洞爺湖町：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

①継続的に100%を上回る黒字経営が続いているが、平成25年度以降については類似団体平均値を下回っている状況にある。②平成12年の有珠山噴火により累積欠損金が大幅に増えているが、徐々に減少してきている。③流動比率については、平成26年度以降大幅に減少しているものの、類似団体平均値以上で推移していることから良好な状態であるといえる。④企業債残高対給水収益比率につて減少傾向にあり、類似団体平均値を下回っていることから、良好な状態であるといえる。⑤毎年度100%を超えており、給水に係る費用は給水収益で賄われているといえる。⑥有収水量1㎥あたりの給水原価は類似団体平均値より若干下回っている状況にあり、一定の水準を保たれており費用効率は良いといえる。⑦施設利用率については、類似団体平均値を若干下回っているものの、施設を有効かつ安定的に利用できていると考えられる。⑧平成24年度に68.25%に落ち込んでいるが、その後は徐々に上昇しているものの70%台と高い状況にあるとは言えない。以上のことから、平成27年度までは概ね効率の良い経営ができているといえる。

老朽化の状況について

配水管・施設等の老朽化の状況を示す「有形固定資産減価償却率」と法定耐用年数を経過した配水管等の割合を示す「管路経年化率」は、共に類似団体平均値を若干上回っており、平成28年度以降も引き続き老朽管布設替工事の実施を予定している。③平成25年度以前は類似団体平均値を下回っていたものの、平成26年度以降については類似団体平均値を上回る状況にあることから、今後も管路の経年化率が増加することを踏まえ、計画的な更新が必要であると考える。以上のことから、今後も法定耐用年数を迎える施設の増加が見込まれることから、いかに計画的に更新していくかが課題である。

全体総括

当町の水道事業の経営は概ね安定しているといえるが、今後、老朽化に伴う更新事業が増加することを踏まえ、更新に係る費用と経営状況を正確に把握する必要がある。また、有珠山災害復旧により一時的に多額の投資を繰り返しているため、法定耐用年数より短期で更新が発生することを十分に踏まえた計画策定を考えなければいけない。