猪苗代町
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2014年度
2013年度
2012年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
主要な自主財源である町税全体では、前年度と比較して3%減収となった。特に減収幅が大きいのは入湯税で、新型コロナウイルスによる影響が顕著であった。令和2年度の財政力指数は0.39となり前年度同一だったものの、類似団体平均との差については、前年度0.15ポイント下回っていたのに対して、0.08ポイント減少し、0.07となった。先行きが不透明な経済状況において、自主財源の確保が厳しい状況であるため、預金給与等差押などの滞納対策による徴収業務の強化を図り財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
会計年度任用職員制度導入による人件費増などの経常収支比率が上昇する要因はあったものの、統合中学校整備事業や新型コロナウイルス対策に係る支出が増加したことで、前年度比1.1ポイント減の89.5となった。類似団体平均ともほぼ同水準である。公債費は、当初予算額の10%以内で、かつ起債額が償還額を上回らないよう抑制してきたが、大規模事業の財源の確保には地方債の発行は必要不可欠であり、今後償還に係る公債費の増加は避けられないため、適正な人員管理を含め、すべての事務事業を厳しく点検し、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口一人当たりの金額が類似団体平均を上回っているのは、主に人件費と維持補修費が要因となっている。人件費は、直営施設運営に係る会計年度任用職員を多く雇用しているためである。維持補修費には冬期間の除雪経費を含んでおり、前年度と比較しても降雪量が多かったためである。町民生活の重要なライフラインの確保の観点から削減は厳しい。さらには、保有する公共施設数が多く、老朽化に伴う維持補修費の増加が避けられないため、公共施設等総合管理計画の個別施設計画に基づき適正な管理に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体と同水準を保っているが、今後も地方公務員制度改革等を踏まえながら、他の地方公共団体の状況に留意する。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
町の重点施策である子育て支援のためのこども園を直営で運営しているため有資格者の職員を雇用していることをはじめとして、多くの直営施設を運営しているため類似団体平均を上回っている。定員適正化計画に基づき、計画の範囲内での人員管理を行っているため、これ以上の削減は大変厳しい状況にある。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
近年の大規模事業に係る起債償還金の増及び下水道事業における繰出基準算定方法の変更等により平成29年度から増加に転じた。令和2年度は、前年度と比較して元利償還金の増や公営企業会計に対する繰出金で増となったが単年度比率としては0.06%減となった。3ヶ年平均では前年同率となり類似団体をやや上回っている。今後は、統合中学校整備事業により公債費は緩やかに上昇する見込みであるが、実質公債費比率は令和2年度と同程度で推移する見込みである。引き続き当初予算の10%以内の公債費で、かつ、起債額が償還額を上回らないよう起債方針を遵守し比率上昇の抑制に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
地方債の現在高は、令和4年度開校予定の統合中学校整備事業に係る起債が予定されているため、再度一時的に増加する見込みである。大規模事業であるため本比率に影響することが懸念されるが、交付税措置率の高い地方債を優先させるなど、比率上昇の抑制に努める。また、公営企業債等繰入見込額については、令和3年度から下水道事業が地方公営企業法の適用を受けたことから、企業会計移行後の状況勘案して平成28年度策定の経営戦略についても見直しを図り、経営健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度と比較して0.4ポイント増加したが、類似団体平均を0.2下回った。職員については、定員適正化計画に基づき、計画の範囲内での人員管理を行っている。こども園や各直営施設において、住民ニーズに対応するため会計年度任用職員を多数雇用していることから、適正な人員配置に努める。
物件費
物件費の分析欄
類似団体平均とほぼ同水準で推移しているが、令和2年度は1.3ポイント類似団体平均を上回った。必要性や緊急性の高いものから優先順位を付け、さらに予算ベースでの削減も実施している。また、保有する施設が多くあるため、直営及び指定管理者制度を導入している施設においても、事務事業の成果を基に適宜見直しを行うなどして更なる抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
類似団体平均を大幅に下回っている。老齢人口の増加に伴い、これまで増加傾向にあったが、令和2年度は新型コロナの影響により若干減少したと考える。住民サービスの低下を招かぬよう注視していく。
その他
その他の分析欄
類似団体平均とほぼ同水準で推移している。経常経費のその他に係る主なものとして繰出金が挙げられる。特に下水道事業に係る負担が大きく、地方債償還金が大部分を占めている。下水道事業は、令和3年度から地方公営企業法適用により公営企業会計へ移行することから繰出金から負担金へ移行するのに伴い減少の見込みであるが、老齢人口の増加による介護保険事業への繰出金は増加が見込まれるため、保険料の適正化を図るなど、一般会計の負担の抑制に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
類似団体平均とほぼ同水準で推移しているが、県平均と比較するとやや上回っている。主な要因は、一部事務組合や公営企業会計への負担金が挙げられる。令和3年度より、下水道事業が公営企業会計へ移行するため、繰出金から負担金への移行に伴う増加が見込まれることから、経営戦略の見直し等により健全化を図る必要がある。また、農業及び商工業者への補助金等が多いことから、補助金適正化委員会においてその必要性、成果及び終期の設定等を精査し適正な執行に努める。
公債費
公債費の分析欄
当初予算額の10%以内で、かつ、起債額が償還額を上回らないようにするという起債方針の遵守に努めると共に、公共施設等総合管理計画の個別施設計画に基づき適正な施設管理に努める。また、公債費の推移や健全化法に係るこれらの指標の推移を見極めながら、起債の適正運用に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体平均を2.6ポイント下回っている。公債費以外の経常収支比率では、人件費が占める割合が最も高く25.7%、次いで補助費等、物件費となっている。人件費のみならず歳出全般において、必要性や緊急性を十分に精査し、歳出の抑制に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
・議会費は、住民一人当たり7,612円となっており、類似団体平均と比較しても高い水準にある。議会費の構成は、議会運営費、調査研修費、議員報酬等及び職員人件費で、議員報酬等が議会費の73%を占めている。・総務費は、住民一人当たり169,478円となっており、類似団体平均と比較すると下回っているが、令和2年度は、主に特別定額給付金等の新型コロナウイルス感染症対策事業により増加した。・商工費は、住民一人当たり47,282円となっており、東日本大震災の風評被害対策事業により類似団体平均を上回っているが、令和2年度は、事業者支援等の新型コロナウイルス感染症対策事業により増加した。・教育費は、住民一人当たり148,675円となっており、令和元年度から統合中学校整備事業に着手したことから類似団体平均を大幅に上回った。令和2年度は、統合中学校整備事業に加え、タブレット端末整備等の新型コロナウイルス感染症対策事業によりさらに増加した。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり759,923円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり111,855円となっており、直営施設(こども園、児童クラブ等)の運営に係る職員等を多く雇用しているため、類似団体平均と比較して高い水準で推移している。補助費等は、住民一人当たり198,795円となっており、前年度と比較して大幅に増加した主な要因は特別定額給付金等の新型コロナウイルス感染症対策事業のによるものである。維持補修費は、道路維持費に冬期間の除雪経費を含むため、気象状況により大きく左右される。普通建設事業費は、住民一人当たり106,392円となっており、類似団体平均よりは下回るが、前年度からは39,193円増えており、主な要因は統合中学校整備事業である。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄大規模事業が続いた平成29年度までは、財政調整基金を取崩し事業財源を確保してきたが、平成30年度以降は、令和元年度の台風19号に係る災害復旧等に財政調整基金の繰り入れを行ったが、実質収支額の伸びに牽引されて財政調整基金の残高が回復傾向となった。しかし、現在進行中の統合中学校整備事業の財源確保のためには、特定目的基金(教育施設整備等基金)のみならず、起債や財政調整基金に頼らざるを得ない厳しい状況であるため、標準財政規模の10%を確保することが困難になること見込まれるができる限り保持するよう努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄令和2年度決算は、実質収支額が一般会計で298,150千円、国民健康保険特別会計で22,087千円、介護保険特別会計で60,702千円、後期高齢者医療特別会計で233千円の黒字となった。また、公営企業会計においては、水道事業が733,900千円、病院事業が4,027千円、下水道事業特別会計が6,040千円、特別環境保全下水道事業特別会計が4,417千円、農業集落排水事業特別会計が4,543千円の資金余剰額があり、連結実質赤字は生じていないものの、引き続き健全な経営に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄令和2年度は、元利償還金(繰上償還額等を除く)の増加により前年度より21百万円増の1,019百万円となった。公営企業に要する経費の財源にとする地方債の償還の財源に充てたと認められる繰入金は、水道事業、病院事業、下水道事業において増となったことから前年度比15百万円増となった。標準税収入額等及び普通交付税の増、臨時財政対策債発行可能額の減により、単年度実質公債費比率は減少したが、過去3年平均は前年同率となった。今後も健全化比率の状況に十分注意を払いながら、財源確保を図っていく。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債を利用していない
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄令和2年度の将来負担比率は46.8%で、前年度を7.2ポイント下回った。将来負担額の内訳は、地方債の現在高が64%、公営企業債等繰入見込額と合わせると93.6%を占めている。発行抑制や繰上償還等の実施により順調に減少してきたが、大規模事業の実施により一時的に増加に転じ、平成28年度末には93億円を超えたが、その後は再び減少している。今後は、令和4年度開校予定の統合中学校整備事業に係る地方債の発行が予定されているため、再度一時的な増加となる見込みである。公営企業債等繰入見込額については、下水道事業会計における繰出基準算定変更の影響による増が懸念されるところであるが、経営健全化に向けて経営戦略を策定済みであり、また、令和3年度から公営企業会計の適用を受け、本比率抑制の対策を行っているところである。将来的には基準財政需要額算入見込額の公債費分の増が見込まれることなどから、緩やかに減少傾向で推移する見通しである。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・令和2年度は、「公共下水道整備基金」を全額取り崩し、事業へ充当した一方、統合中学校整備事業の財源として「教育施設整備等基金」へ1億5千万円、財政調整基金に9千9百万円、森林環境譲与税基金へ1千万円を積み立てたことにより、基金全体としては2億6千万円の増となった。(今後の方針)・財政調整基金は、標準財政規模の10%を保持するように努める。・教育施設整備等基金は、令和3年度以降統合中学校整備事業の財源として取崩しを予定。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・令和2年度は取り崩しが無く、基金利子と合わせて約1億円の積み立てを行うことができたことによる増加。(今後の方針)・財政調整基金は、標準財政規模の10%を保持するように努める。・中長期的には、統合中学校整備事業により令和4年度以降減少していく見込み。
減債基金
減債基金
(増減理由)・基金利子積み立てによる増加。(今後の方針)・当面は大幅な変動はない見込みだが、今後の金利変動等の公債費償還リスクに備え、確保に努める。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・教育施設整備等基金:教育施設の整備等に要する資金・地域福祉基金:高齢者等の在宅福祉の向上及び健康の保持に資する事業、高齢者等に係るボランティア活動の活発化に資する事業、その他高齢者の保健福祉の増進に関する事業に要する資金・小野弥太郎記念育英基金:奨学資金貸与に要する資金・ふるさと水と土保全基金:土地改良施設の機能を活用し、集落共同活動を推進する事業に要する資金・そば大豆等刈取機械整備基金:そば、大豆等の刈取機械整備に充てる資金・森林環境譲与税基金:森林の整備並びに森林の整備を担うべき人材の育成及び確保、森林の有する公益的機能に関する普及啓発、木材の利用の促進その他の森林整備の促進に要する資金・中津川渓谷レストハウス基金:レストハウス施設の改修等に要する資金・公共下水道整備基金:公共下水道の施設整備に要する資金(増減理由)・教育施設整備等基金:統合中学校整備事業の財源確保のため、152,075千円を積み立てたことにより増加。・地域福祉基金:寄付者の意向により寄附金相当額を高齢者福祉事業のための財源とするため20千円積み立てたことにより増加。・小野弥太郎記念育英基金:奨学資金貸付金の財源とするため207千円を積み立てたことにより増加。・森林環境譲与税基金:森林整備促進事業等の財源とするため11,547千円を積み立てたことにより増加。・そば大豆等刈取機械整備基金:そば大豆等刈取機械整備等の財源とするため1,001千円を積み立てたことにより増加。・中津川渓谷レストハウス基金:施設改修等の財源とするため500千円を積み立てたことにより増加。・公共下水道整備基金:公共下水道の施設整備資金として1,399千円全額を取崩したことによる減少。(今後の方針)・教育施設整備等基金:令和4年度開校予定の統合中学校整備事業に係る財源として令和3年度以降取崩しを予定。・その他特定目的基金全体:各施設等の長寿命化事業に見込まれる特定の財政支出に備え、一定額を確保していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
令和2年度における有形固定資産減価償却率は59.3%であり、令和元年度と比較すると2.1%増加している。また、令和2年度における類似団体との比較では2.6%低い水準にある。現在の施設が老朽化し、今後も有形固定資産減価償却率は上昇する予想である。公共施設等総合管理計画及び各個別施設計画に基づき、施設ごとの実態・使用可能年数を考慮しながら、老朽化した施設の除却や施設の統廃合を進めるよう努めたい。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成25年度から29年度にかけて実施された重点施策(ひまわりこども園、多機能型道の駅整備事業)への財源措置として一時的に内部方針を超える起債により対応してきたところであるが、債務償還可能年数は類似団体平均を下回っている状況にある。これは、償還期間が短期間に設定される過疎対策事業債を中心に対応したことによるものと分析されるが、令和2年度以降に実施される統合中学校整備事業において、再度方針を超える起債が予定されるため、今後若干の上昇が見込まれる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
令和2年度における将来負担比率は類似団体と比べて高い水準にある一方、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも低い水準にある。将来負担比率は令和元年度と比較すると類似団体は7.7%改善し、当町においては7.2%改善している。主な要因としては、分子となる将来負担額から控除される充当可能財源(主に充当可能基金)が増えた一方で、分母となる標準財政規模も増となったことが考えられる。有形固定資産減価償却率は令和元年度と比較すると類似団体では1.6%増加しているが、当町は2.1%も増加している。主な要因としては、経年劣化した公共施設に関する費用が年々増加していることが考えられる。そのため、有形固定資産減価償却率は毎年増加している状況であることから、公共施設等総合管理計画及び各個別施設計画に基づき、公共施設の適切な維持管理と老朽化対策に積極的に取組み最適化を図る必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
令和2年度における類似団体との比較では、将来負担比率で33.1%、実質公債費比率で2.8%上回った。一方、当町の比率は平成20年度をピークに減少傾向にあり、令和元年度と比較すると、将来負担比率で7.2%の改善、実質公債費比率は横ばいとなった。類似団体内平均値を上回る状況が続いている要因としては、平成25年度以降の重点施策への財源措置として一時的に内部方針を超える起債により対応してきた影響などが考えられ、令和4年度開校予定の統合中学校整備事業によりさらなる上昇が見込まれる。これらのことから、今後は両比率ともにこれまでの減少傾向から横ばいあるいは若干の上昇に転じる可能性がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は橋りょう・トンネル、学校施設、児童館であり、逆に低くなっている施設は道路、公営住宅、認定こども園・幼稚園・保育園である。橋りょう・トンネルについては、類似団体が令和元年度と比較し1.8%増加し、当町では1.9%増加しているため同等水準の増加率となっている。高度経済成長期に竣工したものが多く、今後も上昇する傾向にあるため、長寿命化計画に基づき適切な管理が必要となる。学校施設については、中学校が統合するに伴い、新校舎が令和3年度に完成し、令和5年度までに既存校舎の解体や新体育館の建設が完了する予定であるため、今後は大きく低下するものと見込まれる。児童館については、建築後40年以上経過しており有形固定資産減価償却率は96.8%と非常に高く、施設の老朽化が進行しているため、今後は個別施設計画に基づき計画的な修繕が必要となる。道路については、維持管理に必要な費用が増加し、今後も有形固定資産減価償却率は上昇していくものと見込まれる。公営住宅については、老朽化した施設の廃止や長寿命化改修工事を実施しているため有形固定資産減価償却率は低いものの、既存住宅の維持管理に必要な費用の増加に伴い上昇していくものと見込まれる。認定こども園・幼稚園・保育園については、平成27年度に新たな認定こども園が完成し、4幼稚園と1保育所を統廃合したことで有形固定資産減価償却率は低くなっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は福祉施設、庁舎であり、逆に低くなっている施設は図書館、体育館・プール、消防施設である。また、ほぼ同様なのは一般廃棄物処理施設である。町内の福祉施設は1施設のみで30年以上経過しているため、今後も上昇する傾向にある。施設の老朽化も進行しているため、今後は個別施設計画に基づき計画的な修繕が必要となる。庁舎については、類似団体が7.3%改善しているのに対し、当町は2.5%増加している。今後も維持管理費は増加する傾向にあることから、個別施設計画に基づき計画的な修繕や大規模改修が必要となる。図書館については類似団体上に有形固定資産減価償却率が上昇しているが、町内の図書館は1施設のみであり、平成25年度に建設したため数字としては低く、一人当たり面積は類似団体とほぼ同等であり、維持管理費もしばらく横ばいの見込みである。体育館・プールについては、類似団体以上に有形固定資産減価償却率が上昇しており、一人当たり面積も類似団体より相当高いため、維持管理の費用の増加に注視しなければならない。消防施設については、類似団体以上に有形固定資産減価償却率が上昇しており、一人当たり面積は類似団体とほぼ同じとなった。一般廃棄物処理施設については当町で所有していないため、上記施設情報は会津若松地方広域市町村圏整備組合の数字となっているが、令和2年度にごみ処理施設整備事業(し尿)を実施したため類似団体と同程度に改善した。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から83百万円の減少(△0.2%)となった。前年度と比較して金額の変動が大きいものは、事業用資産とインフラ資産であり、事業等による取得額より減価償却による減少が上回ったためである。資産総額のうち有形固定資産の割合が91.8%となっており、これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。また、負債総額が、前年度末から128百万円の増加(1.3%)で、金額の変動の最も大きいものは地方債(固定債権)である。水道事業会計、病院事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から197百万円減少(△0.4%)し、負債総額は前年度末から42百万円減少(△0.4%)した。資産総額は、上水道管、施設等の事業用資産を計上していること等により、一般会計等に比べて4,394百万円多くなるが、負債総額も、病院整備事業に地方債を充当したこと等から1,859百万円多くなっている。第3セクターや一部事務組合等を含めた連結では、資産総額は前年度末から886百万円増加(1.8%)し、負債総額は前年度末から206百万円増加(1.7%)した。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は9,409百万円となり、前年度比1,458百万円の増加(18.3%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は164百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は1,294百万円であり、うち最も金額の大きいのは補助金等で、主な要因は新型コロナウイルス感染症対策として実施した定額給付金給付事業によるものである。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が284百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険、後期高齢者医療保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が2,838百万円多くなり、純行政コストは3,088百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象団体の事業収益を計上し、経常収益が2,287百万円多くなっている一方、人件費や維持補修費等の経常費用が8,791百万円多くなっており、純行政コストは6,497百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(8,899百万円)が純行政コスト(9,090百万円)を下回っており、本年度差額は190百万円(前年度比△626百万円)となり、純資産残高は211百万円の減少となった。新型コロナウイルス感染症により地方税や使用料が減収となったことが影響している。全体においては、国民健康保険税、介護保険料等が含まれるため、一般会計等と比べて税収等の財源が3,168百万円多くなっており、本年度差額は155百万円となり、純資産残高2,534百万円の増加となった。連結では、福島県後期高齢者医療広域連合への国県補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が5,955百万円多くなっており、本年度差額は733百万円となり、純資産残高は5,583百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は928百万円であったが、投資活動収支については、統合中学校整備事業等を行ったことから、△1,138百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額を地方債発行収入が上回ったことから191百万円となったが、投資的活動収支が大幅贈であったため本年度末資金残高は前年度から19百万円減少し、329百万円となった。全体では、国民健康保険税や介護保険料等が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より130百万円多い1,058百万円となっている。投資活動収支では、水道管の更新事業等を実施したため△1,211百万円となり、本年度末資金残高は前年度から34百万円減少し、1,148百万円となった。連結では、第3セクター等の業務収入が含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より276百万円多い1,204百万円となっている。本年度末資金残高は前年度から43百万円増加し、1,984百万円となった。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、類似団体平均を上回っている。統一的な基準では、昭和59年以前に取得した道路、河川等の敷地については、取得価格不明なものとして取扱い、備忘価格1円として評価することとされているが、すでに固定資産台帳が整備済又は整備中であった場合においては、引き続き当該評価額によることが許容されているため、大半が1円で評価されているが、近年続く大規模事業に係る土地、建物等が資産に計上されたことにより類似団体平均を上回ったと考える。歳入額対資産比率については、類似団体平均を上回る結果となったが、前年度と比較すると、新型コロナウイルス感染症対策関連による国県支出金の増加や、統合中学校整備事業等に伴う地方債の発行総額の増加により1.18年減少した。有形固定資産減価償却率については、昭和に整備された資産が多く、これらの老朽化に伴い、前年度より2.1%上昇している。公共施設等総合管理計画の個別施設計画に基づき、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均とほぼ同程度であるが、純行政コストが税収等を上回ったことから純資産が減少し、前年度から0.7%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が消費して便益を享受したことを意味するため、より一層の行政コストの削減に努めなければならないが、支出に関する執行管理を徹底して行っているため、これ以上の削減は厳しい状況にある。社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均をやや下回っている。交付税措置率が高く償還期間が短い過疎対策事業債や緊急防災・減災事業債の発行を優先したことにより、元利償還金の増は招いているが、地方債現在高は、開始時点から減少傾向を維持してきた。しかしながら、大規模事業である統合中学校整備事業が本格化してきたことでやや増加となった。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を上回っており、純行政コストを前年度と比べても18.2%増加している。特に、補助金等を含む移転費用が前年度比45.7%増となり、主な要因は新型コロナウイルス感染症対策として実施した定額給付金給付事業によるものと考える。また、類似団体平均と比べると、前年度住民一人当たりの行政コストが9.7万円の差であったが、令和2年度は2.3万円となったことから、全国的に新型コロナウイルス感染症の影響が純行政コストを大幅に増加させており、いつまで続くのか見通しが困難な状況である。これまで以上に経常費用に係る支出について適正な管理に努めなければならない。
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は、類似団体平均をやや上回っているが、当初予算額の10%以内で、かつ、起債額が償還額を上回らないようにするという起債方針の遵守に努めるとともに、公共施設等総合管理計画の個別施設計画に基づき、公共施設の適正管理を行う上で、財政状況を反映した適正な位置づけを行い、公債費の推移や財政健全化法に係るこれらの指標の推移を見極めながら、地方債残高の縮小に努める。基礎的財政収支は、基金取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため、基礎的財政収支は96百万円(前年比420百万円減)となった。類似団体平均を上回っているが、大規模事業への国県支出金の収入により一時的に増加したものであり、依然として地方債に依存する形になっているため、引き続き赤字分の縮小に努める。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、昨年度から減少しており、類似団体平均を下回る前年度同率の3.3%となった。前年度と比較して経常収益が45百万円増加したが、経常費用も1,458百万円増加したことから、前年度同率の結果となった。受益者負担のあり方を明らかにするとともに、税負担の公平性・公正性や透明性の確保に努める。
類似団体【Ⅲ-2】
岩内町
東神楽町
上富良野町
野辺地町
石巻市
松島町
猪苗代町
古河市
美浦村
足利市
佐野市
桐生市
榛東村
加須市
越生町
鳩山町
九十九里町
一宮町
長生村
白子町
松田町
箱根町
小松市
白山市
高浜町
若狭町
市川三郷町
身延町
富士川町
木曽町
各務原市
富士宮市
焼津市
掛川市
藤枝市
東伊豆町
瀬戸市
半田市
小牧市
稲沢市
東海市
桑名市
朝日町
紀北町
紀宝町
彦根市
長浜市
草津市
東近江市
大東市
岬町
太子町
神河町
上郡町
湯浅町
那智勝浦町
串本町
岩美町
南部町
伯耆町
隠岐の島町
早島町
里庄町
尾道市
坂町
防府市
周南市
田布施町
平生町
松茂町
板野町
東みよし町
丸亀市
土庄町
小豆島町
新居浜市
佐川町
芦屋町
桂川町
大木町
香春町
川棚町
佐々町
甲佐町
玖珠町
肝付町
屋久島町
徳之島町
本部町
恩納村
金武町
嘉手納町