経営の健全性・効率性について
(1)①前年度より修繕料の増加等の影響で若干の減少はあったものの、100%を超えた。④他の類似団体と比べると大幅に低くなっている。その原因として施設設備の更新の先送りなどが考えられる。⑤修繕費の増加はあったものの、料金収入が増加したことにより前年とほぼ同じ数値になっている。⑥近年は類似団体と比較しても低い比率となっているが今後の更新等で比率が上がることも考えられる。⑦他の類似団体が約50%に対して、約85%を保っている。今後この比率が下がらないよう管理していく必要がある。⑧施設利用率が高い比率に対して、この有収率は比較的低い比率である。(2)南牧村では今後、施設の老朽化等により施設の更新が必要となる箇所が多くなってくる。そのため今後は給水に係る費用の削減や料金回収率を現在の比率より高くなるような取り組みが必要になってくる。また、上記で⑧のグラフを比較した際にも述べたように、有収率が低くなっている主な原因として漏水が考えられる。南牧村では冬期に気温低下による凍結で水道管が破裂するなど、凍結による漏水が多くみられる。今後、有収率を上げるためには年間を通した漏水対策も重要だが、漏水が多くみられる冬期の漏水対策をより一層取り組んでいく必要がある。
老朽化の状況について
(1)③南牧村では現在異常のみられる管路から更新を行っているが、今後は古い管路から順に、更新計画などを立てて計画的な更新を行っていく必要がある。(2)近年、管路の更新を行っていないというのは、管路に異状がなく使用できているという面もあるが、更新を先送りにしているという考え方もできる。今回の更新も老朽化・漏水により使用が難しくなってきた管路の更新のため、計画的な更新ではないのが現状である。そのため今後も引き続き、管路の経年数や状況を整理し現状を把握したうえで、管路の更新を少しずつでも行わなければならないという課題がある。
全体総括
(1)今後の課題として、施設・管路の老朽化に対して計画的な更新を行っていくこと、冬期に頻発する漏水に対して対策をより強化していくこと、などがあげられる。(2)これらの課題に対して、施設・管路の老朽化に対する更新については改めて経年数や現在の状況を整理し、施設設備については定期的に業者に点検等を依頼することで、必要な箇所から順を追って計画的な更新を行っていく。計画的な更新を行うことで費用の削減にも繋がることが考えられる。冬期の漏水対策については、現在村が管理している管については保温材などを使用しているが、気温がより低下する地域については保温材を見直すなどの取り組みを行っていく。家庭の水道に関しては、村の告知放送やテレビなどで凍結対策を定期的に呼びかけるなど、凍結による漏水に対しての注意を促す取り組みをより強化していく。