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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
平成26年度まで年々悪化してきたが、平成27年度より回復し今年度は、前年度と同じ0.60となった。しかし、町内に中心となる産業がないこと等により財政基盤が弱く、類似団体平均と比べても0.07ポイント下回っている。税収は過去5年間で最も高い水準であるものの、今後の税収の大幅な増加は見込めない状況であり、交付税に依存した状況に大きな変化がないため、平成29年3月に宇美町企業立地及び住宅団地の開発促進条例を制定したことで、これからも住宅や大型倉庫等の建築などにより企業誘致による産業の振興、雇用機会の拡大や定住促進による人口増加を図り、町税等の自主財源の確保を確実に進めていきたいと考えている。
経常収支比率は、平成28年度から実施したサマーレビューの結果を反映した2年目の予算編成であり、予算ベースで経常的経費を約7,000万円削減したため、扶助費が約6,000万円増加したにもかかわらず、前年度から1.4ポイント改善して95.1%となった。そのため、平成30年度は、類似団体平均との差が1.8ポイント縮まっている。また、平成29年3月に策定した「宇美町財政改革推進プラン」に基づき、平成29年度からファイナンシャルプランニング業務委託を導入し、収納体制等の強化を図ったことにより税収納率が向上し、町税収入約9千万円増となり経常的一般財源の増加に繋がった。今後も町税をはじめとした経常的一般財源の確保及び、事務事業の聖域なき見直しによる経常経費の削減に徹底的に取り組むつもりである。
人件費、物件費及び維持補修費の決算額合計の人口1人当たりの金額が類似団体平均を23,266円下回っているのは、人口千人当たりの職員数が類似団体と比較して少なく、職員給の総額が抑制されていること、平成28年度から実施したサマーレビューの結果を反映した2年目でもあり、経常経費の削減を実現できたことが要因である。しかしながら、ラスパイレス指数が類似団体平均より高い傾向にあるため、給与水準の適正化にこれまで以上に取り組むとともに、平成28年11月に定めた「人件費の抑制及び適正な人事配置についての方針」に従い計画的な人事管理を行う方針である。また、老朽化した公共施設の維持補修費が今後増大する可能性があるため、「公共施設等総合管理計画」に基づき、今後の公共施設の更新等を総合的かつ計画的な維持補修に努めることにより物件費等の更なる抑制に努めていく。
昨年度の指数から0.2ポイント増加し、類似団体平均を上回っている現状(平成21年度以来9年連続)に変わりはない。また、全国町村平均と比較して1.4ポイント上回っており、給与水準の適正化は喫緊の課題である。今後は、総人件費抑制の観点からも役職者数の適切な管理(ポストマネジメント)に努めるとともに、人事評価制度を活用した人事給与制度の見直しを進め、ラスパイレス指数が類似団体平均の水準となるよう努める。
人口千人当たり職員数は、全国平均や福岡県平均も大幅に下回っているものの、近年では類似団体平均との差は縮小傾向にあり、平成30年度は4.69となった。要因は、近年の一部職種の退職者不補充によるものである。今後は、平成28年11月に定めた「人件費の抑制及び適正な人事配置についての方針」に基づき、総人件費抑制とのバランスを図りながら、多様な任用形態の職員を適切に活用し、正規職員の人件費抑制に努める。
実質公債費比率(3カ年平均)は7.9%となっており、平成27年度の単年度数値(11.04)と平成30年度の単年度数値(7.59)の差により3.5ポイント改善している。単年度数値の改善要因としては、一般廃棄物処理事業債(4,090万円)等の償還が開始したことに伴い、元金償還金の額が増額となったものの、標準財政規模の増となったことにより、実質的な公債費負担金が減少したことが要因である。類似団体平均との比較では1.1ポイント上回り、その差は昨年度より縮小している。今後も新規に発行する地方債は、当該年度の元金償還金の額以内とする目標を堅持し、通常債を減少させ、地方債残高の適正な管理に努める。
平成28年度決算では充当可能基金が前年度比で7,318万6千円の減となったこと等により46.5%まで悪化したが、平成29年度から地方債残高が減少したことに加え、下水道事業会計の地方債残高の減少等による公営企業債等繰入見込額が平成30年度は、6,984万円へ減少したことと、充当可能基金が増加したことなどから、前年度から21.4ポイント改善し、7.7%となった。今年度初めて類似団体平均を10.6ポイント下回った。今後も、一般会計の地方債残高の管理と充当可能基金の維持に努め、中長期的視点に立った財政運営に努めることが重要な課題である。
平成30年度の人件費決算額は、平成29年度と比較して4,473万8千円減少し、対前年度比で1.3ポイント減少した。また、類似団体平均を0.3ポイント下回った。要因は、嘱託職員報酬等の減であり、非正規職員の任用については、総人件費抑制とのバランスを図りながら、平成28年11月に定めた「人件費の抑制及び適正な人事配置についての方針」に基づき、見直しを進めている。人件費のうち56.3%を占めている職員給与は、平成29年度と比べて973万円程増加しているが、これは人勧によるものであり今後も人件費を抑制しつつ、適正な人事配置に努める。
直近2年間で類似団体平均との差は縮まったものの、依然として全国平均、福岡県平均、類似団体平均を上回っている。平成30年度については、ふるさと宇美町応援寄付金運営代行手数料や地球温暖化対策実行計画策定業務委託料の増になったことで、物件費全体としては前年度と比較して約1,338万円の増となった。今後も「財政改革推進プラン」に基づいた、経費削減を進めていく方針である。
全国平均、福岡県平均をいずれも下回ってはいるものの、類似団体平均は、今年度同ポイントに並んだ。年々上昇し続けているのは、民間保育園運営費等負担金や地域型保育給付費負担金及び障害児施設給付費の増加等が要因である。今後も、扶助費は上昇していくことが予想され対応が極めて困難となっており、決算額は平成26年度と比べて約6億2,000万円増加している。更に高齢化の進行等に伴い、医療費をはじめとする扶助費の増加が見込まれるため、特定健診や特定保健指導の充実、訪問指導等を実施し、できる限り緩やかな伸びとなるよう努める。
平成27年度までは、全国平均、福岡県平均、類似団体平均のいずれもが上回っていたが、平成28年度決算から流域関連公共下水道事業会計が法適用となり、当該事業会計への繰出金が皆減となったことで、全国平均、福岡県平均、類似団体平均いずれも下回った。前年度比では0.6ポイント減の12.1ポイント、類似団体平均は2.4ポイント下回った。繰出金については、国民健康保険特別会計への赤字繰出の抑制が喫緊の課題だったが、平成28年度に国民健康保険の保険税率改定を行い、赤字の縮減に繋がり法定外の繰出金の廃止を実現することができた。今後も国民健康保険特別会計への法定外の繰出しは行わない方針である。
補助費等は前年度に比べ0.6ポイント減の19.9ポイントとなり、全国平均、福岡県平均、類似団体平均を大きく上回っている。平成30年度の決算額は15億6,275万1千円で、平成26年度から比べると約3億147万円増加している。これは、可燃ごみのRDF処理委託料(同級他団体負担金)が多額であることと、一部事務組合負担金等によるものである。一部事務組合負担金は、町独自の判断での抑制は困難なため、町単独事業である公共的団体への補助金の見直しを中心に補助費等の抑制に努める。
近年の新規発行地方債の抑制策や補償金免除繰上償還の実施により年々減少していた公債費は、類似団体平均を0.5ポイント下回る低水準となっている。平成30年度の決算額が約9億9,000万円となったのは、一般廃棄物処理事業債地方債4,090万円及び全国防災事業債1,540万円の元金償還金開始額等が増加したことにより、前年度と比較して約8,150万円増加した。今後も老朽化した公共施設の改修等に伴う地方債の発行により、平成31年度にピークを迎えるため、引き続き新規地方債の発行は当該年度の元金償還金の額以内とする目標を堅持し、通常債の減少に努めていく方針である。
平成28年度から減少はしているが、依然として類似団体平均を4.5ポイント上回っている。主な要因は、年々増加している民間保育園運営費等負担金や障害児施設給付費の増加等が要因である。また、老朽化が進む庁舎をはじめとした公共施設の維持補修費も増加が見込まれる。今後は、平成31年3月に策定した「宇美町公共施設再配置計画」に基づき、公共施設の改修、廃止、複合化を進めるとともに、事業の選択と集中をより一層進め、「財政改革推進プラン」に基づいた経常経費の削減に取り組んでいく方針である。
(増減理由)・今後想定される庁舎等の維持補修及び令和2年に予定されている宇美町町制施行100周年記念事業の財源とする目的で、平成29年4月に創設した「宇美町庁舎建設等基金」及び「宇美町町制施行100周年記念事業基金」に平成30年度補正予算編成時に生じた財源剰余額を合計2億7,600万円積み立てた。更に生じた財源剰余額については、財政調整基金に積立てることができたため、基金全体で約2億7,900万円の増となった。(今後の方針)・前年度決算剰余金等については、当初予算編成時の取崩額の積戻しを除いては、特定目的基金に想定される事業費分を優先的に積立てを行い、基金の使途の明確化を図る。更に生じた剰余額については、災害等の不測の事態に備えるため財政調整基金に積立てる方針である。
(増減理由)・前年度決算剰余金等について、平成30年度当初予算編成時の取崩額(3億2,300万円)の積戻しを除いては、特定目的基金に想定される事業費分を優先的に積立てを行ったが、更に剰余額が生じたため、財政調整基金に約400万円の積立てを行った。(今後の方針)・基本的には、災害等の不測の事態に備え、標準財政規模(約70億円)の20%に当たる14億円程度を維持していく方針である。
(増減理由)・該当なし(今後の方針)・該当なし
(基金の使途)・宇美町庁舎建設等基金:役場本庁舎等公共施設の建設費等(新設、増築及び改築、改修、設備の更新等)へ充当・宇美町町制施行100周年記念事業基金:町制施行100周年記念事業に係る経費に充当・宇美町農業振興事業費財政基金:宇美町農業振興事業費へ充当(増減理由)・宇美町庁舎建設等基金:今後想定される公共施設等の改修等に備えるため、前年度決算剰余金等を財源として、2億6,600円を積み立てたことにより増加・宇美町町制施行100周年記念事業基金:令和2年に実施する町制施行100周年記念事業に係る経費に充当するため、前年度決算剰余金等を財源として1,200万円を積み立てたことにより増加・宇美町農業振興事業費財政基金:宇美町農業経営基盤強化促進事業流動化助成金に充当するため、前年度決算剰余金等を財源として約360万円を取崩したこと等により減少(今後の方針)・宇美町庁舎建設等基金:平成30年度末に策定した公共施設等再配置計画に基づき、町内の各施設の改修等を進めていく方針であるが、多額の財源が必要となるため、現在の積立額では到底足りない状況である。よって、前年度決算剰余金等を財源としてできる限り当該基金に優先的に積み立てる方針である。・宇美町町制施行100周年記念事業基金:令和2年度に実施する町制施行100周年記念事業の事業内容が決定次第、その事業費に見合う額を「ふるさと応援寄附金」等を財源として積み立てる方針である。・宇美町農業振興事業費財政基金:当該基金の目的と実情が合致しないなどの理由により、運用方法等の見直しを行う方針である。
有形固定資産減価償却率については、平成30年度62.7ポイントで平成29年度より1.6ポイント上回っており、類似団体内平均値を3.6ポイント上回っている。主な要因としては、資産の多くを占める道路、橋梁などの減価償却率が影響していることにある。平成30年度に今後40年間の公共箱物施設の方向性を示す公共施設再配置計画を策定したことにより、老朽化した施設の再配置の方向(廃止・統廃合・複合化など)を明確化し、今後それぞれの公共施設等について当該計画に基づいた施設の維持管理を適切に進めていくこととしている。
債務償還比率は、平成30年度696.2ポイントで平成29年度より183.9ポイント下がっている。主な要因としては、充当可能基金残高が増加したことにある。今後、平成29年度から平成32年度までの4年間を対象とした財政調整基金の取崩しに依存しない財政運営の実現を方針とした「宇美町財政改革推進プラン」の改革措置の内容を遂行し、行財政運営を進めることとしている。
地方債残高が減少したことに加えて公営企業債等繰入額が減少したこと、また充当可能基金が前年度に比べ増加したことなどに伴い、将来負担比率が前年度と比較して大幅に減少している。一方、有形固定資産原価償却率は上昇しており、昭和50年に建設された本庁舎を平成31年度以降に改修を行うことをはじめ、今後長期にわたり他の施設についても老朽化対策に取り組み維持管理を適切に進めていく方針である。
実質公債費比率は、類似団体と比較して高い水準ではあるが、前年度と比較して1.2ポイント減少している。改善の要因は、元金償還金が増加となったものの、標準税収入額等及び普通交付税額の増額により標準財政規模が増となったことによるものである。今後も地方債残高の減少や充当可能基金の増加が見込まれるため、低下してくるものと想定される。
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