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東京都と隣接し、立地に恵まれているため、固定資産税をはじめ類似団体の平均を上回る安定した税収があり、不交付団体を維持している。しかしながら、全国平均を上回る人口増加率と出生率などによる財政需要の増加が見込まれること、税収の伸びも今後は期待できないことから、引き続き行政の効率化や歳入確保に努める。
民間保育所事業運営費等の扶助費の増加、繰出金の増加により経常収支比率は上昇傾向にある。類似団体内では低い数値となっているが、今後も扶助費が年々増加する見込みであること、老朽化している施設の大規模修繕や建て替えに伴い借り入れた、市債の公債費が増加すること等から、引き続き人件費の削減や事業内容の見直しをしていくことで、比率上昇の抑制を図る。
市の重要施策である安心・安全なまちづくりのための防犯および防災対策事業、安心して楽しく子育てできる環境づくりのための事業など、多様化する市民ニーズに応えるための様々な経費が含まれている。決算額については、行政の効率化を図ってきたことにより減少傾向にはあるものの、未だ類似団体平均を上回っている。今後も質の高いサービスを行うと同時に、職員一人一人がコスト意識を持ち、一層の経費の縮減に努める。
国家公務員が平成24年4月から臨時特例法による平均7.8%の給与削減措置を実施しているため、指数が大幅に上昇している。本市は若手の積極的な登用を進めていることから、同年代の国家公務員よりも昇任ペースが早い傾向があり、結果的にラスパイレス指数を押し上げている。平成25年7月から本市でも給与の特例減額を実施したところであり、その比較において数値は大きく減少している。今後もさらなる給与適正化に努めていく。
職員数については、平成27年度までを期間とする第4次定員適正化計画に基づき、5年間で5%の削減を目標に取り組んでいる。既存事業の見直し、組織の合理化、指定管理制度の活用等により、市民サービスのレベルは維持しつつ、引き続き適正な定員の管理を行っていく。
適量で適切な起債事業の選択を行い、健全な財政運営に努めてきた結果、類似団体平均を下回っている。今後公共施設の老朽化による大規模修繕や建て替え等の適債事業においても、計画的に事業を推進し、緊急性及び住民ニーズの把握に努め、世代間負担のバランスを図りながら、財源が起債に大きく偏ることのないよう、健全な財政運営に努める。
充当可能財源である基金の残高の減少や、標準財政規模の減少等が要因となり、前年度と比較して将来負担比率が上昇した。本市において主な将来負担のひとつである土地開発公社の債務負担行為額については、これまで削減を推進してきてはいるものの、未だ多額の残額がある。今後も、土地開発公社経営健全化計画に基づき、さらなる公社の債務削減に努めることで比率の改善を図っていく。また、引き続き適量で適切な起債を行うことで将来に過度な財政負担を残さない健全な財政運営に努める。
経常収支比率に占める人件費の割合については、前年度より0.8ポイント減少し、類似団体平均を下回っている。その要因としては、定員適正化計画に基づく削減、委託化、また職員の新陳代謝等があげられる。今後も引き続き、人件費関係経費全体について、さらなる適正化へ向けての取り組みを進める。
経常収支比率に占める物件費の割合については、前年度より0.4ポイント減少したものの、依然として類似団体平均を上回っている。主な要因としては、臨時職員等の賃金と委託料の固定化等が考えられる。今後とも、事務の効率化など見直しを行い、適正化に努める。
経常収支比率に占める扶助費の割合については、前年度より0.7ポイント上昇し、引き続き類似団体平均を上回った。決算額についても増加しており、この主な要因としては、民間保育所事業、障害者自立支援事業において大幅に伸びていること等が挙げられる。今後は、他市とのバランスも考慮しながら単独事業の見直しを図り、適正化に努める。
経常収支比率に占めるその他ついては、繰出金や維持補修費等が挙げられる。近年上昇傾向にあり、平成24年度においては前年度より2.8ポイント上昇し、類似団体平均を上回った。この主な要因としては、国民健康保険特別会計をはじめとする福祉関連の特別会計への繰出金の増加が挙げられる。今後もこれらの特別会計への繰出金については、増加していくことが見込まれることから、適正化を図るなどにより繰出金の抑制に努める。
経常収支比率に占める補助費等の割合については、類似団体平均を下回る状況が続いているが、前年度より2.0ポイント上昇している。その主な要因としては、私立幼稚園への補助金や退職一時金等交付金納付金の増加が挙げられる。引き続き補助金等の適正化など、削減に努める。
経常収支比率に占める公債費の割合については、類似団体平均、全国平均を大きく下回っている。これまで適切な起債対象事業を選択することで低水準を保ってきているが、前年度より1.5ポイントと大幅に減少したのは、介護サービス事業が公営企業へ移行されたことによる。今後、大規模な施設整備等に伴う借入れの公債費が増加することから、引き続き計画的な財源の確保に努め、健全な財政の維持を図っていく。
経常収支比率に占める公債費以外の割合については、前年度より4.2ポイント上昇し、類似団体平均、埼玉県平均を大きく上回った。この要因としては、補助費等および繰出金の増加が挙げられるが、介護サービス事業に係る公債費が公営企業の取扱いへ変更されたことの影響もある。今後とも、行財政改革を進めていくことで、上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
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