経営の健全性・効率性について
経営については①~④のグラフより経営収支が黒字で、債務残高も平均より低いことなどからも現在は健全であるといえる。今後の経営状況については、人口減少等に伴う水需要の減少により給水収益が悪化することが確実であり、長期的な資金確保に向けた対策を検討していきます。また、料金徴収の対象となった水量の割合を指し示す「有収率」は、昨年よりも4.7%増加し、引き続き類似団体平均を上回っており、漏水箇所の調査・修繕が収益につながっていると分析します。今後も人口減少などによる使用水量の減少に伴う水道料金収入の減に加え、今後策定予定の「水道事業アセットマネジメント」により施設の老朽化に伴う費用の増が見込まれるため、引き続き健全経営の確保とともに経営基盤の強化に努める必要があります。
老朽化の状況について
耐用年数を超えた管路の長さの割合を示す「管路経年化率」は、前年度より改善したものの類似団体と比べても引き続き施設の老朽化度が高い結果となっています。また、管路の更新ペースについては、類似団体に比べて遅い状態が続いています。今後給水収益の長期的な低減が見込まれるため効率的な経営努力を重ね、策定予定である「水道事業アセットマネジメント」により施設整備計画を推進する必要があります。
全体総括
水道事業の主たる収入である水道料金収入は、人口減少等の影響もあり、令和2年度においても減収の見込みで、今後も厳しい事業環境が続くことが想定されます。このため、事前の数年間は支出の抑制を行い、「水道ビジョン」に沿って毎年20,000千円程度の純利益を維持しつつ、積立等の剰余金を蓄え「持続可能な経営」を推進していきます。