比べ低い結果となっています。
全体総括
経営比較分析の結果、本町の水道事業経営は概ね良好な状態にあると判断できます。しかし、人口減少やコロナ過での経営自粛等が重なり給水量の減少で収益は上がらず、経営は厳しい現状です。取水施設から給水施設までの施設の老朽化による更新や施設維持に係る費用が今後ますます必要となります。施設更新等の実地計画や財源確保に対する早期の取組が必要であり、検討課題と考えております。