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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
地方公共団体の財政力を示す指標である財政力指数は、自主財源で円滑に行政運営を遂行できるとされる1.0の水準に近い0.9以上を継続的に保持しており、類似団体平均よりも高い水準を維持している。これは、人口や事業所が増加しているため、自主財源である税収が伸びていることに起因している。しかしながら、税収に占める企業からの固定資産税(償却資産)の割合が約18%と大きいため、不況下での税収の落ち込みに備える必要がある。また、行政運営に必要な経費も人口等の伸びに応じて増加しているため、今後も積極的に自主財源の確保に取り組む必要がある。
経常収支比率は、分母である「経常一般財源等」で臨時財政対策債が大きく減少(245百万円減)し、分子である「経常経費充当一般財源」が私立保育所等の増加による扶助費の増(97百万円)により増加したため、比率は前年度よりも増加している。類似団体と比較すると、平均よりも低い水準を維持できているが、現状を維持するため、今後も物件費や人件費の抑制を行うなど、行政改革を通じて適正水準の維持をしていけるように努める必要がある。
平成28年熊本地震に係る損壊家屋解体撤去委託料(837百万円)により物件費が増加したため、前年度よりも増加している。平成29年度の事業終了に伴い物件費は減少する見込みであるが、今後も適正水準を維持していけるように経費節減に努めていく。
給料表引上げの未実施や、新規採用により昨年度より減少しているが、全国平均より高い水準となっている。今後は、高水準となっている要因を分析し、給与水準の適正化に努めていく。
人口が増加している中で、職員数の増員を抑制しているため、類似団体平均よりも低い水準を維持している。今後も事務の効率化を図りながら、職員数の増員の抑制に努めていく。
実質公債費比率は、類似団体と比べると高い水準にあり、昨年度よりも0.5ポイント増加した。近年実施している大型事業に係る地方債の償還が始まったため、一般会計における公債費は増加傾向にある。今後も交付税算入率が有利な地方債を中心に財源を確保することにより、後年度の負担の抑制を図り、公債費管理の適正化に努める。(参考)平成25年度8.1.%平成26年度8.9%平成27年度9.0%平成28年度9.8%3ヵ年平均9.2%
将来負担比率を昨年度と比較すると、将来負担額は平成28年熊本地震による災害復旧事業債の借入により増加したが、公営企業等に係る地方債の償還が進んだこと等により前年度から4ポイント低下している。しかし、小中学校の改修・増築など公共施設に係る大型事業を基金を取り崩して捻出しているため、今後は充当可能基金が減少し、将来負担比率は上昇する見込みである。町の事業内容の適正管理、地方債残高や基金残高の適正運営を行うなどして過度な将来負担を増やさないように努めていく。
類似団体と比較すると依然として、低い水準を維持できている。これは給与構造改革への取り組みや職員数増の抑制により人件費の抑制に努めたことによる。今後も人口増加に適切に対応しながら人件費の抑制に努めていく。
依然として類似団体よりも高い水準にある要因としては、町立保育所7園、小学校6校・中学校2校に臨時職員を多く配置しているためである。町立保育所臨時職員賃金については、昨年度と比べ減少したが、平成28年熊本地震による損壊家屋解体撤去委託料の増加により、昨年度と同水準となった。今後は平成29年度に同事業が終了することや、町立保育所民営化に伴い、物件費は減少する見込みであるが、住民サービスの充実と経費のバランスを保ちながら、適正な財政運営を行うための経費見直し等を図り、平均水準に近づけていけるように努める必要がある。
人口増加や制度拡充により扶助費は増加傾向にあり、前年度に引き続き児童手当が大きな割合を占めている。また、待機児童解消のための私立保育所新設に係る経費や障害者自立支援法に基づく事業費も増加している。今後は、住民サービスの充実と経費のバランスを図りながら、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけていけるように努める。
公債費の比率は改善傾向にあったが、小学校改築事業の元金償還が開始したことにより前年よりも増加した。今後は、近年実施している大型事業に伴う元金償還を控えているため、公債費に係る経費は増加することが見込まれる。適正な事業執行を行いながら計画的な償還額の平準化に努める必要がある。
公債費以外の経常収支比率は平均よりも低い水準となっている。主な要因としては、分母となる経常一般財源における地方税等が依然として高い水準を維持できているためである。しかしながら、経常経費充当一般財源等は増加傾向にあるため今後も経費の見直しや改善を図りながら適正な財政運営に努める必要がある。
将来負担比率を昨年度と比較すると、借入額を抑制したことによる地方債現在高の減少や、財政調整基金の増により、将来への負担は低下した。実質公債費比率は、類似団体と比べると高い水準にあるが、人口増加により普通交付税及び臨時財政対策債発行可能額が増加しているため、昨年度よりも0.6ポイント改善している。しかし、今後数年間は、小中学校の改修・増築事業での借入れを予定していることや、平成28年度の熊本地震復旧における借入れが地方債残高を増やすこととなるため、将来負担比率は上昇する見込みである。また実質公債費比率については、熊本地震復旧に係る元金償還が始まる平成32年度以降は上昇する見込みである。これまで行政サービスの精査を行い、地方債残高は減少してきているが、引き続き事業の精査を行い、地方債残高の抑制に努める。
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