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財政力指数は28年度決算では、前年度同様0.59となっている。類似団体の平均(0.65)では下回っているが、全国(0.50)及び長野県(0.39)の平均は上回っている。町土の80%以上を森林が占め、可住地面積の少ないコンパクトな地域的特性により、行政効率が高く、基準財政需要額が低めに算出されることもあるが、地方税等の自主財源確保と歳出削減を一層図ることとし、財政基盤強化に努めていく。
経常収支比率は、24年度決算から70%台を維持している。類似団体平均(90.7%)の中では上位の数値であり、全国(92.5%)及び長野県(85.9%)の平均に対しても大きく下回っている。比率改善の大きな要因としては、持続可能な健全財政構築のために策定した『行財政経営プラン』に基づく人件費の抑制、公債費の縮減によるものと考えている。今後も行財政改革への取り組みを通じ経常経費の削減に努めていく。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、類似団体平均で6,876円上回っているが、全国及び長野県の平均では下回っている。財政の硬直化を招くとされる義務的経費である人件費は、『行財政経営プラン』に基づき抑制を行ってきており、今後もプランに沿った中長期的な計画的採用を検討し、実施していく。物件費においては、24年度からも年々増加傾向となっていることから、最小の経費で最大の効果が上がるよう行財政運営に努めていく。
ラスパイレス指数は対前年度で0.2ポイントの増となっているが、類似団体平均(97.3%)、全国平均(99.1%)、全国町村平均(96.4%)の全てと比較してもまだまだ低水準であると言える。今後も適正な給与水準を維持する一方で、人事考課制度の運用による公正な職員配置を図り、更なる住民サービス向上へ結びつけていく。
人口千人当たり職員数は、類似団体平均(6.42人)、全国平均(7.90人)、長野県平均(7.96人)の全てに対し上回っている。対前年度で0.11ポイントが上昇しているが、職員の1名増と、人口の減少が数値を押し上げた要因となっている。職員数については『行財政経営プラン』により、定員適正化計画を基に、3分の2方式を基本に取り組んできた結果、目標を達成している。今後も引き続き、世代の偏りが生じないよう年間の必要職員数を平準化して確保しつつ、住民サービスに見合った定員管理を行うことしている。
実質公債費比率(0.5%)は、前年度よりも0.5ポイント増加したが、依然として類似団体平均(6.8%)、全国平均(6.9%)、長野県平均(6.0%)の全てに対し下回っており、良好な結果を表している。28年度単年度比率としては、過年度において実施した小学校改築事業等の借入金の償還が始まったことにより昨年度に比べ0.88ポイントの増となった。29年度以降についても、近年実施してきた大型投資的事業の借入金の償還が始まってくることから、実質公債費比率の上昇が予想されるが、引き続き財政を圧迫することがないよう計画的な公債費管理に努めていく。
将来費負担比率(94.8%)は、類似団体平均(21.0%)、全国平均(34.5%)、長野県平均(3.5%)に対し上回っている。本比率が他団体に比べ高くなっている主な要因である土地開発公社に係る負債について、計画に基づき解消を進めていることから、13.2ポイントの比率の改善につながっているが、湖周2市1町で運営しているごみ処理施設における一部事務組合への負担金が、昨年度に比べ大幅な増となっていることが懸念される。今後実施する投資的事業においても特定目的金を計画的に準備し活用していくことで起債額を抑えるなど、中長期的視点に立った「計画投資」を推進していく。
人件費にかかる経常収支比率(22.7%)は、長野県平均(21.1%)を上回っているものの、類似団体平均(23.0%)及び全国平均(23.7%)を下回っている。この結果は、『行財政経営プラン』に基づく人件費の削減が図られた成果であり、引き続き、定員適正化計画等を基に、職員の定員管理に努め、人件費抑制を進めていく。
物件費に係る経常収支比率(9.9%)は、対前年で0.7ポイント低下し、類似団体平均(16.8%)、全国平均(14.8%)、長野県平均(13.4%)の全てと比較しても下回っている。予算編成では、ゼロシーリングを継続してきており、物件費の抑制に努めているが、公共施設の維持管理については最小の経費で最大の効果が得られるよう努めていく。
扶助費にかかる経常収支比率(5.5%)は、平成28年度においては障害者自立支援給付事業費等の増により対前年度では0.7ポイントの増加となっている。類似団体平均、全国平均、長野県平均の全てに対して下回っているが、当町の高齢化率は他市町村に比べて高く、社会福祉にかかる決算額が増額傾向にあるため、将来の扶助費増加が懸念される。国及び県の施策の動向に注視しながら、障がい者や高齢者にやさしい施策を実施していく。
その他にかかる経常収支比率(12.7%)の内訳は、維持補修にかかる経常経費(0.4%)と繰出金にかかる経常経費(12.3%)を合算した比率である。類似団体平均(14.7%)、全国平均(13.5%)と比べ下回っており、長野県平均(12.7%)と同数値となっている。増加となった要因としては、国民健康保険特別会計への負担金によるものであり、その他の項目については、前年並みであった。今後も国民健康保険特別会計や後期高齢者医療広域連合への負担金は増えていくことが予測されるが、医療費抑制の啓発等の実施や、保険税等の見直しも検討しながら、引き続き適切な経費削減に努めていく。
補助費にかかる経常収支比率(10.9%)は対前年度で1.1ポイント減となり、全国平均(10.4%)は上回ったものの、類似団体平均(13.6%)や長野県平均(14.6%)と比較すると引き続き下回っている。今後は、2市1町によるごみ処理施設の整備における起債の償還が本格的に始まってくることから、負担金の増が見込まれ本数値についても増となっていく見込みである。当初予算編成時に毎年行っている補助金・負担金の見直しは、今後も引き続き取り組むこととしており、適正、公平な補助金負担金の交付に努めていく。
公債費にかかる経常収支比率(14.7%)は対前年度で2.0ポイント増加しており、近年は全ての団体に比べ低い水準で推移をしていたが、平成28年度においては、類似団体平均(13.8%)より0.9ポイント上回る結果となった。今後についても、近年実施してきた大型投資的事業の借入金の償還が本格的に始まることから、公債費が増となっていく見込みである。交付税措置のある起債を活用し、将来に過度な負担を残さないよう、繰上償還の活用をするなど起債残高と公債費の平準化に努める。
公債費以外にかかる経常収支比率(61.7%)は類似団体平均(76.9%)、全国平均(74.8%)、長野県平均(69.3%)の全てとの比較で大きく下回っていることから、今後も、経常経費削減に取り組む。財政硬直化の主要因となる「人件費」については、経常経費決算額も多額となるため、常に弾力的な見直しを含めて対応することで、自主財源の確保に努めていく。
実質公債費比率については、23年度の6.7%から年々減少をしており、27年度においては、0.0%と県内でも3番目に低い値となっているが、28年度以降は、近年実施してきた大型投資的事業である赤砂崎公園整備事業、小学校改築事業、庁舎耐震改修事業などの借入金の据置き期間が終了し、元金の償還が本格的に始まることから、実質公債費比率の上昇が見込まれる。公債費の増加に伴い、地方債現在高が減少するとともに、本比率が他団体に比べ高くなっている主な要因である土地開発公社に係る負債についても、計画に基づき順調に解消が進んでいることから、将来負担比率についても今後減少していくことが予想される。
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