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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
前年度と比較して0.01ポイント上昇し、岩手県平均を0.32ポイント、類似団体平均を0.01ポイント上回っている。要因として、民間の開発行為等によって人口は微増で推移しているほか、景気状況が好調であることから、昨年に引き続き個人・法人町民税及び固定資産税等が増収となったことが挙げられる。今後も同水準を維持していくため、積極的な企業誘致や人口増加施策を推進し、自主財源の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
前年度と比較して2.2ポイント増加しており、岩手県平均を4.1ポイント、類似団体平均を4.9ポイント上回っている。要因として、社会保障関連経費の増大による扶助費の増や電子計算業務導入事業などによる物件費の増、職員数の増などによる人件費の増等により経常経費充当一般財源総額としては増となったことが挙げられる。今後は、自主財源の確保と経常的な事業の精査を一層進め、経常経費の圧縮に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度と比較して大幅に増加し、岩手県平均は下回っているが類似団体平均を上回った。人件費は、退職者が昨年に比べて減少したが、庁内の機構改革や職員の条例定数に近づけるための増員等が影響し、3.7%の増となった。物件費は、住民系基幹システムの更新事業や、ふるさと納税の返礼品代等の増加により、15.5%の増となった。引き続き、適正な人員管理に努めるとともに、事務事業の見直しや効率化による物件費の圧縮を図る。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
前年度からの増減は無く、全国町村平均を0.8ポイント、類似団体平均を1.7ポイント下回っている。本町では、岩手県平均と比較しても低い給与水準にあるが、過去数年をかけて上昇を図ったほか、国・県の見直しに準じて適切な給与改定を実施している。今後も職務内容や職責に応じた給与水準となるよう適正化を図る。※平成29年度数値については、平成30年度調査結果未公表のため、前年度の数値を引用している。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
前年度と比較して減少しており、岩手県平均及び類似団体平均を下回っている。本町では、指定管理者制度の活用や公立保育園の民営化等、定員適正化の取り組みを早期に実施してきたことにより、他団体と比較して少ない職員数となっているが、新たな行政需要や事務事業に対応するため、人員確保が必要となっている。今後は条例定数に近づけるための段階的な増員を行う方針であるが、引き続き人員配置の見直しや業務内容の改善を図りながら、適正な定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
前年度と比較して0.7ポイント減少しているが、岩手県平均を2.2ポイント、類似団体平均を6.8ポイント上回っている。公営企業に対する補助金の削減や、法人住民税や固定資産税の増などが原因で、平成29単年度の実質公債費比率が-1.8ポイントと大幅に低下したことが大きく影響している。近年は改善傾向にあるものの類似団体と比較すると依然高い水準であることから、引き続き町債の新規発行額を抑制するとともに、地方交付税措置がある起債の活用を図りながら、健全な財政運営に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度と比較して2.9ポイント上昇しており、岩手県平均を67.6ポイント、類似団体平均を105.9ポイント上回っている。新発債が減少し起債償還が進んだことや標準財政規模が増加したことが将来負担比率を押し下げたものの、投資的経費の増大への対応や繰上償還を実施するために基金を取り崩したことで、充当可能財源等が減少したことが大きく影響している。今後も、矢巾スマートICや平成31年度開院予定の岩手医科大学付属病院に伴う周辺道路整備事業、公共施設の改修等により、町債の新規発行が続く見込みである。また、基金等の充当可能財源が年々減少しており、今後数年間は将来負担比率の悪化が見込まれることから、事務事業の精査に努め、より一層の財政健全化を図る。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度と比較して0.9ポイント増加しているが、岩手県平均を1.7ポイント、類似団体平均を1.9ポイント下回っている。要因として、新陳代謝による増減があるものの、指定管理者制度の活用や公立保育園の民営化等、定員適正化の取り組みを早期に実施してきたことにより、他団体と比較して低い状況となっている。今後は条例定数に近づけるための段階的な増員を行う方針であり、既に比率が増加しつつあるが、引き続き人員配置の見直しや業務内容の改善を図りながら、人件費の抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
前年度と比較して1.1ポイント増加し、岩手県平均を3.2ポイント、類似団体平均を0.7ポイント上回っている。要因として、住民系基幹システムの更新に伴う電子計算業務導入事業の増加が挙げられる。今後も事務事業の精査や効率化による物件費の圧縮を図る。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度と比較して1.4ポイント増加しており、岩手県平均を0.3ポイント、類似団体平均を0.4ポイント上回っている。要因として、医療費助成等の社会福祉費及び保育や児童手当等の子ども・子育て関連の児童福祉費に係る対象者が増加しているため、扶助費に係る比率が増加傾向となっている。今後も増加が見込まれるが、予防施策等の健康長寿施策の推進により、扶助費の急激な上昇を抑制するよう努める。
その他
その他の分析欄
前年度と比較して0.2ポイント増加したものの、岩手県平均を1.7ポイント、類似団体平均を3.9ポイント下回っている。その他に係る費用で大きな割合を占めるのは繰出金であり、国民健康保険事業や介護保険事業、後期高齢者医療の特別会計においては、医療費及び給付費の増加が見込まれるが、引き続き健全な財政運営を進めていくことにより改善を図る。
補助費等
補助費等の分析欄
前年度と比較して2.0ポイント減少しているが、岩手県平均を6.7ポイント、類似団体平均を6.1ポイント上回っている。補助・交付金については、本町の公営企業が全て法適化していることから構造的に高くなる傾向にあるが、平成29年度は特に負担金を抑制したことにより減となった。引き続き団体等の事業内容や財務状況等を精査しながら見直しや廃止を段階的に行い、補助・交付金の適正化を図る。
公債費
公債費の分析欄
前年度と比較して0.6ポイント増加しており、岩手県平均を2.7ポイント下回っているが、類似団体平均を3.5ポイント上回っている。近年は町債の新規発行額の抑制を図っていたが、矢幅駅周辺土地区画整理事業の据置終了等に伴い、公債費に係る比率は増加に転じた。今後も町債の発行規模を適切に維持するとともに、健全化判断比率の状況を踏まえて健全な財政運営に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
前年度と比較して1.6ポイント増加し、岩手県平均を6.8ポイント、類似団体平均を1.4ポイント上回っている。公債費以外の個別費用について、今後も事務事業の精査や効率化による経常経費の削減に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
土木費が住民一人当たり72,727円となっており、一人あたりのコストが前年度から大きく増加している。要因として、矢幅駅前地区土地区画整理事業の完了により平成28年度は減少となったが、平成29年度供用開始の矢巾スマートIC整備事業や除雪経費の増大により増加したものである。また、土木費については、平成31年度開院予定の岩手医科大学付属病院移転に伴う周辺道路整備事業の完了まで高い状況が続く見込みである。その他、教育費が住民一人当たり24,084円と岩手県平均、類似団体平均を大きく下回る傾向が継続していることから、他市町村の動向に鑑みながら、適切な経費配分がなされているか検討する。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
扶助費が住民一人当たり74,734円となっており、岩手県平均及び類似団体平均を上回り、一人あたりのコストが高い状況となっている。要因として、自立支援給付や医療費助成等の社会福祉費及び保育や児童手当等の子ども・子育て関連の児童福祉費に係る対象者が増加していることが挙げられ、平成25年度以降の一人あたりのコストは増加傾向となっている。義務的経費であり圧縮が困難であるが、予防施策等の健康長寿施策の推進や町単独事業の適正な執行管理により、急激な上昇を抑制するよう努める。また、普通建設事業費が住民一人当たり80,513円と大幅に増加している。これは、平成29年度に開通した矢巾スマートICの関連道路や平成31年度開院予定の岩手医科大学附属病院の周辺道路整備事業によるところが大きく、同病院が開院する平成31年度までは同様の傾向が継続すると見込まれる。投資的経費であり一時的なものではあるが、適切な財源確保等により、将来的な財政負担が過剰にならないよう努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄平成26年度以降6%台で推移してきた実質収支比率が平成29年度には7%台となり、望ましいとされる3~5%の目安を超過している。財政調整基金残高は標準財政規模の10%相当を目安とし、十分な基金残高を有している。しかし、事務事業の増加に伴う財源確保策として取崩による残高の減少が続いており、実質単年度収支はマイナスが続く状況となっている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄全ての特別会計及び公営企業会計において黒字で推移しており、連結実質赤字比率は算出されなかった。今後も全会計において歳入の確保及び歳出の抑制を図り、健全な財政運営に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄実質公債費は、前年度より84百万円の減となった。今後は矢幅駅周辺土地区画整理事業の元利償還が増加することにより、元利償還金が増加する見込みである。町債の新規発行額を抑制するとともに、地方交付税措置がある起債の活用を図りながら、健全な財政運営に努める。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄将来負担額は、前年度と比較して324百万円の増となった。平成29年度に微増となった要因として、新発債が減少し起債償還が進んだことや標準財政規模が増加したことが将来負担比率を押し下げたものの、投資的経費の増大への対応や繰上償還を実施するために基金を取り崩したことで、充当可能財源等が減少したことが大きく影響している。今後も、矢巾スマートICや平成31年度開院予定の岩手医科大学付属病院に伴う周辺道路整備事業、公共施設の改修等により、町債の新規発行が続く見込みである。また、基金等の充当可能財源が年々減少しており、今後数年間は将来負担比率の悪化が見込まれることから、事務事業の精査に努め、より一層の財政健全化を図る。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)平成29年度においては、投資的経費や除雪経費の増大等に伴う財政調整基金の減少や、繰上償還に伴う減債基金の減少により、前年度比570百万円の減少となった。(今後の方針)標準財政規模の10%を目安として財政調整基金の基金規模を維持しつつ、特定目的基金へ適切に積立を行うことで使途の明瞭化に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)事務事業が増加する中で、不足する一般財源を補うために年々取り崩しを続けている。特に平成29年度は矢巾スマートIC整備等投資的経費の増大や、冬期間の除雪経費の増大が影響し前年比388百万円の減となった。(今後の方針)今後も平成31年度に開院予定の岩手医科大学附属病院関連道路整備など投資的経費の増大が続くことから、基金残高も減少する見込みである。このことから、標準財政規模の10%程度を目安とし、適正な基金規模を維持するため、過度に基金に依存しない予算編成に努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)平成29年度に起債の繰上償還を実施したため、前年比161百万円の減となった。(今後の方針)今後も積立を行いながら適時繰上償還等を実施し、公債費の縮減に努める。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・教育施設整備基金は教育施設の整備に要する経費の財源に充てることとしている。・公共施設等総合管理基金は町が所有するすべての資産の維持管理、処分等に関する一連の過程における資金に充てることとしている。・ふるさと基金は自ら考え自ら行う地域づくり事業に要する経費の財源に充てることとしている。・芸術文化振興基金は、芸術文化の振興を図る経費の財源に充てることとしている。・福祉基金は、高齢者、障がい者及び児童等の保健福祉の増進を図る経費の財源に充てることとしている。(増減理由)・公共施設等総合管理基金は平成28年度に他基金の組替等で設置しており、平成29年度は公共施設等先進的CO2排出削減対策モデル事業等に充当したため減少した。・ふるさと基金は平成29年度に地域コミュニティ育成に係る補助事業に充当したため減少した。(今後の方針)・教育施設整備基金は将来的な投資に備え、継続的に積立を実施する。・公共施設等総合管理基金は活用頻度の高い基金であることから、積極的に積立を行う。・ふるさと基金も活用頻度の高い基金であることから、積極的に積立を行う。・芸術文化振興基金は趣旨に沿った活用に向けて関係機関団体等と検討を行う。・福祉基金は趣旨に沿った活用を継続的に実施する。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
前年度と比較して1.0ポイント上昇し、類似団体平均を3.7ポイント上回っている。経年により老朽化が進んでいる施設もあることから、平成28年12月に策定した「矢巾町公共施設等総合管理計画」に基づき、今後は各公共施設における個別施設計画の策定を進めていくこととしている。全施設において、計画的な修繕・更新等による施設の長寿命化、統廃合による集約化、廃止を検討し、持続可能な公共施設の運営に取り組む。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率の上昇については、近年の町債の新規発行額の抑制等により、将来負担額は減少しているものの、事務事業の集中や繰上償還の実施に伴う基金取崩し額の増により、充当可能財源の減少が大きく影響している。有形固定資産減価償却率の上昇については、町道、町営住宅、町民体育館、役場庁舎等を中心に、経年により減価償却が進んでいる。類似団体と比較して、近年の投資的経費の増大に伴い、将来負担比率は非常に高い水準となっているものの、新規整備が中心であったことから既存施設の修繕・更新は進んでおらず、有形固定資産減価償却率も高い水準となっている。今後、長寿命化や統廃合による集約化、廃止を進めていくことにより、将来負担比率の上昇を抑えながら、公共施設の適正な運営に取り組む必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率については、矢幅駅周辺土地区画整理事業や町道整備事業等の投資的経費の増大に伴い地方債残高が大きい他、事務事業の集中や繰上償還の実施に伴う基金取崩し額の増により、充当可能財源が年々減少していることから、類似団体平均と比較して大きく上回っている。実質公債費比率については、過去の町債発行に伴う元利償還金等の年度間変動により近年は改善傾向にあるものの、今後は矢幅駅周辺土地区画整理事業や町道整備事業等の起債償還額が増加していくことから、数年間はやや上昇する見通しであり、類似団体平均と比較して大きく上回っている。町債の適切な発行規模を維持するとともに、公債費負担の平準化に努め、両比率が適正な水準となるよう財政健全化を図っていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
類似団体平均と比較して、道路、公営住宅、児童館の有形固定資産減価償却率が高くなっている一方で、保育所、学校施設は低くなっている。保育所、学校施設については、平成以降に新設・更新整備した施設の割合が大きいことから、有形固定資産減価償却率が低くなっている。道路、公営住宅、児童館については、減価償却が進み、経年により老朽化が進んでいる施設の割合が大きいことから、有形固定資産減価償却率が高くなっている。今後、各公共施設において策定する個別施設計画に基づき、長寿命化や統廃合による集約化、廃止を進めていくことにより、公共施設の適正な運営に取り組む。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
類似団体平均と比較して、体育館・プール、庁舎の有形固定資産減価償却率が高くなっている一方で、一般廃棄物処理施設、消防施設は低くなっている。一般廃棄物処理施設、消防施設については、平成以降に整備した施設の割合が大きいことから、有形固定資産減価償却率が低くなっている。体育館・プール、庁舎については、昭和60年度以前に整備した施設であることから、有形固定資産減価償却率が高くなっている。今後、各公共施設において策定する個別施設計画に基づき、長寿命化や統廃合による集約化、廃止を進めていくことにより、公共施設の適正な運営に取り組む。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等では、基金残高が減少していることに加え、インフラ資産の償却が進んでいることから資産総額が大きく減少している。また、地方債残高の増によ負債は増加している。今後、矢巾スマートIC周辺道路整備事業や岩手医科大学周辺道路整備事業及びそれに伴う地方債の発行等により、資産、負債とも増加する見込である。全体及び連結においても、一般会計等に合わせて資産総額が減少、負債総額が増加している。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用が10,657百万円となり、前年比+686百万円となった。そのうち、人件費等の業務費用は6,235百万円、補助費金や社会保障給付用の移転費用は4,422百万円であり、移転費用よりも業務費用の方が多い。業務費用の中では、人件費はほぼ横ばいである一方、物件費や維持補修費の割合が高いことから、今後、さらなる経費削減に努める。全体では、経常費用が前年度比16,868百万円で前年度比+943百万円、そのうち業務費用は7,801百万円、移転費用が9,167百万円であり、移転費用が業務費用を上回っている。その中で大きい割合を占めているのは、社会保障給付であり、今後も高齢化等により増加が見込まれるため、給付額の抑制目的とした健康増進等の長期的な取り組みが必要となっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(3,105百万円)が純行政コスト(10,424百万円)を下回っており、純資産残高が減少した。今後さらに税収等の確保に努めるとともに、経常経費の削減等による行政コストの削減についても推進する必要がある。全体、連結においても、税収等の財源(全体:10,330百万円、連結:10,375百万円)が純行政コスト(全体:15,584百万円、連結:14,603百万円)を下回っており、純資産残高が減少した。保険料や使用料等の増収に向けた検討を行うとともに、一般会計等と同様、コストの削減についても推進する必要がある。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支が▲543百万円であり、基金の取り崩しと国県補助金により投資活動収支が1,180百万円となっている。また、財務活動収支は地方債の発行額と償還額がほぼ同額の▲5百万円である。年度末資金残高は1,226百万円で前年度比+632百万円となっているが、行政活動に必要な経費を地方債と基金の取り崩しによって確保している状況が続いており、歳出の見直しを推進する必要がある。全体では、業務活動収支が社会保障給付等の増加により(▲3,329百円、投資活動収支が国県補助金収入等の増加により2,722百円、財務活動収支が地方債の発行額増により1,372百万円なっている。年度末の資金残高は2,456百万円で前年度比+765百万円であるが、一般会計等と同様、地方債の発行で必要経費を確保している状況である。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は類似団体を少し下回っている。これは道路等の大部分について取得価格が不明なことにより備忘価格1円で評価しているためと考えられる。今後、矢巾スマートIC周辺道路整備事業や岩手医科大学周辺道路整備事業等が進むことにより、インフラ資産を中心に資産は増加すると考えられる。歳入額対資産比率については、類似団体を下回っている。今後、矢巾スマートIC周辺道路整備事業や岩手医科大学周辺道路整備事業等に伴う地方債発行等により、歳入額対資産比率は上昇するものと考えられる。有形固定資産減価償却率について、現在本町では昭和40年代に整備された資産が多く老朽化が進んでおり、類似団体と比較して高い水準にある。老朽化資産については、定期的な点検等に基づく長寿命化対策を計画的に実施し、公共施設等の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均を下回っている。純行政コストが経常費用の増加により高い状態で推移しており、将来世代が活用できる資産を過去及び現世代が費消して行政活動を行っている状態である。物件費、補助費を中心にコスト削減に努める必要がある。将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っている。矢巾スマートIC周辺道路整備事業や岩手医科大学周辺道路整備事業等に伴う地方債の増が大きな要因であるが、今後は地方債残高の圧縮を行い、将来世代の負担減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値を上回っている。社会保障費に係る給付等の増加に加え、施設等の維持補修費の増、さらにふるさと納税に係る経費(返礼品等)が増加している。今後、さらなる経費削減に努めるとともに、補助費等については事務事業評価における費用対効果等を事務事業評価において検証を行う。
4.負債の状況
住民一人当たり負担額は類似団体平均値を上回っている。矢幅駅周辺土地区画整理事業に係る地方債に加え、矢巾スマートIC周辺道路整備事業や岩手医科大学周辺道路整備事業等に伴う地方債も増加していることが要因である。今後は地方債残高の圧縮を行い、将来世代の負担減少に努める。基礎的財政収支は、業務活動収支の赤字分を基金の取り崩し収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の黒字分が上回り、昨年度に引き続き類似団体平均値を上回っている。投資的収支は国・県等補助金収入などにより黒字となっているが、経常的な支出を税収等の収入で賄えてない状況であり、経費削減等による物件費等支出、事務事業評価等による補助費等の見直しを積極的に行い、経常収支の赤字に努める。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均値を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は低くなっている。類似団体平均値まで受益者負担比率を引き上げるためには、仮に経常収益を一定とする場合には4,120百万円経営経費を削減する必要があり、経営経費を一定とする場合には327百万円経常収益を増加させる必要がある。このため、経費削減等による物件費等支出、事務事業評価等による補助費等の見直しを積極的に行うとともに、公共施設使用料等の見直し等も検討することが必要である。
類似団体【Ⅴ-2】
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