大島町

財政力指数の分析欄

歳入確保に努めるため、滞納整理実施計画に基づき徴収強化を実施しているところではあるが、長引く観光・産業の低迷等により、思うような成果が得られていないのが現状である。このため、財政基盤回復の兆しが見られず、類似団体の平均を下回っている。今後も観光産業の振興等はもとより、島内の景気基盤の底上げに努めるとともに、後期基本計画に基づき財源の確保を実施していく。

経常収支比率の分析欄

歳入面では地方交付税の増加、歳出面では扶助費、公債費の減少等により、類似団体平均を下回った。しかしながら、平成２５年度中に完成となる焼却施設及びし尿・汚泥再生処理施設により、平成２４年度以降起債額が増大するため、今後悪化する方向にある。このため、歳出面では計画的な普通建設事業の精査選定による公債費の縮減、経常的なイベント事業等の見直し、歳入面では滞納者対策による地方税の増収を図ることにより、経常収支比率の悪化を防ぐよう努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

当町は離島であるため、人口に関係なくあらゆる施設を独自で運用していかなくてはならない。このため数値は類似団体平均を大きく上回っており、対前年度でも悪化している状況にある。これは、老朽化施設の維持補修費や緊急雇用対策事業実施による委託費の増加によるものであり、人件費については、議委員、町長等人件費は減少しているものの、共済費負担金における負担割合が増大しており、人件費全体としては増加している。なお、平成２４年度末の定年退職者が多く、組織改正も実施されることから、人件費については今後減少していくと思われる。

ラスパイレス指数の分析欄

当町の給与体系は国基準を適用しているが、昇格などの基準設定は国と比べ低い数値となっていたが、国家公務員給与の大幅削減が実施されたため、類似団体平均と共に指数が増加した。前年度の類似団体との差が４．５％、今年度が４．４％となっており、要因は前述によるもののみとなる。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

島内に８集落が点在しているため、保育園や出張所などの人員が必要となり、思うような人員削減ができない実情がある。また、消防救急業務や空港運行業務、観光施設の運営にあたっても人員を必要としている。さらには産休、育休職員の割合が一時的に多くこれを補完するための若干の新規採用を実施しているのも要因の一つである。このため数値は類似団体平均と比較すると１．６７倍となっている。しかしながら、平成２４年度末に多数の定年退職者がおり、平成２５年度当初に大規模な組織改正を予定していることから、事務の効率化を前提とした人員の削減が実現されると推察する。

実質公債費比率の分析欄

前年度より－０．６％と数値の改善がみられたが、循環型社会形成推進事業（焼却施設・し尿汚泥再生処理センター建設）が平成２５年度末まで予定されており、起債借入額の大幅な増が見込まれることから、元利償還の発生する平成２８年度以降一時的に悪化するものと思われる。このため、地方債発行の低金利債への借り換えなども視野に入れ改善に努める。

将来負担比率の分析欄

前年度と比べると－２７．８％と大きく改善された。要因としては分子要因である将来負担額のうち地方債現在高の減少および充当可能基金の増加によるものである。しかしながら今後は循環型社会形成推進事業（焼却施設・し尿汚泥再生処理センター建設）の実施により、一時的な悪化が予想される。なお、年々改善はされているものの、類似団体内平均値より大幅に上回っている状況にあることから、今後も気を緩めることなく適正な投資的経費の水準を維持しつつ、地方債発行額を抑制、健全化に努める。

人件費の分析欄

当町は離島であり集落も島内に点在しているため、出張所や保育園、観光施設の人員及び消防救急業務に従事する人員が必要となっており、類似団体と比較して職員数が多い傾向にある。このため、類似団体と比較してラスパイレス指数が示すとおり、給与水準が低いものの職員数が多いために経常収支比率に占める人件費の割合が高いものとなっている。しかしながら、平成２４年度末に多数の定年退職者がおり、平成２５年度当初に大規模な組織改正を予定していることから、事務の効率化を前提とした人件費の削減が実現されると推察する。

物件費の分析欄

今年度は類似団体内平均値と同一となった。今後も全体的な物件費は増加傾向にあるため、管理的経費における物件費の削減を今後も進めていく方針である。特に、震災による電力料金の値上げが懸念されることから、庁内全体での節電意識を高めていく。

扶助費の分析欄

扶助費については前年度と比べ０．５％上がっているが、主たる要因は障害者自立支援給付費の増加によるものであり、今後も増加していくことが見込まれるため、適正な事務に努めていく。

その他の分析欄

前年度と比較し３．３％下回った。これは国民健康保険事業、介護保険事業、後期高齢者医療事業の主要事業の繰出金額が軒並み減少したことによるものである。しかしながら、国保事業については今後も厳しい状況にあり、予断を許さないため注視していかなくてはならない。

補助費等の分析欄

今年度は１．３％．下回り、一昨年度に近い数値となった。類似団体では上位に位置するものの、補助金等について事業効果の検証を踏まえた上で見直しを徹底し、一層の補助費の削減に努めていく。

公債費の分析欄

前年度と比較すると１．８％下回る結果となった。類似団体平均と比較すると６．２％と差が縮小された。今後も、循環型社会形成推進事業の実施により、公債費は増額傾向にあるため、後期基本計画に基づき、健全なる財政運営を実施していく。

公債費以外の分析欄

経常収支比率については類似団体平均と比較すると全ての項目において同等もしくは下回る結果となっている。このため、公債費以外においても平均値を下回る結果となった。当町の財政構造にある程度の弾力性があったとしても、健全化数値上非常に厳しい状況にあることは依然変わりはないため、今後も後期基本計画に基づき、改善に努める。

基金全体

財政調整基金

減債基金

その他特定目的基金

有形固定資産減価償却率の分析欄

債務償還比率の分析欄

分析欄：将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄：将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析