経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は改善傾向にある。整備の進捗による普及率の上昇、接続数の増加に伴い、料金収入は年々着実に増加(前年度比11%)している一方で、地方債償還金の増加(前年度比18%)により、他会計繰入金が増加(前年度比21%)しており、他会計繰入金への依存度が高い状況にある。⑤経費回収率は、平均値を下回っているが改善傾向にある。汚水処理原価が高いことが大きな要因と思われる。⑥汚水処理原価は、平均値を上回っているがやや改善傾向にある。まだ整備途中のため、先行投資となる資本費の負担が大きいこと、また、供用開始後9年目であり有収水量が十分とは言えず維持管理費が割高になっていることが考えられる。⑧水洗化率は、堅調に推移しており平均値を上回っている。しかし、整備途中であるため、毎年拡大する新たな供用開始区域において、早期の接続促進を図ることが重要である。
老朽化の状況について
まだ、法定耐用年数を経過した管渠は保有していないが、将来的には管渠の更新も意識して整備を進めていくことが必要である。
全体総括
経営安定化のためには、料金収入を増加させることが重要である。そのためには、資本費の増加に配慮しながらも計画的・効率的な整備を進めるとともに、早期の接続促進への取り組みを強化し、料金収入の増加に努める。また、有収水量の増加により、汚水処理原価の低減を図り、経費回収率の改善に繋げていく。