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収集されたデータの年度

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指定団体等の指定状況

財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定

人口の推移

産業構造

財政比較分析表(2019年度)

財政力

財政力指数の分析欄

平成28年熊本地震の影響による人口減少(被災前34,499人→令和元年度末33,128人)はあるものの、雑損控除の縮小による個人住民税の増加や新築住宅増加による固定資産税の増加もあり基準財政収入額が増えたものの、基準財政需要額も増加したため、財政力指数は3年平均では横ばいとなった。引き続き、復旧・復興事業を着実に実施することで、人口の回復及び企業の誘致等に取り組み将来の財政基盤の安定につなげたい。

類似団体内順位:69/99

財政構造の弾力性

経常収支比率の分析欄

物件費・維持補修費の経常充当一般財源の増加もあったが、補助費等・繰出金充当一般財源の減商が上回り、104百万円の減少となったが、経常一般財源も121百万円の減となり、経常収支比率は93.9%と前年度比0.1ポイントの減となった。新型コロナウイルスの影響のより町税の増が見込みづらくなり、今後の公債費増への対応もあるため、行政改革を通じた義務的経費等歳出の徹底見直し・新規財源開拓にこれまで以上に取り組む。

類似団体内順位:60/99

人件費・物件費等の状況

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

昨年度に比べ11,269円増加している。主な要因は寄附金(ふるさと納税)が262百万円増えたことによる経費(返礼品・送付料・委託料等)が131百万円増えたためである。平成28年熊本地震からの復旧・復興事業にかかる事業量がまだまだ増え、それに伴い人件費も嵩んでいる。復旧事業が落ち着くタイミングで行政改革等を通じ職員数の適正化をすすめ、コストの低減を図る。

類似団体内順位:87/99

給与水準(国との比較)

ラスパイレス指数の分析欄

平成25年度以降95程度を維持し30年度では92.1、令和元年度92.7と類似団体を下回り、適正な給与水準を維持している。復旧・復興事業量増への対応のための任期付職員採用による影響もあるため、今後も、級別職務分類表や各種手当の点検を行うなど、より一層の給与の適正化に努める。

類似団体内順位:1/99

定員管理の状況

人口1,000人当たり職員数の分析欄

技能労務職員の退職者不補充、養護老人ホーム民間売却(平成26年)、体育施設(平成27年)、学校給食調理業務(令和元年)等の指定管理者制度導入、ごみ処理業務等を一部事務組合で運営するなど、職員数の抑制に努めている。しかし、平成28年熊本地震からの復旧・復興事業量が膨大となり任期付職員を含めた新規採用数が増加している状況にある。復旧事業に携わる新規職員については、人件費の8割を特別交付税で措置されているが、事業量と財政負担を考慮しながら、短期的な職員数の増加になるよう計画的な採用に努める。

類似団体内順位:91/99

公債費負担の状況

実質公債費比率の分析欄

公営企業債償還財源と認められる繰入金の増(124百万円)もあり単年度では2.2ポイント増となるが、平成28年度単年度が10.3586%であったため、3カ年平均では0.3ポイント減となった。令和2年度より、復旧・復興事業等に充てた公債費元金償還据置期間が終了するのがあるため、今後も事業の選択と集中を図り、財源にも留意しつつ交付税措置の有利な地方債を活用し、比率上昇の抑制に努める。

類似団体内順位:63/99

将来負担の状況

将来負担比率の分析欄

平成28年熊本地震で住まいを失った住民のための災害公営住宅整備事業債(4,841百万円)等もあり、地方債現在高が10,922百万円増となったため将来負担比率が対前年度10.8ポイント増となり、類似団体平均も下回っている。令和2年度以降も災害復旧・復興事業の財源に起債を予定しているので、後世への負担を少しでも軽くするよう努める。

類似団体内順位:57/99

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費

人件費の分析欄

人件費が類似団体平均より上回っているのは、保育所・幼稚園を直営で運営していることや、臨時・非常勤職員を短期的な臨時職員(物件費)ではなく、非常勤職員(人件費)で採用していることによる。令和元年度は復興関連業務増に伴う任期付採用職員及び時間外勤務手当の増により前年度比1.0ポイント増となっている。学校給食調理業務及び窓口業務については民間委託を開始したが、他にも民間でも実施可能な部分は委託化を進め、人件費の抑制に努める。

類似団体内順位:88/99

物件費

物件費の分析欄

令和元年度は前年度に比べ、物件費の156.8百万円増に加え充当した経常一般財源等が133.7百万円増えたため、比率が1.9ポイント増加している。これはふるさと納税の伸びによる返礼品・送料等関連業務費131.0百万円増加したことが主たる要因であり、今後の伸びも予想される。今年度より学校給食調理業務、後半より窓口業務の民間委託等を実施しているが、今後も指定管理者の導入による委託料による物件費の増加も見込まれる。

類似団体内順位:4/99

扶助費

扶助費の分析欄

令和元年度では、障害児施設給付費32百万円、介護給付費等6百万円の増により、対前年度0.8ポイント増となっている。全国平均及び熊本平均を下回り、さらに類似団体平均を0.5ポイント下回り良好な状態を維持している。障害者・児童福祉関係扶助費等については、今後の増加が予想されるが、事業の峻別により財政運営への影響を抑制していく。

類似団体内順位:26/99

その他

その他の分析欄

公共下水道事業会計・国民健康保険事業会計への繰出金は増(220.5百万円)となっているが、経常繰出金は200.6百万円減となり、充当一般財源も対前年度192.9百万円の減となったため、繰出金比率が2.3ポイント減少した。その他全体では維持補修費の0.9ポイント増もあり、20.9と1.5ポイントの減となった。繰出金については基準内繰出を前提とした運営を図る。

類似団体内順位:95/99

補助費等

補助費等の分析欄

熊本市消防局常備消防事務委託料の145.7百万円の減等もあり、経常補助費の142.3百万円(対前年度比7.6%)減となり、比率が2.3ポイントの減少となった。類似団体平均を下回ったが、全国・県平均を上回っているため、常に事業についての効果測定を行い、整理合理化に努める。

類似団体内順位:49/99

公債費

公債費の分析欄

現状全国平均及び熊本県平均を下回っており、類似団体平均も.1.6ポイント下回っている。しかし、平成28年熊本地震により整備した災害公営住宅(令和元年度)、庁舎の再建(令和3・4年度)に多額の起債を予定していることから、今後公債費の上昇が確実に見込まれる。起債にあたっては交付税措置率の高い地方債を活用する等、計画的な公債費管理に努める。

類似団体内順位:40/99

公債費以外

公債費以外の分析欄

前年度に比べ0.1ポイント減少している。分母となる経常一般財源公債費以外へ充当した一般財源の額ともに変動がみられない。下水道事業会計への繰出しについては、令和2年度より企業会計の適用が始まるため、これまで以上に、管渠の建設・維持費用にあてる使用料の見直し等経営の健全化を図り、基準内の繰出しとなるよう努める。国民健康保険事業会計におていも保険料の適正化・健康増進事業推進による給付抑制に努める。

類似団体内順位:77/99

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

令和元年度の住民一人当たりのコスト(目的別)において、土木費及び災害復旧事業費が類似団体内で最大、全国・県平均を突出して上回っている。これは、平成28年熊本地震により住まいを失った住民のための災害公営住宅整備及び災害復旧事業費によるものである。両事業の財源として借り入れた町債の償還が本格化すると、現在類似団体平均、全国・県平均を下回っている公債費の住民一人当たりのコストが上回ることが見込まれる。今後も庁舎再建も控えており、公債費償還に交付税措置がある場合でも将来の財政運営に支障を来さないよう事業の峻別に努める。民生費が類似団体平均を上回っている。こちらも平成28年熊本地震に関連する災害弔慰金、被災者への生活再建事業及び応急仮設住宅運営業務への費用があるためであり、今後仮設住宅の集約等により減少が予想される。総務費が対前年度比で増加したのは、災害廃棄物処理基金積立380.0百万円(国グリーンニューディール基金)、ふるさと納税の伸びによる返礼品・送料等関連費用131.0百万円増加したことによる。消防費の増は消防署車両整備等により299.8百万円の歳出増のためである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

令和元年度の住民一人当たりのコスト(性質別)において、普通建設事業費(うち更新整備)及び災害復旧事業費が類似団体内で最大、全国・県平均を突出して上回っている。これは、平成28年熊本地震により住まいを失った住民のための災害公営住宅整備及び災害復旧事業費によるものである。両事業の財源として借り入れた町債の償還が本格化すると、現在類似団体平均、全国・県平均を下回っている公債費の住民一人当たりのコストが上回ることが見込まれる。今後も庁舎再建も控えており、公債費償還に交付税措置がある場合でも将来の財政運営に支障を来さないよう事業の峻別に努める。人件費、補助費等及び繰出金についても類似団体平均を上回っている。人件費・補助費等については平成28年熊本地震からの復旧・復興事業の事業量に合わせ合理化を図る。繰出金についても基準内繰出しに努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

財政調整基金残高は、令和元年度末で約1,119百万円。平常時の予算規模(10,000百万円)の1割程度で適正な規模と考えている。突発的な災害による財源不足に充てるためのもので、今回の平成28年熊本地震により、中期的な財政見通しで財源不足が見込まれ、地方債償還が本格化する令和2年以降取崩しが必要になると思われる。令和元年度は、歳入増が歳出増を上回ったため実質収支が907.2百万円増となり実質単年度収支も907.8百万円となった。復旧・復興事業が続く期間は税収等一般財源収入が増加しても、公債費等一般財源充当経費の増加が上回り収支の改善は見込めない状況である。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

一般会計及び公共下水道特別会計を除く特別会計において黒字となっている。公共下水道事業特別会計では、歳入総額2,392,7百万円、歳出総額2,084.4,百万円、建設改良費等以外経費充当地方債838.9百万円より資金不足額が530.1百万円となりマイナスとなっている。一般会計では、歳入総額46,493.5百万円.歳出総額46,791.0百万円から形式収支1,702.5百万円、翌年度に繰越すべき財源543.3百万円であるため実質収支1,159.2百万円となり標準財政規模比15.82%と大幅な伸びとなった。介護保険特別会計の標準財政規模比が5.29%となっているのは、平成28年熊本地震で増えた要支援・介護者認定者数の減、介護保険料減免終了、国・県・支払基金等からの負担金返還等により実質収支が増えたためである。今後も事務事業の見直しや未収金対策、使用料・手数料改定等の対策を図り、健全な財政運営を目指すとともに、平成28年熊本地震からの復旧・復興事業を着実に進めるための財源確保に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

元利償還金・・・臨時財政対策債27.7百万円増等による。公営企業債の元利償還金に対する繰入金・・・水道事業会計、公共下水道特別会計、農業集落排水事業特別会計の3会計に対するものであり、123百万円増加した。算入公債費等・・・臨時財政対策債、道路等整備事業債、学校建設事業債及び下水道建設事業債等の基準財政需要額への算入額であり、20百万円減少した。実質公債費比率の分子・・・以上により155百万円増加した。実質公債費比率は単年度で2.1ポイント増となり、3か年平均で0.3ポイントの減となっている。今後も庁舎再建等に起債をすることになるが、復旧事業等の経費の財源として借り入れた地方債の元金償還据置期間終了し償還が本格化するため、単年度比率が令和2年度比率から増加すると見込まれ、3か年平均も増加していくと見込まれる。

分析欄:減債基金

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高・・・平成28年熊本地震の影響により災害対策債や災害復旧事業債等により前年度より10,921百万円残高が増加している。公営企業債等繰入見込額・・・公営企業会計の起債残高に対する繰入見込額で、水道事業632.5百万円、公共下水道4,049.7百万円、農業集落排水457.7百万円となっている。退職手当負担見込額・・・退職手当負担率の変更に伴い平成26年度から減少、また、平成28年度は組合保有の基金を市町村に分配された。平成30年度は175百万円の減少。令和元年度は86百万円の減少。将来負担比率の分子・・・728百万円増加した。平成28年熊本地震からの復旧・復興事業財源とする地方債の発行により残高が大きく増加することが予想されるが、交付税措置が有利な地方債活用に努め、比率の急激な上昇を抑える

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金残高合計

基金全体

(増減理由)令和元年度熊本地震災害廃棄物処理基金補助金の交付を受け減債基金に380.8百万円を積立てた。「平成28年熊本地震復興基金」273.4百万円を被災者支援のため繰入れた。公共施設整備基金に運用益と利子分を合わせ13.4百万円を積立てた。公共下水道建設基金に条例規定分10.0百万円を積立てた基金残高合計が152百万円増加した。(今後の方針)平成28年熊本地震災害からの復旧・復興事業の推進に伴い、国の補助や補正予算等の支援、県の支援、地方債の借入やそれに伴う交付税措置等でも賄いきれない費用負担を基金繰入による対応で予定している。令和元年度に完成した災害公営住宅にかかる家賃低廉化補助金については、交付年度の災害公営住宅整備事業債の償還財源・維持補修費等に充当してもなお剰余が生じる際は、同事業債の償還財源として減債基金、将来予想される大規模改修に備え公共施設整備基金に積み立てる。

財政調整基金

財政調整基金

(増減理由)利子分を積立てたことにより1百万円の増となった。(今後の方針)平成28年熊本地震災害からの復旧・復興事業の推進に伴い、国の補助や補正予算等の支援、県の支援、地方債の借入やそれに伴う交付税措置等でも賄いきれない費用負担を基金繰入による対応で予定している。令和2年9月作成の中期見通しでは、同6年度には枯渇見込みであるので、不測の事態に対応できるよう標準財政規模の5%(3,500百万円)を目途に積立を行う。

減債基金

減債基金

(増減理由)令和元年度熊本地震災害廃棄物処理基金補助金の交付を受け減債基金に380.8百万円を積立てた。(今後の方針)令和元年度に完成した災害公営住宅にかかる家賃低廉化補助金については、交付年度の災害公営住宅整備事業債の償還財源・維持補修費等に充当してもなお剰余が生じる際は、同事業債の償還財源として減債基金、将来予想される大規模改修に備え公共施設整備基金に積み立てる。平成28年熊本地震復興基金:市町村創意工夫事業(被災者の支援)の財源とするため。公共施設整備基金:公共施設整備の財源不足に対応するため。公共下水道建設基金:公共下水道施設整備の財源不足に対応するため。地域福祉基金:高齢者の地域保健福祉の増進にかかる事業の財源とするため。公園整備基金:公園整備の財源不足に対応するため。平成28年熊本地震復興基金:244百万円を被災者支援のため繰入れた。公共施設整備基金:利子分の積立てにより3.7百万円の増となった。公共下水道建設基金:条例規定分及び利子分の積立てにより10百万円の増となった。地域福祉基金:利子分の積立てにより1.6百万円の増となった。

その他特定目的基金

その他特定目的基金

(基金の使途)平成28年熊本地震復興基金:市町村創意工夫事業(被災者の支援)の財源とするため。公共施設整備基金:公共施設整備の財源不足に対応するため。公共下水道建設基金:公共下水道施設整備の財源不足に対応するため。地域福祉基金:高齢者の地域保健福祉の増進にかかる事業の財源とするため。公園整備基金:公園整備の財源不足に対応するため。(増減理由)平成28年熊本地震復興基金:273.4百万円を被災者支援のため繰入れた。公共施設整備基金に運用益と利子分を合わせ13.4百万円を積立てた。公共下水道建設基金:条例規定分及び利子分の積立てにより10百万円の増となった。地域福祉基金に運用益と利子分を合わせ18.8百万円を積立てた。(今後の方針)基金設置の目的に沿い、平成28年熊本地震災害からの復旧・復興事業への繰入を行う。事務事業の見直しや効率的な予算執行などの収支改善に取り組むことにより、中期的な財政運営が見通せる状況となっているが、今後の復旧・復興事業の進捗によって新たな課題が生じる可能性もあるため、適切に基金を活用していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成28年度から平成30年度までは類似団体とほぼ変わらなかったが、令和元年度末までに体育館や災害公営住宅が完成したため全体として率が低下した。今後も学校等、数棟の建物の完成が予定されているため、一時的に率が低下することも考えられるが、長期的には率が上昇すると考えられる。

類似団体内順位:4/92

(参考)債務償還比率

債務償還比率の分析欄

熊本地震からの復旧・復興事業の財源として借り入れた地方債残高が大幅に増加したため、財務償還比率が類似団体・県平均を上回っている。令和5年度末の地方債残高がピークになると見込まれているため、同比率の上昇も見込まれる。今後は、中長期財政見通しにより計画的な財政運営を行うとともに人件費の抑制等に努めていく。

類似団体内順位:99/99

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

熊本地震による復旧・復興事業の財源として借り入れる地方債残高が令和5年度にピークとなることが見込まれるため、地方債借入抑制や公営企業への操出しを極力基準内に抑えることにより、将来負担額の増加率を鈍化させる。有形固定資産減価償却率は、熊本地震で被害を受けた建物の除却・更新が進むことにより15.1%改善されている。公共施設等総合管理計画に基づき今後、計画的な維持管理を行っていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、平成27年度まで類似団体を下回っていたが、熊本地震による災害復旧事業や復興事業の財源として借り入れた地方債の元利償還金が増加したため、今後数年は上昇するものと思われる。また、元金償還が開始する令和2年度から公債費が急激に増え、令和9年度から令和13年度まで高い水準で推移することが見込まれている。このため、事業の峻別・財源の確保に努め、補助・交付税措置を有効に活用し、町負担を少なくしていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路・橋りょうの有形固定資産減価償却率は類似団体を若干上回っているが、熊本地震からの復旧・復興事業が進むにつれ、将来的には低くなると見込まれる。令和元年度末までに災害公営住宅671戸の整備が完了したため、有形固定資産減価償却率が大幅に低下したが、施設の長寿命化計画の見直しも予定されているため、既存の公営住宅を含め、長寿命化計画に沿って適切に施設を管理していく必要がある。幼稚園・保育所の有形固定資産減価償却率は類似団体と大差はないが、益城第二幼稚園で築40年を超えている、幼稚園で定員割れをしている等の状況から、民間委託・施設統合等を含めた検討も必要であると考えられる。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

町民体育館は解体され、総合体育館の再建設が完了したため、有形固定資産減価償却が無い状態になった。福祉施設の有形固定資産減価償却率が上昇したのは、益城町保健福祉センターの施設区分を保健センターへ変更したためである。福祉施設は町民憩の家のみとなった。この施設は築30年を超えているため、今後の利用者の状況、施設管理コストを勘案しながら施設の存続も含めて検討する必要があると考えられる。益城町文化会館は熊本地震に伴う災害復旧のため、様々な改修を行っているため、改修完了後の適切な維持管理により施設の長寿命化を行っていく必要がある。庁舎は熊本地震の損傷により解体が完了している。令和4年度末、完成予定である。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等においては、資産合計が前年度末から22,259百万円(+45.6%)の増加となった。資産の部で金額の変動が大きいものは事業用資産と流動資産であり、事業用資産では、災害公営住宅整備完了による建物が19,157百万円増加、流動資産では、現金預金が熊本地震による工事契約保証金の増により1,288百万円(+31.9%)増加した。負債合計では、対前年度11,455百万円(36.8%)増加しており、固定負債中地方債が災害公営住宅整備事業の財源分増もあり、9,653百万円(35.8%)、流動負債中1年以内償還予定地方債が1,306百万円(+162.6%)の増加、純資産11,897百万円の増(固定資産形成23,300百万円増、余剰分11,403百万円減)となっている。・水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産合計が前年度末から23,583百万円(+41.3%)の増加となった。一般会計等以外の公共下水道特別会計のインフラ資産中工作物や流動資産中現金預金が増えた分多くなっている。・連結では、一般廃棄物処理施設などを所有している益城、嘉島、西原衛生施設組合等の一部事務組合及び土地開発公社を加えると、資産合計が前年度末から25,361百万円(+43.5%)の増加(無形固定資産1,640百万円増)、負債合計13,464百万円の増退職引当金1,640百万円増)となっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は14,015百万円となり、前年度比1,130百万円の減少(▲7.5%)となっている。これは移転費用中補助金等が被災農業者向け経営体育成支援事業の終了等により1,190百万円減となったことによる。経常収益は703百万円(▲326百万円)。臨時損失は災害復旧事業費が2,488百万円減となったこともあり9,723百万円(▲3,142百万円)となっている。平成28年熊本地震から2年経過したこともあり純行政コストは4,012百万円の減となっている、人件費が前年度より増加しているが復旧・復興事業の進捗に合わせ抑制に努める必要がある。・全体では、経常費用が20,234百万円(対前年度1,568百万円、国保会計のその他の業務費用減)、経常収益が1,538百万円(対前年度▲288百万円)、純行政コストは28,704百万円(対前年度▲5,065百万円)となっている。・連結では、経常費用が25,033百万円(対前年度1,305百万円、後期高齢者医療広域連合の移転費用中補助増)、経常収益が1,826百万円(対前年度▲91百万円)、純行政コストは28,704百万円(対前年度▲5,000百万円)となっ

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、税収等の財源(34,553百万円)が純行政コスト(22,791百万円)を上回っており、本年度差額は11,761百万円となり、純資産残高28,495百万円で10,804百万円の減少となった。災害復旧事業もピークを越え純行政コストの減少も見込まれるが、支出面では補助費等の移転費用の見直しに加え、収入面では税収等の増加を図ることも検討する。・全体では、前年度末純資産残高が250百万円、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等に比べ財源が6,900百万円多くり純行政コスト(▲5,913百万円)を上回る。本年度差額は12,749百万円となり本年度末純資産額は26,278百万円となっている。・連結では財源46,019百万円が純行政コスト▲33,213百万円を上回り、本年度差額▲12,805百万円、本年度末純資産残高27,334百万円となっている

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は▲3,100百万円(業務費用支出12,831百万円、業務収入11,928百万円、臨時支出12,577百万円、臨時収入9,674百万円)となっている。投資活動収支は7,150百万円(投資活動支出23,480百万円、投資活動収入16,330百万円)となっている。財務活動収支は10,959百万円(財務活動支出808百万円、財務活動収入11,763百万円)となっている。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収入等に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があるが、補助金等の移転費用支出も多いことから、業務活動収支が一般会計等に比べ1,001百万円多い▲2,099百万円となっている。本年度末資金残高は1,702百万円となっている。連結では衛生施設組合等の一部事務組合の収支が含まれ、業務活動収支で一般会計等より911百万円多い▲2,189百万円となり、投資活動収支では国県補助金収入があるものの、一般会計等より307百万円少ない▲7,457百万円、本年度末資金残高は一般会計等より2,357百万円多い4,059百万円となっている。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

熊本地震からの復旧・復興に伴う、災害公営住宅整備が完了したこともあり、住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく上回ることになった。今後も役場庁舎等の再建があるため、住民一人当たり資産額については増加が見込まれる。歳入額対資産比率については、類似団体平均を下回っている。これは熊本地震の影響で災害復旧事業の財源となる国県補助金や町債等の歳入が増えたためである。復旧・復興整備関連収入が落ち着くと上昇することが見込まれる。有形固定資産減価償却率については、復旧・復興事業の進捗に伴い、公共施設等の資産の除却、新規取得がすすんだため類似団体平均を下回ることとなった。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率が類似団体平均を大きく下回っているのは、熊本地震からの復旧・復興事業により固定資産等形成分も増えているが、財源とした地方債等の負債も増えているためである。将来世代負担比率は、類似団体平均を大きく上回るが、こちらも熊本地震からの復旧・復興事業の財源として借り入れた地方債残高が大きいためである。今後も復旧・復興事業が続くため、使用料等改定やふるさと納税の拡充、企業誘致等の歳入増につながる施策や定員・施設の適正管理等の歳出減を図りながら、現世代の負担と将来世代への負担との均衡を図らなければならない。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・住民一人当たり行政コストが、類似団体平均の倍以上となっている。本町の対前年度で見れば臨時損失中災害復旧事業費の2,488百万円減もあり12.4ポイント減小している。災害復旧事業のピークは令和元年度と見込まれ、同事業の財源としして借り入れた地方債の償還もあるため負債の増加が予想され、復旧・復興事業の事業量の減少に合わせた人件費等行政コストにかかる各費用の見直しは必須となる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たり負債額が類似団体平均を上回るだけでなく、差が拡大しているのは、熊本地震からの復旧・復興事業の財源として借り入れた地方債の残高が大きいためである。地震前には100億未満であった地方債残高が今後最大500億円に届くことも想定されるため、住民一人当たりの負債額の悪化が見込まれる。数値改善には基金等の活用はもちろんのこと、歳入増・歳出減への取組みも必要である。基礎的財政収支は類似団体平均を大きく下回っている。業務活動収支は熊本地震により被災した農業用施設復旧支援助成事業が終了したこともあり629百万円増となった。投資活動収支は公共施設等整備費支出が災害公営住宅整備事業等もあり20,120百万円増加により、5,376百万円減となった。今後も復旧・復興事業が続くため基礎的財政収支の改善は容易ではないが、支出の徹底的な見直し、収入増の検討を引き続き行う。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

・受益者負担比率は、類似団体平均値とほぼ同率となった。昨年度の率6.8%に比べ本年度5.0%と1.8ポイント減少している。経常収益はその他(過年度収入▲343百万円)の減もあり704百万円(対前年度▲325百万円)、経常費用は移転費用の減により14,015百万円(同1,131百万円)。今後も使用料等の経常収益と業務費用等経常費用とりありかた適正化に向けた取り組みを引き続き行う。

類似団体【Ⅴ-2】

七飯町 美幌町 遠軽町 音更町 幕別町 中標津町 紫波町 矢巾町 大河原町 柴田町 亘理町 利府町 大和町 美里町 東海村 阿見町 壬生町 野木町 吉岡町 玉村町 伊奈町 三芳町 毛呂山町 小川町 宮代町 杉戸町 松伏町 酒々井町 栄町 瑞穂町 葉山町 寒川町 大磯町 二宮町 湯河原町 立山町 津幡町 内灘町 富士河口湖町 下諏訪町 岐南町 笠松町 函南町 清水町 東郷町 扶桑町 大治町 蟹江町 美浜町 明和町 精華町 島本町 熊取町 猪名川町 播磨町 太子町 三郷町 斑鳩町 田原本町 上牧町 王寺町 広陵町 白浜町 府中町 海田町 熊野町 石井町 北島町 藍住町 三木町 綾川町 松前町 砥部町 いの町 宇美町 篠栗町 志免町 須恵町 新宮町 粕屋町 水巻町 岡垣町 筑前町 広川町 福智町 みやき町 有田町 長与町 時津町 菊陽町 益城町 日出町 三股町 高鍋町 読谷村 北谷町 西原町 南風原町 八重瀬町