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再生可能エネルギー事業に係る税収の増等により近年上昇傾向にあり、令和2年度においては0.29と類似団体平均を0.1ポイント上回った。しかしながら、人口減少や全国平均を大きく上回る高齢化率(令和2年度末41.6%)に加え、町内に中心となる産業がないことなどにより財政基盤が弱く、組織の見直しや計画的な定員管理等により行政の効率化に努めている。今後も軽米町総合発展計画や軽米町人口ビジョン・総合戦略に沿った施策の推進による活力ある町づくりを進めるとともに、企業誘致等による雇用の創出を図ることにより財政基盤の強化に努める。
分母である経常一般財源総額等では、地方交付税が対前年度比-4.5%の減となったものの、地方税が太陽光発電施設の稼働に伴う固定資産税の増加等により対前年度比61.3%の増、地方消費税交付金が対前年度比37.1%の増となったことから、全体で前年度比11.2%の増となった。分子である経常経費充当一般財源は、公債費や人件費の増加等により前年度比3.84%の増となった。以上の主な要因により、経常収支比率は前年度比-6.4%減の89.8%となった。今後も適正な人員配置と行政改革を推進するとともに、町単独補助金の見直しや事業の選択等により経常経費の削減に努める。
人件費については、給与水準は類似団体より低いものの、町内の全ての保育施設が公立であることなどから、民生関係の人件費が類似団体平均を上回っている。物件費については、全体では土木費、教育費に係るものが類似団体平均を上回っている。中でも委託料において、法面崩落個所状況調査検討業務及び小中学校の統廃合に伴うスクールバス運行業務等に係る経費が高くなっている。人件費及び物件費とも類似団体平均を下回っているが、今後も行政改革大綱及び定員適正化計画等に基づき、適正な人員配置と経費の削減に努める。
類似団体に比較して職員数が多く人件費が平均を上回っていたことから、その抑制に努めてきた結果、ラスパイレス指数は類似団体を下回っている。給与水準については、今後も総人件費と財政規模等の状況や類似団体とのバランス等を考慮するとともに、人事評価制度を活用しながら対応する。
昭和63年度に第1次軽米町定員適正化計画を策定し、その後5年ごとに見直しを行っている。第4次計画においては平成15年の198人から7年間で42人を削減、第5次計画では平成27年度までの5年間で19人を削減するなど定員の適正化に努めてきた。人口千人あたりの職員数は類似団体平均を下回っているが、今後も業務内容や業務量等を総合的に判断し計画的な採用を行いながら職員の適正配置に努める。
平成28年度に実施した山内地区交流センター整備事業及び平成29年度に実施したデジタル防災行政無線整備工事に伴う地方債の償還が今年度より開始されたことにより、前年度に比べて0.3ポイント上昇した。今後も交流駅整備事業など大規模建設事業を計画していることから、事業の選択と計画的な地方債の発行等により、引き続き実質公債費比率16%以下の水準を目途とし、類似団体を大きく上回ることがないように努める。
太陽光発電施設の稼働に伴う固定資産税の増加等により標準税収入額が増加したことから、対前年度比-5.2%減の74.8%となった。早期健全化基準の350.0%は大きく下回っているが、類似団体平均を大きく上回っていることから、将来負担のうち大きな割合を占める普通会計の地方債残高や公営企業債に対する繰出に留意し、計画的な借入の実施により将来負担の抑制に努める。
昭和63年度に第1次軽米町定員適正化計画を策定し、その後5年ごとに見直しを行いながら定員の適正化に努めてきた。令和2年度においては、会計年度任用職員制度の施行等により、前年度比0.9%増の24.8%となった。今後も定員適正化計画に基づく職員の適正配置や組織の見直し、事業の民間委託等を進め、人件費の適正化に努める。
令和2年度の経常収支比率は前年度と比較し-3.1ポイント減の16.3%となったが、類似団体平均と比較して3.5ポイント高くなっている。小中学校の統廃合に伴うスクールバスの運行などにより教育費の委託料等が類似団体に比較して高いほか、目的別では土木費や消防費が比較的高くなっている。集落が広範囲に点在していることから道路整備等に係る土木費や消防経費が嵩むことなどが要因である。今後も物件費の抑制のため、行政改革の更なる推進に努める。
障害者総合支援法給付費、子育て世帯への臨時特別給付金などが増となったが、会計年度任用職員制度の施行により、保育所臨時職員の賃金が皆減となったことから、前年度比-0.6%減の5.0%となった。今後も高齢化等の進行に伴う扶助費の増加が予想されることから、各種制度の見直しを検討するなど、効果的な事業運営に努める。
経常収支比率は前年度と比較し-1.5ポイント減の11.4%で、類似団体平均と比較すると0.8ポイント低くなった。繰出金は、介護保険特別会計への繰出金の減等により前年度と比較し23,522千円(-4.3%)の減となった。他会計においても、歳入の確保と経費節減を進め繰出金等の抑制に努める。
令和2年度の経常収支比率は前年度と比較し-1.0ポイント減の13.1%となった。類似団体平均を1.7ポイント下回っているが、今後も町単独補助金等の見直しを行うなど、効果的な補助金の交付に努める。
令和2年度の経常収支比率は前年度と比較し-1.1ポイント減の19.2%となったが、類似団体平均と比較して0.5ポイント高くなっている。今後もデジタル防災行政無線整備事業、火葬場新築事業等に係る元金償還金が増加する見込であることに加え、大規模事業が予定されていることから、選択や事業内容の精査等により地方債発行額の抑制に努める。
経常収支比率における公債費以外の割合は、類似団体と比較して高い状況にある。適正な人員配置による人件費の削減、行政改革の推進による物件費の削減等を進めるなど、各種経費を抑制していく必要がある。
(増減理由)令和2年度末における残高は1,861百万円で、平成30年度末と比較すると-223百万円の減となった。令和元年度、2年度において財政調整基金の取崩しを行ったことなどが要因で前年度比で-176百万円減少した。(今後の方針)今後も公共施設の更新事業等に多額の費用を要し財源不足が生じる可能性が高く、財政調整基金等の取崩しにより対応していく予定であり、基金残高は減少していく見込である。
(増減理由)平成30年度において242百万円の積立を行い、令和元年度は139百万円の積み立てに対して200百万円の取り崩しを行った。令和2年度は、74百万円の積立に対し200百万円の取り崩しを行った結果、令和2年度末残高は1,309百万円となった。(今後の方針)災害等の特殊事情に対応するため、過去の実績等に基づき必要額を積み立てることとするが、公共施設の更新事業等の実施にあたり基金の取崩しが必要となる予定であり、基金残高は今後減少していく見込である。
(増減理由)平成30年度まで林道整備事業に係る公債費の償還に充てるため、年間約3百万円の取崩しを行ってきたが、令和元年度以降は取崩しを行っていないため、前年度から横ばいの46千円となった。(今後の方針)現在基金取崩しの要因となっている林道整備事業に係る地方債の償還は平成30年度で終了となった。地方債償還額は今後も増加が見込まれていることから、減債基金の活用について検討していく。
(基金の使途)・ふるさとづくり振興基金:ふるさと創生事業に係る交付金の一部を積み立てたもので、地域づくり事業等に充てるものである。・地域福祉振興基金:総合的な地域福祉振興に要する経費に充てるものである。・ふるさと支援基金:ふるさと納税寄附金の積立により、寄附者の社会的投資を具体化するための事業に充てるものである。(増減理由)・ふるさとづくり振興基金:かるまい交流駅(仮称)整備事業に充当するため平成29年度に41百万円の取崩しを行ったが、令和2年度は取崩しを行わなかったため、令和2年度末残高は横ばいの318百万円となった。・地域福祉振興基金:特別養護老人ホーム整備支援事業に充当するため令和2年度に70百万円の取崩しを行ったことから、令和2年度末残高は96百万円となった。・ふるさと支援基金:ふるさと納税寄附金の全額を積み立てており、平成30年度は19百万円、令和元年度は24百万円、令和2年度は24百万円の積立を行った。また平成29年度からは取崩しを行い各種事業に充当しており、令和2年度は20百万円の取崩しを行ったことから、令和2年度末残高は40百万円となった。・軽米町森林環境整備基金:令和元年度から交付されている森林環境譲与税の一部を積み立てており、令和元年度に8百万円、令和2年度に10百万円の積立を行ったことから、令和2年度末残高は18百万円となった。(今後の方針)・ふるさとづくり振興金:かるまい交流駅(仮称)整備事業等に充てる予定であり、今後減少する見込である。・ふるさと支援基金:近年ふるさと納税寄付金収入が増加傾向にある。ふるさと納税寄附金はその全額を基金に積み立てるが、前年度末残高のうち10百万円程度を残して取崩しを行い、各種町づくり事業に活用していく予定である。・軽米町森林環境整備基金:今後の森林所有者意向調査及び森林現況調査等に活用していく予定である。
有形固定資産減価償却率は59.0%となり、類似団体と比較すると低い水準となっている。計画的な道路整備や学校施設整備を進めてきたことなどで低い水準となっているが、図書館、公民館施設や公営住宅の老朽化対策が急務となっており、現在更新事業を進めている。それ以外の施設においても、公共施設等に係る個別施設計画に沿って集約化・複合化等を含め計画的な施設の更新や除却、維持管理を進めていく必要がある。
火葬場整備事業、社会福祉施設整備事業、公営住宅整備事業等の実施により、地方債残高は増加傾向にある。また、充当可能基金が減少したこともあり債務償還比率は類似団体平均を上回る667.2%となった。今後、公民館及び図書館等の複合施設等、大規模な建設事業が予定されており、さらに地方債残高は増加する見込みであるが、計画的な地方債の発行と、物件費等の業務支出の抑制等により、債務償還比率が増加しないよう事業を進めていく。
地方債の発行による火葬場、社会福祉施設、公営住宅整備等を進めてきたこともあり将来負担比率は74.8%と類似団体を上回ったが、有形固定資産減価償却率は59.0%と類似団体を下回る結果となった。将来負担比率は減少に転じたが、有形固定資産償却率の高い図書館、公民館施設や公営住宅の更新も進めていく必要があることから、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、限られた財源のなかで適正な老朽化対策に取り組んでいくこととなる。
火葬場や社会福祉施設の更新事業や、公営住宅整備事業の実施に伴い、近年地方債残高は増加傾向にある。地方交付税措置のある地方債を中心に借入を行っているが、実質公債費比率、将来負担比率いずれも類似団体内平均値と比較し、高い水準となっている。今後、大規模複合施設整備に係る地方債の発行を予定しているため、財源の確保や事業の選択等により地方債発行額を抑え、公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
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