経営の健全性・効率性について
給水収益が年々減少し、平成20年度から平成23年度までの4年間は赤字決算が続き、平成24年度に32年間据え置いてきた水道料金の改定をし、その後は5年毎に料金を見直すこととした。これにより給水収益が増加し、赤字が解消され、経常収支比率や料金回収率などを改善することができた。料金改定後も経費の縮減に努めながら、安全で良質な水道水の安定供給を維持してきた。平成25年度及び26年度は配水池の改築更新という大型事業実施のため借入額が増加した。今後は事業の平準化を図り、借入額をできる限り抑える必要がある。有収率については、水道施設の老朽化に伴い小さな漏水が点在し、機動的な漏水の早期発見・修理に努めているが、有収水量が減少しているため率の向上に至っていない。大幅な減少が続いていた給水収益は、平成26年度で前年を2%程度上回り、減少幅が和らいできている。今後は、人口減少などで収入は減ることが見込まれる一方で、経費の縮減や職員数の削減は限界にきているため、事業経営は厳しくなると予想する。料金水準は、都市部に比べるととても高く、近隣市町村のそれと比べても低いものではないが、今後は水道料金の見直しの検討を進め、水道事業の健全な経営に努める。
老朽化の状況について
水道管路の老朽化は増加傾向にある。総延長は約150kmの内10年以内耐用年数(40年)を迎える布設後30年以上の管路は5割近くあり、今後、計画的更新に合わせて耐震化を図る必要がある。
全体総括
減少する収益と増加する費用で事業経営はますます厳しくなる中、一層の経営改善に取り組み、料金見直しの検討を進め、水道事業の健全な経営に努める。