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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
平成26年度まで年々悪化してきたが、平成27年度に続き平成28年度も前年度から0.02ポイント回復し、0.58となった。しかし、町内に中心となる産業がないこと等により財政基盤が弱く、類似団体平均と比べても0.07ポイント下回っている。税収は過去5年間で最も高い水準であるものの、今後の税収の大幅な増加は見込めない状況であり、交付税に依存した状況に大きな変化はないが、今後は平成29年3月に宇美町企業立地及び住宅団地の開発促進条例を制定したことで、より一層、企業誘致による産業の振興、雇用機会の拡大や定住促進による人口増加を図り、町税等の自主財源の確保を確実に進めていきたいと考えている。また、平成29年3月に策定した「財政改革推進プラン」に基づいた行財政運営をより一層推進していく方針である。
経常収支比率は前年度から2.5ポイント悪化し、類似団体と比べると8.2ポイント上回っている。町税収入は増となったものの、地方交付税は対前年度比で1億5,319万9千円の減となったことが悪化の要因である。物件費、下水道費繰出金、一部事務組合、同級他団体の負担金(補助費等)の経常収支比率が類似団体と比べて高いため、財政構造が極めて硬直化している。また、人件費(特に嘱託職員報酬)や物件費(委託費)の経常的な支出が多額であることも経常収支比率が高い要因であると捉えている。今後は近年発行した地方債により平成29年度から公債費が増加するため、収納率の向上に全庁体制で取り組むことや、サマーレビューを通した更なる経常経費の見直しを行い、第6次総合計画の前期実践計画に掲げた目標の達成に努める。
人件費、物件費及び維持補修費の決算額合計の人口1人当たりの金額が類似団体平均を15,074円下回っているのは、人口千人当たりの職員数が類似団体と比較して1.78人少なく、職員給の総額が抑制されていることが要因である。しかしながら、ラスパイレス指数が類似団体平均より0.8ポイント高いため、給与水準の適正化にこれまで以上に取り組むとともに、平成28年11月に定めた「人件費の抑制及び適正な人事配置についての方針」による再任用職員の任用制度の見直しの徹底を行う方針である。また、老朽化した公共施設の維持補修費が今後増大する可能性があるため、計画的な維持補修に努める必要があるとともに、サマーレビューによる事務事業の見直しに取り組み、物件費の更なる抑制に努めていく。
昨年度の指数から0.2ポイント減少したが、類似団体平均を上回っている現状(平成21年度以来7年連続)に変わりはない。また、全国町村平均と比較して1.7ポイント上回っており、給与水準の適正化は喫緊の課題である。今後は、総人件費抑制の観点からも役職者数の適切な管理(ポストマネジメント)に努めるとともに、人事評価制度を活用した人事給与制度の見直しを進め、ラスパイレス指数が類似団体平均の水準となるよう努める。
人口千人当たり職員数は、全国平均や福岡県平均も大幅に下回っているものの、近年では類似団体平均との差は縮小傾向にあり、平成28年度は4.64となった。要因は、一部職種の新規採用者の増加によるものである。今後は、平成28年11月に定めた「人件費の抑制及び適正な人事配置についての方針」に基づき、総人件費抑制とのバランスを図りながら、多様な任用形態の職員を適切に活用し、正規職員の人件費抑制に努める。
実質公債費比率(3カ年平均)は9.8%となっており、平成25年度の単年度数値(8.92)と平成28年度の単年度数値(8.31)の差により0.2ポイント改善している。単年度数値の改善要因としては、平成7年度に発行した公営住宅建設事業債(1億1,170万円)をはじめ、平成12年度に発行した緑道整備事業他3事業(4億4,010万円)等の償還が終了したことにより元利償還金の額が減少したこと、流域関連公共下水道事業会計への繰出金が9,800万円減少したことに伴い、公営企業債等繰入額が減少したことことである。類似団体平均との比較では3.0ポイント上回り、その差は昨年度から縮小している。今後も新規に発行する地方債は、当該年度の元金償還金の額以内とする目標を堅持し、通常債を減少させ、地方債残高の適正な管理に努める。
平成25年度までは地方債の現在高の減少や充当可能基金が増加したことで数値は改善していたが、平成28年度に実施した防災行政無線デジタル化工事に伴う緊急防災・減災事業債の借入等により地方債残高が3億8,780万4千円増加したことに加えて、平成28年度決算では充当可能基金が前年度比で7,318万6千円の減となったこと等により数値が悪化している。また、類似団体平均を25.5ポイントと大きく上回ったが、平成27年度と比較するとその差は縮小している。今後も、一般会計の地方債残高の管理と充当可能基金の維持に努め、中長期的視点に立った財政運営に努めることが重要な課題である。
平成28年度の人件費決算額は、平成27年度と比較して4,060万2千円減少したものの、対前年度比で1.6ポイント増加し、類似団体平均を1.0ポイント上回った。非正規職員の任用については、総人件費抑制とのバランスを図りながら、平成28年11月に定めた「人件費の抑制及び適正な人事配置についての方針」に基づき、見直しを進めている。人件費のうち53.4%を占めている職員給与は、平成24年度と比べて1億3,500万円程減少しているため、今後も人件費を抑制しつつ、適正な人事配置に努める。
平成23年度から経常経費の一部に枠配分予算編成を導入して事務事業の見直しを進め、平成24年度から平成25年度の2年間で類似団体平均との差は縮まったものの、依然として全国平均、福岡県平均、類似団体平均を上回っている。平成28年度については、自治体クラウド導入委託料や業務システム再構築事業リース料が皆減となったことで、物件費全体としては前年度と比較して約8,500万円の減となった。今後も、サマーレビューによる経常経費の抑制を含め、「財政改革推進プラン」に基づいた、経費削減を進めていく方針である。
全国平均、福岡県平均、類似団体平均をいずれも下回ってはいるものの、年々上昇し続けているのは、民間保育園運営費等負担金や障害者自立支援給付費及び障害児施設給付費の増加等が要因である。今後も、扶助費は上昇していくことが予想され対応が極めて困難となっており、決算額は平成24年度と比べて約5億2,000万円増加している。今後も高齢化の進行等に伴い、医療費をはじめとする扶助費の増加が見込まれるため、特定健診や特定保健指導の充実、訪問指導等を実施し、できる限り緩やかな伸びとなるよう努める。
近年は、全国平均、福岡県平均、類似団体平均のいずれもが上回っていたが、平成28年度決算から流域関連公共下水道事業会計が法適用となったことで、当該事業会計への繰出金が皆減となり、前年度比5.1ポイント減の14.2ポイントとなり、類似団体平均を0.5ポイント下回った。繰出金については、国民健康保険特別会計への赤字繰出の抑制が喫緊の課題であったが、平成28年度は国民健康保険の保険税率改定を行ったことで、赤字の縮減に繋がり繰出を行わずに済んだ。今後も国民健康保険特別会計への法定外の繰出金の抑制に努めていく方針である。
近年は、ほぼ横ばいで推移していた補助費等は前年度に比べ6.2ポイント増の21.8ポイントとなり、全国平均、福岡県平均、類似団体平均を大きく上回っている。平成28年度の決算額は16億6,663万5千円で、平成24年度から比べると約5億600万円増加している。これは、可燃ごみのRDF処理委託料(同級他団体負担金)が多額であること、平成28年度決算から流域関連公共下水道事業会計が法適用となったことで、当該事業会計への繰出金が皆増となったことが要因であり、前年度比で約3億6,000万円の増となった。一部事務組合負担金は、町独自の判断での抑制は困難なため、町単独事業である公共的団体への補助金の見直しを中心に補助費等の抑制に努める。
近年の新規発行地方債の抑制策や補償金免除繰上償還の実施により年々減少していた公債費は、類似団体平均を1.4ポイント下回る低水準となっている。平成28年度の決算額は約8億8,800万円で、平成24年度と比べて約3億700万円減少している。平成28年度は前年度と比較して減少したものの、今後は防災行政無線デジタル化事業や老朽化した公共施設の改修等に伴う地方債の発行により、平成29年度に再び増加に転じ、平成31年度にピークを迎えるため、引き続き新規地方債の発行は当該年度の元金償還金の額以内とする目標を堅持し、通常債の減少に努めていく方針である。
平成27年度から2.9ポイント上昇し、類似団体平均も9.6ポイントと大きく上回った。主な要因は、年々増加している障害児施設給付費や民間保育園運営費等負担金の扶助費の増加である。また、普通建設事業費の人口1人当たりの決算額は、平成19年度以来9年連続で類似団体平均を下回っているが、平成29年度からは町営住宅建替工事が予定されており、普通建設事業費は増加する見込みである。それに加え、老朽化が進む庁舎等の公共施設の維持補修費も増加が見込まれる。今後はサマーレビューを通して事業の選択と集中をより一層進め、「財政改革推進プラン」に基づいた財政健全化に取り組んでいく方針である。
実質公債費比率は年々低下傾向にあったが、平成27年度に前年度から0.1ポイント悪化し10.0ポイントとなった。これは、平成27年度の公営企業債等繰入額が平成24年度に比べて約1億円増加したことが要因である。一方、将来負担比率については、平成25年度までは低下傾向であったが、平成26年度には一般廃棄物処理事業債の借入等により地方債残高が増加したことで上昇に転じ、平成27年度決算では充当可能基金が対前年度比で3億2,069万5千円減少したこと等により40.7ポイントまで悪化した。また、類似団体と比較しても共に高い数値を示しているため、今後は平成29年3月に策定した「宇美町財政改革推進プラン」に基づき、地方債残高の減少、充当可能基金の増加及び公営企業債等繰入額の抑制を図り、より一層の財政健全化に取り組む方針である。
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