富士吉田市:公共下水道

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収集されたデータの年度

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経営比較分析表(2020年度)

経営の健全性・効率性について

本市の下水道普及率は、令和2年度末で42.3%と50%に満たない状況であるが、合併処理浄化槽による個別処理との優位性を見ながら、収益向上につながる未普及地域への適切な下水道整備を行い、経営の効率化及び健全化を目指す取り組みが当面の課題となっている。また、本市は令和2年度に公営企業会計に移行し、地方公営企業法適用による初めての決算である為、前年度と比較するデータがない。経常収支比率については、104.35%で類似団体の平均値106.5をわずかに下回っている。流動比率については、26.92%で類似団体の平均値55.60%を大きく下回っており、1年以内に支払うべき債務に対し支払うことができる現金等が不足している状況である。企業債残高対事業規模比率については、540.97%で類似団体の平均値789.08%を下回っており、使用料収入に対する企業債残高の割合が低い。経費回収率については、64.04%で類似団体の平均値88.25%を大きく下回っており、汚水処理に係る費用が使用料収入で賄えていない。汚水処理原価については、149.57円で類似団体の平均値176.37円を下回っているが、依然として汚水処理に係るコストが高い状況である。水洗化率については、74.41%で類似団体の平均値90.72%を大きく下回っており、戸別訪問等接続率向上に向けた取組みを強める必要がある。なお、この数値は、下水道を整備した区域の人口に対し、実際に下水道に接続した人口の割合である。以上、改善を要する数値項目については、経営の健全化及び効率化を目指し、下水道使用料の料金見直しの検討や水洗化率の向上に向けた広報活動等、独立採算による持続可能な経営環境の構築を図る必要がある。

老朽化の状況について

本市の下水道事業は、昭和61年の供用開始から30年以上経過しているが、下水道管渠の耐用年数は50年であるため、耐用年数を経過した管渠は発生していない。有形固定資産減価償却率は、3.34%で類似団体の平均値20.78%を大きく下回っており、資産の老朽化度合いが類似団体より低くなっている。事業着手から40年以上、供用開始から30年以上経過しているため、今後においては計画的な維持管理更新計画(ストックマネジメント)を作成する必要がある。特にマンホールポンプは耐用年数が短く、汚水を処理場まで流入させるために重要な役割を果たしているため、定期的な維持・改善を行う必要がある。

全体総括

環境意識の向上や少子高齢化社会に対応するべく、限られた財源のなかで費用対効果が十分に発揮される区域への投資を行うなど、持続可能な下水道経営を目指し、生活しやすいまちづくりを一層推進していく必要がある。本市の普及率は未だ50%に満たない状況であり、平成28年度に策定した本市の下水道事業アクションプランに基づき整備を進めていく。また、公営企業会計に移行したことで、経営状況の可視化による財政マネジメントの向上と下水道事業の健全経営に邁進し、公共インフラとしての使命を果たしていく。

類似団体【Cc1】

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