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教育費や社会福祉費等の増による基準財政需要額の増が固定資産税や地方消費税等の各種交付金の増に伴う基準財政収入額の増を上回ったため、単年度比較では、0.007ポイントの低下となっている。3ヵ年平均では、今年度算入値の令和2年度指数が前年度算入値の平成29年度指数を0.001ポイント上昇したが、端数処理等により前年度財政力指数からの増減は生じていない。
臨時財政対策債の増額や減収補てん債の新規発行等により、分母に算入される経常一般財源等が増額となったが、平成29年度に実施した小学校給食棟改築事業に係る公債費の増や、議員及び特別職の報酬改定等による人件費の増などにより、経常経費充当一般財源が大幅に増額となったため、経常収支比率は0.8ポイントの増となった。今後は、人件費及び物件費等の削減を図り、経常的な支出の抑制に努める。
特別職等の報酬改定や会計年度任用職員制度の創設による職員給与費の増額が人件費の主な増要因となっている。また、物件費は、最低賃金の上昇による各種委託料の増額や小中学校における空調設備やタブレット端末等のリース、光熱水費等の影響により、今後も増加傾向となることが見込まれる。今後は、行財政改革の取り組みを通じて、物件費等の経常経費のさらなる縮減を図る。
職員の昇格試験や国の指針に基づく昇給・昇格の抑制等によるもの、高卒「25年以上30年未満」人員変動に伴い、指数に変動が生じたため、類似団体平均値を下回る数値となっている。今後も、人事院勧告に基づき、給与改正を通じた給与の適正化に努める。
定員適正化計画の実行により、類似団体平均値を下回っているが、平成30年度から年々減少傾向にあるため、今後においても引き続き定員管理の適正化に努める。なお、定員適正化計画では、令和2年4月1日現在で、220人を目標としており、実績では213人であった。
実質公債費比率は、昨年度から0.2ポイントの上昇となった。これは、単年度比率が平成29年度と比較して、0.80416ポイント増となったことが要因である。ポイントが増となった要因は、小学校給食棟改築事業債や柿田川周辺地区都市再生整備計画事業に係る地方債元利償還金の増などによる算定分子の増が標準財政規模の増等による算定分母の増を上回ったことによるものである。今後は、必要性及び緊急度を勘案し、事業の精査を通じて、地方債の新規発行を抑制することにより、公債費負担の健全化に努める。
将来負担比率は、昨年度から5.1ポイント上昇している。この主な要因は、一部事務組合の地方債新規発行や、充当可能基金残高の著しい減額による算定分子の増によるものである。類似団体平均値を大幅に上回っており、年々増傾向にあるため、投資的経費の見直しによる地方債の新規発行の抑制と充当可能基金残高の回復を図るよう、行財政運営のマネジメントに努める。
会計年度任用職員制度の創設や、報酬改定等に伴う特別職人件費の増が要因となり、前年度より0.3ポイントの上昇となっている。依然として、類似団体平均値を下回っているが、今後も職員給与費等の適正化に努め、人件費の抑制を図る。
会計年度任用職員制度の創設に伴う臨時職員賃金の廃止や庁内システムクラウド化の一部完了等により減となった一方で、最低賃金の上昇による各種委託料の増額や、光熱水費の上昇により、前年度より0.7ポイントの増となっている。年々増加傾向にあり、依然として類似団体平均値を上回っているため、経常支出の段階的な抑制図り、徹底した歳出削減に努める。
障害者福祉関連の給付費や幼保無償化による増額の一方で、こども医療費助成の減や幼保無償化に係る国県負担金の増による経常経費充当一般財源の減により、前年度比で0.4ポイントの低下となっている。今後は、高齢者福祉関連の扶助費の増額が見込まれるため、住民サービスの低下に直結しないよう、国の動向を注視しながら単独事業費の見直しについて検討していく。
前年度から0.3ポイントの低下となっている。これは、特別会計である国民健康保険事業会計への繰出金の減や介護保険低所得者保険料軽減繰出金を経常経費に算入したことに伴う特定財源の増により、経常経費充当一般財源が減額となったことが要因となっている。今後は、介護給付費等の増に伴う介護保険事業会計への繰出金が増額傾向となることが見込まれる。
新型コロナウイルス感染症の影響による各種イベント等の中止に伴う補助金の減などにより、前年度より0.2ポイントの低下となっている。今後は、団体への各種補助事業における補助制度の見直し等により、補助費等の削減に努める。
小学校給食棟の改築事業に係る事業債の元金償還開始等により、公債費決算額が増額となり、前年度比で0.7ポイント上昇している。今後は、新たに建設した複合施設に係る事業債やGIGAスクール関連の事業債の償還により、公債費が増額傾向となるため、中期財政計画に基づき、不要な事業の精査を通じて地方債の新規発行を抑制し、公債費の削減に努める。
類似団体平均値を上回る費目は物件費のみであり、その他の費目については減となっているが、令和2年度は地方消費税交付金や、地方交付税等の経常一般財源の増が経常収支比率の上昇を抑制できた主な要因であるため、今後は行財政改革取り組みを通じて、経費節減に努める。
(増減理由)財政調整基金の増減が基金全体に大きな影響を及ぼしている。従来、決算剰余金積立額は2億円以上であったが、1億6千万となっている。また、歳出においては、河川整備事業や小中学校ネットワーク環境整備といった投資的経費のほか、障害者福祉に係る扶助費が近年大幅な増額となっており、基金残高減の主な要因となっている。(今後の方針)財政調整基金においては、年々取崩額が増加の一途をたどる一方で、積立額は減少傾向にある。歳入においては、新型コロナウイルス感染症の影響による税収悪化等により、今後も基金からの繰入金を活用せざるを得ないことが予想される。このことから、今後は税外収入の確保や行政改革等による一層の経費削減により、繰入額を縮減させるとともに、決算剰余金の捻出を図ることで、基金残高を適正な水準で維持するよう努めていく。
(増減理由)令和2年度最終予算額における一般財源不足額の取崩しが、前年度対比で319百万円の減となったことに加え、前年度実質収支の増による決算剰余金の積立が11百万円の増となったが、取崩額が積立額を上回ったことにより、財政調整基金残高は、58百万円の減となっている。(今後の方針)基金残高については、予算規模が100億円を超えていることから、予算規模の10%である10億円程度は確保したいところである。近年は、取崩額が多い一方で、積立額が減少傾向にあるため、寄附金等の特定財源の積極的な確保と事業のスクラップ&ビルドにより徹底したスリム化を図り、財政調整基金の取崩額の抑制に努める。
(増減理由)財政調整基金残高の著しい減少を抑制するため、歳出削減と併せて予算上の一般財源不足額を減債基金からの取崩しで補填したことにより、前年度から70百万円の大幅減となっている。(今後の方針)減債基金は、普通交付税の基準財政需要額に算入されない公債費のうち、利子償還相当額を取り崩して財源に充てるとともに、前年度実質収支額の5%程度を積み立てるルールを策定し、運用しているところであるが、近年は決算状況に余裕がないため、積み立てることが困難な状況である。令和2年度末残高は、70百万円の減となっているため、実質収支比率の改善により、決算剰余金の確保に努めることで、減債基金残高の回復に努める
(基金の使途)・公共施設等総合管理基金:公共施設等の総合的かつ計画的な更新、統廃合及び長寿命化に要する経費に充てる。・柿田川基金:柿田川の環境保全及び柿田川公園の整備に要する経費に充てる。・社会福祉事業基金:住民の社会福祉に寄与する社会福祉事業の財源に充てる。(増減理由)公共施設等総合管理基金及び社会福祉事業基金においては、町営住宅大規模改修事業や子育て支援施設整備等といった繰入対象事業の財源に充てたことにより減となっている。柿田川基金においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、柿田川公園駐車場の使用料収入が減となったが、寄附金の増により積立額が増となっている。(今後の方針)今後は、主要な基金である財政調整基金の減少が予想され、適正な残高の確保が求められるため、特定目的基金の財源をいかにして対象事業に充てるかが重要になる。そのため、特定目的基金においても計画的な積み立てと安定した基金残高の維持となるため、寄附金や使用料等の資金を積極的に確保していくよう努める。
全体の有形固定資産減価償却費率は、前年度比で1.5ポイント上昇している。これは、学校教育施設や保健センター等の老朽化が主な要因となっている。今後は、令和2年度に策定した公共施設総合管理計画に基づく個別施設計画により、施設の老朽化対策等、長寿命化を計画的に実施していく予定である。なお、令和2年度においては、図書館・保健センター複合施設を新たに建設し、令和3年度に旧保健センターの除却に着手予定のため、有形固定資産減価償却率は徐々に低下するものと見込まれる。
前年度比から21.2ポイント上昇している。これは、地方債の新規発行に伴う将来負担額の増加及び充当可能財源である財政調整基金等の残高が減少していることが主な要因である。令和2年度は、一部事務組合の地方債新規発行や、GIGAスクール関連の事業債等により、増加した。今後は、可能な限り公債費の抑制に努めるとともに、経常経費の削減を図り、財政調整基金残高の回復に努める。
将来負担比率においては、類似団体平均値を大きく上回っており、前年度比で5.1ポイント上昇している。これは、有形固定資産減価償却率を改善するために行った公共施設の老朽化対策に伴う事業債の発行による地方債残高の増及び財政調整基金等の残高の著しい減少が主な要因となっている。しかし、町保有の既存施設の多くが老朽化しているため、有形固定資産減価償却率は改善せず、前年度比で1.5ポイント低下している。今後は、経常経費の削減を通じて基金残高の回復を図るとともに、公共施設等総合管理計画に基づく各公共施設のマネジメントにより、計画的な施設の長寿命化と財政負担の抑制及び平準化に努める。
類似団体平均値の実質公債費比率は、前年度から0.2ポイント低下しており、将来負担比率は、前年度から0.2ポイントの上昇に留まっている。これは、債務と償還支出が抑制されているものと推測される。そのような中で、当町においては、実質公債費比率は類似団体平均値を下回っているものの、将来負担比率は大幅に上回っている。これは、小学校給食棟改築に係る事業債や柿田川周辺地区都市再生整備計画事業に係る地方債の元利償還が影響している。今後は、学校教育施設等の公共施設の老朽化が課題となるため、中期財政計画に基づき、公共施設の長寿命化と財政負担の軽減・平準化に努める。
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