経営の健全性・効率性について
経営収支比率を見ますと年々給水人口の減少に伴い料金収入の確保が難しく、27年度において類似団体平均値に比べても低く悪化傾向で同時に料金の減収が料金回収率の減少にも影響している。また、漏水による年間総有収水量の減少が大きく起因となり、給水原価が類似団体平均値より高く有収率で低く推移している。今後、給水収益のみで賄っている当町では、経営の健全化が図られていないと言えるため、更なる経費削減とともに水道使用者理解を求め水道料金の見直しせざるを得ない状況下にあり、有収水量を上げるためにも漏水調査及び夜間流量測定を実施する必要がある。
老朽化の状況について
類似団体比で全て下回って推移しているが、今後、資産・管路の老朽化に伴い上昇傾向が見込まれる中、中長期的な投資計画もと耐震化対策が不可欠であることから管路更新を現状から促進していく必要があると言える。
全体総括
類似団体平均に比べても脆弱な経営状態となっている当町では、財源を起債に依存せざるを得ない状況で過去に借り入れした償還が今後も高水準で続くことから、なお一層の経営努力を重ね料金設定を考慮していくべきと考える。また、老朽化した施設が増加する中、水道水を安定的に供給するため水源の保全及び水道施設の更新・耐震化対策を図り計画的・効率的に適切な維持管理を推進していく必要があると考える。