経営の健全性・効率性について
①経常収支比率について、昨年は99.53%であったが、平成27年度は単年度101.92%となった。要因としては浄水施設の修理や更新に係る経費が減少したことが挙げられる。また、⑥給水原価についても同様の要因により安くなっている。③流動比率が高く④企業債残高対給水収益比率が低いのは、老朽化施設の更新事業が本格化していないため、財源である企業債の借入をしていないことの裏返しである。⑤料金回収率は去年より上がっているが、100%には達しておらず、給水料金による収入以外にも、加入分担金や手数料等の収入で賄われていることがわかる。⑦施設利用率は、人口の減少や節水機器の普及により配水量の減少に伴って低くなっている。⑧有水率については既設配水管の更新や修繕に伴い漏水が減少し90%を維持していることがわかる。
老朽化の状況について
①有形固定資産償却率をみれば償却対象資産の減価償却が平均より進んでいることがわかる。このことより、保有資産の更新時期が近づいていることがわかる。③管路更新率は工事費用の軽減を図るため、下水道工事と併せて既設配水管の更新を施工している。なお、管路の経年化率については27年度より大幅に増えているが、これは耐震化されていない管路が含まれているためである。
全体総括
将来にわたって安心・安全な水道水を安定的に供給するため、水道事業が今後取組むべき水道施設の整備をはじめ、健全な事業経営や効率的な施設の管理業務など、今後の施策と事業実施に関する方向性を示した「安堵町水道整備事業基本計画」に基づき経営の健全化を確保できる効率的な更新計画、事業内容を選択して費用対効果を重視した事業の推進を図る。